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「くも膜下出血」を予防しよう

2014-11-16 00:48:52 | クリニック
脳出血の一つ「くも膜下出血」は、発症すると死亡率が約50%と非常に高く、とても怖い病気です。処置が遅れると再出血の危険性もあり、また後遺障害などのリスクもあります。
それだけに、できるだけ発症しないように、日ごろからリスクを下げるための予防が大切です。
くも膜下出血の予防というと、意外に感じる方も多いかもしれません。一般にくも膜下出血は、「なんの前ぶれもなく、ある日突然起こる」と思われているからです。 しかし最近の調査・研究から、くも膜下出血には特徴的な前兆ともいえる症状がいくつかあることが分かっています。
また、くも膜下出血は「女性に多い病気」とされ、男性には少ないように思われています。ところが実際には、死亡率を比較すると男性1に対して女性1.26と、大きな差はありません(※1)。むしろ年代によって男女差がみられ、40歳代、50歳代では男性に多く、60歳以降は女性に多くなる傾向がみられます。
中年期以降は、誰にでも起こりうる病気だといえます。病気の特徴や、どんな人に起こりやすいのかをきちんと知っておきましょう。
(※1)JACC Study(文部科学省の助成による全国レベルの調査研究)による。10万人当たりの死亡率は、男性19.5人、女性24.6人となっています。
こんな人はとくに注意(リスク要因)

くも膜下出血の二大リスク要因が、高血圧と喫煙習慣です。そのほかのリスクもふくめ、自分が起こしやすいタイプかどうか、知っておきましょう。
リスク1 高血圧
くも膜下出血のリスク要因のなかでも、最も一般的なものは高血圧です。高血圧の人は、そうでない人と比較すると、くも膜下出血による死亡リスクが約3倍(男性2.97倍、女性2.70倍)も高くなります(※2)。
血圧が高いと、動脈瘤にかかる圧力も常に高い状態にあり、それだけ破裂の危険性も高くなるためと考えられています。特に先ほど紹介した、血圧の乱高下には十分な注意が必要です。
高血圧の原因の一つに、塩分のとりすぎがあります。くも膜下出血の場合も、塩分の摂取量が多いことがリスクにつながります。塩分の多い食事を好む人は、そうでない人と比較すると、リスクが男性で3.01倍、女性でも2.34場合にもなるからです。
※高血圧の危険度チェックはこちら。「高血圧の危険度チェック」

リスク2 喫煙
くも膜下出血の最大のリスクとされるのが、喫煙の習慣です。喫煙との関連性については、さまざまな調査が行われていますが、喫煙者のリスクは非喫煙者の2.2倍~3.6倍にもなります(※3)。
1日の喫煙量が少なめの人(10本未満)であっても、20本以上吸っている人とリスクは違いません。喫煙そのものが、リスクを高めているといえます。

リスク3 家族の病歴
親や兄弟などの家族に、脳卒中(脳出血、くも膜下出血、脳梗塞)の体験者がいる場合にも要注意です。男女とも約2倍、リスクが高くなるからです。

リスク4 輸血歴
あまり知られていないリスクでは、輸血歴があります。特に男性の場合にはその影響が大きく、なんらかの手術などで輸血歴がある男性は、そうでない男性と比較すると、4.20倍のリスクがあります。輸血がどのように関連しているのかは、まだ分かっていません。

リスク5 その他
ストレスは血管を傷つけ、くも膜下出血のリスクを高めます。特に女性は影響を受けやすい傾向がみられるので、注意が必要です。
また女性の場合、60歳以降にくも膜下出血を起こしやすくなります。これには、女性ホルモンの分泌量の減少が関係していると推定されています。

(※2)高血圧の基準は、「収縮期血圧140mmHg以上、又は拡張期血圧90mmHg以上」。リスクの数値はJACC Studyによる。リスクはいずれも、くも膜下出血による死亡リスク。

(※3)JACC Studyでは喫煙者のリスクは男性3.10倍、女性2.26倍。厚生労働省研究班による大規模疫学調査(2004年)では男性3.6倍、女性2.7倍。同じく厚生労働省研究班による2009年調査では、男性2.19倍、女性2.88倍。

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