遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

米、サウジ・イスラエル国交正常化へ、ネタニヤフ首相にパレスチナ国家樹立交渉の受け入れ迫る

2024-04-21 01:23:56 | 中東全般
 米バイデン政権は、サウジアラビアがイスラエルと国交を正常化するのと引き換えに、イスラエルのネタニヤフ首相にパレスチナ国家樹立を巡る交渉を受け入れさせるという大胆な外交取引の成立を目指していると、WSJ。
 
米、サウジ・イスラエル国交正常化へ大胆交渉 - WSJ
ネタニヤフ首相にパレスチナ国家樹立交渉の受け入れ迫る内容
By Michael R. Gordon, Summer Said and Gordon Lubold (WSJと総称) 2024年4月19日

 【ワシントン】米バイデン政権は、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相にパレスチナ国家樹立を巡る交渉を受け入れさせるという大胆な外交取引の成立を目指しているサウジアラビアがイスラエルと国交を正常化するのと引き換えに、というものだ。米国とサウジの当局者が明らかにした。

 
ホワイトハウスはサウジ政府に対し、イスラエルを国家として承認する見返りに、米国とのさらに正式な防衛関係、民生用原子力発電の取得支援、パレスチナ国家の推進を提案している。当局者によると、交渉は詰めの段階にある

 こうした
米国の仲介努力はイスラエルに、中東の大国サウジとの国交正常化という歴史的な成果をもたらす可能性がある

 
米当局者は、13日に複数の国と連携してイラン軍のミサイルとドローン(無人機)の撃墜に成功したことで、サウジに近づけばイランの脅威に対する国家安全保障が強化できることをイスラエルに明確に示した、との見方を示した。

 
ジョー・バイデン米大統領にとってこの戦略は、再選を目指す選挙戦のさなかに重要な外交上の突破口を開くチャンスになる。また共和党の対立候補ドナルド・トランプ前大統領が自身の任期中に成立させた「アブラハム合意」を拡大させるものだこの合意はイスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、モロッコの間の国交正常化につながった

 
だがネタニヤフ首相を説得してパレスチナ国家樹立のための交渉を受け入れさせることは依然としてハードルが高い。イスラエル南部がイスラム組織ハマスの奇襲攻撃を受けて多数の犠牲者が出た10月7日以降、ネタニヤフ氏率いる連立政権の右派メンバーやイスラエル国民の多くがパレスチナ国家樹立に反対している、と米国とイスラエルの当局者は話す。

 
サウジの指導者たちはパレスチナ国家樹立が優先課題であると何十年も言い続けてきた。また同国の外交トップは、イスラエルと将来のパレスチナ国家が共存する「2国家解決」に道をつけることが、国交正常化の代償の一つだと述べている。目下、サウジ当局者は内々に米国に対し、外交取引で同国がより関心を持つ他の部分を確保するために、イスラエルがパレスチナ国家を巡る交渉に応じるという口頭の保証を受け入れる可能性を伝えているサウジ当局者はそう述べた

 また
米国が仲介する取引によってパレスチナ自治区ガザで今回の戦闘が終了した後、イスラエルが同地区から撤退する計画が進むかもしれない、とサウジ当局者はみている。米国はアラブ諸国の軍隊がガザの治安確保に関与する戦後プランを描いている。

 
一方、関与の可能性があるアラブ諸国のいくつかは、イスラエルがパレスチナ国家樹立に向けて正式な動きを見せなければ、参加を検討しないとの条件を、その他の要求と共に出している

 
米国は18日、ヨルダン川西岸・ガザ両地区を含むパレスチナの国連正式加盟を勧告する国連安全保障理事会の決議案に拒否権を行使した。米国務省のベダント・パテル副報道官は、この措置は時期尚早であり「パレスチナ人の国家を実現することにならない」と述べた。

 
国交正常化をめぐる米国とサウジの協議は、米・サウジ安全保障協定や米国による民生用原発建設計画の支援、パレスチナ国家樹立に向けた交渉の進展など、複数の問題の解決を狙いとする

 米当局者によると、
協議のもう一つの目的は、サウジを中東で最も親密な米同盟国であるイスラエルと密接に連携させることで、同地域における中国の影響力を制限し、イランをさらに孤立させることだ

 
サウジにとっては米国から具体的な防衛の確約を取り付けることが重要な目標となる。ある米当局者によると、米国防総省がイランのミサイルやドローンに対するサウジの防衛強化を支援することが合意に盛り込まれる可能性がある。だが防衛や民生用核開発支援に関する協議の詳細は明らかになっていない

 
ブリンケン氏は3月20日のジッダ訪問の際、サウジの実力者ムハンマド・ビン・サルマン皇太子と国交正常化について協議し、翌日には合意の見込みがあるとの見方を示した

 「順調に進展している。本当だ」とブリンケン氏は述べた。「はっきりしたスケジュールは言えないが、合意できるポイントに近づいていると思う」

 アラブの当局者によると、ガザ地区の一時停戦が実現すれば、サウジは、米国が仲介する合意案の自国に関わる部分を締結しやすくなる。とはいえ
戦闘中止に加え、ハマスが拘束する人質やイスラエルが拘束する囚人の解放に向けた個別の協議は難航している。

 
イスラエルはエジプト国境に近いガザ南部の都市ラファで、ハマスに対して軍事作戦を実行する決意も固めている。ラファには戦闘を逃れた100万人以上のパレスチナ人が避難している

 米国のジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は18日、ネタニヤフ氏に助言するイスラエルのロン・ダーマー戦略問題担当相やツァヒ・ハネグビ国家安全保障評議会(NSC)議長とオンラインで会談した。ホワイトハウスは声明の中で、ラファ侵攻に対する米国の懸念を伝え、イスラエルの防衛を「幅広い軍事パートナーと共に」強化する取り組みについて協議したと述べた。

 
ネタニヤフ首相はパレスチナ国家建設には強硬に反対している。1月にはイスラエルが当面、ガザ・ヨルダン川西岸両地区の治安管理を続けるべきだと述べていた。

 
しかしネタニヤフ首相は過去の首相在任中に、米政府の圧力を受けてパレスチナ国家に反対する姿勢を和らげたことが何度かあるただ、今回そうするためには、極右政党が参加する現在の連立政権の再編を余儀なくされる公算が大きい

 
イスラエル政府内でサウジとの国交正常化を最も声高に主張するのは、3人で構成される戦時内閣のメンバーでネタニヤフ首相の政敵でもある野党党首のベニー・ガンツ前国防相だ。ガンツ氏はイスラエルの指導者として、大半の世論調査でいま最も人気がある

 ガンツ氏は今月初めの声明で、サウジとの正常化合意やガザ地区に治安と支援を提供する穏健なアラブ諸国を含めた国際的な取り組みは「手の届くところにある」と述べた。

 
イスラエルの指導者らは、以前は2国家解決を支持していた人たちでさえ、いま国家樹立に同意すれば、イスラエル南部を攻撃したハマスに見返りを与えたと見られるのではないかと懸念している

 
1月に実施された世論調査によると、ユダヤ系イスラエル人の59%が、たとえアラブ諸国と和平を結べるとしてもパレスチナ国家につながる合意には反対すると答えていた

 ホワイトハウスはサウジ政府に対し、イスラエルを国家として承認する見返りに、米国とのさらに正式な防衛関係、民生用原子力発電の取得支援、パレスチナ国家の推進を提案している。交渉は詰めの段階にあるのだそうです。

 米国の仲介努力はイスラエルに、中東の大国サウジとの国交正常化という歴史的な成果をもたらす可能性がある。

 米当局者は、13日に複数の国と連携してイラン軍のミサイルとドローン(無人機)の撃墜に成功したことで、サウジに近づけばイランの脅威に対する国家安全保障が強化できることをイスラエルに明確に示した、との見方を示したと、WSJ。

 バイデン米大統領にとってこの戦略は、再選を目指す選挙戦のさなかに重要な外交上の突破口を開くチャンスになる。
 また、トランプ前大統領が自身の任期中に成立させた、イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、モロッコの間の国交正常化につながった「アブラハム合意」を拡大させるものでもあるのだそうです。

 だがネタニヤフ首相を説得してパレスチナ国家樹立のための交渉を受け入れさせることは依然としてハードルが高いとも、WSJ。
 イスラエル南部がイスラム組織ハマスの奇襲攻撃を受けて多数の犠牲者が出た10月7日以降、ネタニヤフ氏率いる連立政権の右派メンバーやイスラエル国民の多くがパレスチナ国家樹立に反対している、と米国とイスラエルの当局者!

 サウジの指導者たちはパレスチナ国家樹立が優先課題であると何十年も言い続けてきた。また同国の外交トップは、イスラエルと将来のパレスチナ国家が共存する「2国家解決」に道をつけることが、国交正常化の代償の一つだと述べているのだそうです。

 一方、アラブ諸国のいくつかは、イスラエルがパレスチナ国家樹立に向けて正式な動きを見せなければ、参加を検討しないとの条件を、その他の要求と共に出していると、WSJ。

 米国は18日、パレスチナの国連正式加盟を勧告する国連安全保障理事会の決議案に拒否権を行使した。
 時期尚早であり「パレスチナ人の国家を実現することにならない」と、米国務省のベダント・パテル副報道官。

 国交正常化をめぐる米国とサウジの協議は、米・サウジ安全保障協定や米国による民生用原発建設計画の支援、パレスチナ国家樹立に向けた交渉の進展など、複数の問題の解決を狙いとする。

 米当局者によると、協議のもう一つの目的は、サウジを中東で最も親密な米同盟国であるイスラエルと密接に連携させることで、同地域における中国の影響力を制限し、イランをさらに孤立させることだと、WSJ。

 サウジにとっては米国から具体的な防衛の確約を取り付けることが重要な目標だとも。

 ブリンケン氏は3月20日のジッダ訪問の際、サウジの実力者ムハンマド・ビン・サルマン皇太子と国交正常化について協議し、翌日には合意の見込みがあるとの見方を示していたのだそうです。

 アラブの当局者によると、ガザ地区の一時停戦が実現すれば、サウジは、米国が仲介する合意案の自国に関わる部分を締結しやすくなる。とはいえ戦闘中止に加え、ハマスが拘束する人質やイスラエルが拘束する囚人の解放に向けた個別の協議は難航しているとも。

 ネタニヤフ首相はパレスチナ国家建設には強硬に反対していると、WSJ。
 しかしネタニヤフ首相は過去の首相在任中に、米政府の圧力を受けてパレスチナ国家に反対する姿勢を和らげたことが何度かある。ただ、今回そうするためには、極右政党が参加する現在の連立政権の再編を余儀なくされる公算が大きいとも。

 イスラエル政府内でサウジとの国交正常化を最も声高に主張するのは、3人で構成される戦時内閣のメンバーで、ネタニヤフ首相の政敵でもある野党党首のベニー・ガンツ前国防相だ。ガンツ氏はイスラエルの指導者として、大半の世論調査でいま最も人気があると、WSJ。

 ただし、イスラエルの指導者らは、以前は2国家解決を支持していた人たちでさえ、いま国家樹立に同意すれば、イスラエル南部を攻撃したハマスに見返りを与えたと見られるのではないかと懸念している。
 1月に実施された世論調査によると、ユダヤ系イスラエル人の59%が、たとえアラブ諸国と和平を結べるとしてもパレスチナ国家につながる合意には反対すると答えていたと、WSJ。
 
 4月 1日、在シリアのイラン大使館がイスラエルによって空爆されたことで、両国が直接攻撃しあう報復合戦が始まりました。
 ロシアのウクライナへの攻撃の様な本格攻勢ではなく、抑制的なもので、イランがイスラヘルへドローンやミサイルで攻撃、それに対してイスラエルが反撃といったところで、イスラエルの更なる反撃が注目されている段階ですね。
 イラン、イスラエルへの報復ないと示唆 戦火の拡大回避か | ロイター

 安易な報復合戦拡大を自制する姿勢が両国にみられるのは、ロシアのウクライナ侵攻が、プーチンの低次元な我欲と際立たせるものと見えてしまうのは遊爺だけ?


 # 冒頭の画像は、先月ジッダで会見したブリンケン米国務長官と、ムハンマド皇太子



  この花の名前は、ケシ


↓よろしかったら、お願いします。


遊爺さんの写真素材 - PIXTA

  

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« バイデン大統領の〝衰え〟深... | トップ | ソロモン諸島が脱中国へ旋回... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

中東全般」カテゴリの最新記事