さわやか易

人生も歴史もドラマとして描いております。易の法則とともに考えると現代がかかえる難問題の解決法が見えてきます。(猶興)

「さわやか易」カテゴリー・一覧

2024-06-10 | さわやか易の目次

 

さわやか易・講座8話(作成中)

浮生は夢39話(作成中)

ユダヤ人の旅44話

姐さんの憲法論40話

アメリカを支配する者たち31話

日本経済0成長の正体27話

名曲はこうして生まれた50話

名僧たちの求めたもの50話

名画に学ぶ世界史71話

20世紀からの世界史53話

南北朝鮮半島物語6話

ユダヤ系金融グループの世界支配6話

プーチンの挑戦8話

冷戦後の米中関係と日本10話

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さわやか易・講座 目次

2024-06-10 | さわやか易・講座

1、ご挨拶

2、易の成り立ち

3、文王の生きた時代

4、孔子と易

5、安岡正篤先生の「易学入門」

6、陽と陰、そして八卦

7、八卦の解説(1)乾(天)と坤(地)

8、八卦の解説(2)震(雷)と巽(風)


八卦の解説(2)震(雷)と巽(風)

2024-06-07 | さわやか易・講座

今回は(震しん・雷)と(巽そん・風)について説明いたします。

乾が父、母が坤であれば、(震しん・雷)は長男、(巽そん・風)は長女にあたります。

三つの陽と陰は陽爻、陰爻と呼びますが、震(しん・雷)は下に陽爻が、巽(そん・風)は下に陰爻があるのが特徴で、その意味を表しています。

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震(しん・雷)と巽(そん・風)

「震は動くなり」、下にある陽爻が上に昇ろうとして活動しているのです。自然では雷で、陽の気を盛んに発動するのです。家族では長男、動物では竜、身体では足にあたります。「極まりては健と為す。」ともあります。時には「乾」にも勝る勢いを表します。新しい世界を開く、始める、そのエネルギーを感ずるのは震(しん・雷)でしょう。

「巽は入るなり」、一方の巽(そん・風)は自然では風で、風の如くどこにでも入ってきます。家族では長女、動物ではニワトリ、身体では腿にあたります。従順に従うことから、木や縄にもたとえられます。「利に近づきて市三倍す。」ともあり利には敏い。「極まりては躁卦と為す。」ともあり、時には手がつけられないわがままぶりを発揮します。

六十四卦での震(雷)と巽(風)の組み合わせを見ると、その特性が良く解ります。震(雷)が上、巽(風)が下の卦は、「雷風恒」となります。「恒」とは久しく変わらない。安定した状態を表しています。働き者の長男が上で、従順に従う長女が下にいる、「夫唱婦随」の円満な家庭を想像されます。

又、巽(風)が上に、震(雷)が下にくる卦は、「風雷益」です。利益の益ですから良い卦になります。巽(風)の性質に「利に近づきて市三倍す。」とありますから、夫婦で商売をして夫が懸命に働き、妻がしっかりと儲けているお店を想像させます。このように、震(雷)と巽(風)は対立するとともに、相性が良いと言えます。


八卦の解説(1)乾(天)と坤(地)

2024-06-06 | さわやか易・講座

易の基本は八卦(はっか)です。一般的に「はっけ」と呼ばれますが、正しい呼び方「はっか」です。この八卦をしっかり覚え、イメージすることが肝心です。ここを曖昧なままに先に進むと、いつの間にか何が何だか解らなくなってしまうので、「易は難しい」ということになります。

八卦は、(乾)(兌)、(離)、(震)、(巽)、(坎)、☶(艮)(坤)ですが、この順番は陽に近い順になっています。しかし、八卦をより理解するために、私は始めに(乾)と(坤)、次に(震)と(巽)、そして次に(坎)と(離)、最後に☶(艮)と☱(兌)の順に覚えることをお勧めいたします。何故かと申しますと、孔子の作りました解説書(説卦伝)に述べていますが、(乾)と(坤)は人に配当すると父と母、(震)と(巽)は長男と長女、(坎)と(離)は中男と中女、☶(艮)と☱(兌)は少男と少女とあり、これらは合い対立すると同時に助け合う関係にあるので、比較しながら理解することができるからです。

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乾(けん・天)と坤(こん・地)

乾は健なり。純粋の陽であり、剛強なるものです。自然でいうと天にあたります。天の如くどこまでも高く、広く、明るい性質です。あくまでも上を目指すものです。家族では父、身体では首(かしら)、動物では馬に当たります。他にも君、王、玉、金、位が高く、尊く、貴重な存在を表します。

坤は順なり。純粋な陰であり、万物の母です。自然でいうと地にあたります。天の気を従順に受け入れて、その力によって万物を生成養育するものです。あくまでも下を目指すものです。家族では母、身体では腹、動物では牛に当たります。地球のように全ての動物、植物、鉱物を養い、蓄えている偉大な存在です。

八卦の中でも乾(天)と坤(地)は特別な卦です。陽の代表が乾(天)であり、陰の代表が坤(地)です。「乾坤一擲」という言葉があります。これは天か地という意味で、例えば、東西の横綱が千秋楽に優勝をかけて対決するような時に使います。

乾(天)と坤(地)を組み合わせた六十四卦では、上に乾(天)、下に坤(地)では「天地否」となります。「天地否」は、天は上を目指し、地は下を目指すので上下の意思の疎通がなく、悪い卦の代表です。反対に坤(地)が上で、乾(天)が下にきた場合は、「地天泰」となります。泰平の泰ですから安定の意味で良い卦の代表です。

次ページ:八卦の解説(2)震(雷)と巽(風)

 

 


陽と陰、そして八卦

2024-06-02 | さわやか易・講座

易を作った古代の聖人は何を考えたのだろうか。

限りなく高い天、限りなく広い大地、厳しい山々、暗い森林、激しい雷雨、広大な大自然を前にして、時に驚き、時に恐れ、時に感謝しながらその偉大さに無限の畏敬を感じていたのだろうか。春夏秋冬の変化の中に、ある法則を発見したのだろう。大自然の営みには創造主の目的と意図があり、人間が信頼し、守るべき規範があることも発見したことだろう。

繁茂する大木を前にして、天に向かって無限に伸びて行こうとするエネルギー、そのエネルギーは大地が供給する無限の蓄積であることも発見したことだろう。天に向かう力と大地を守る力、それが一体になって動物も植物も生かされている。それが人間の命の法則、人生の法則ではないか。天に向かおうとする力を陽としよう。地に向かおうとする力を陰としよう。そこから陽と陰の仕組みが出来たのではないだろうか。

考えてみると、我々は物事を二つに分けて考える習慣があるようだ。左右に分けるという考えもある。大きいと小さい、高いと低い、固いと柔らかい、富めると貧しい、明るいと暗い、積極的と消極的、強いと弱い、表と裏、動物的と植物的、良いと悪い、酸性とアルカリ性、プラスとマイナスといった具合だ。

二つに分けることによって、ある者がどちらに属するか、あるいはその中間にあると判断することが出来る。その二つに分けて考える習慣から易では陽と陰に分ける考えが生まれたのではないだろうか。陽は剛とも考え、陰は柔とも考える。古代の人は陽を、陰をで表した。たとえ文字のない時代でもなら誰にでも解る。

世の中の有り様を陽と陰だけの二つで説明しようとしても、それはちょっと無理な話であるので、古代の聖人は陽の中でも陽の陽なるもの、陽の陰なるものなどと分析し、四つに分けてみた。しかし、それでも未だ足りないと八つに分類して考えて見た。表にしてみると、先ず世界の元になるものを「太極」と呼びます。陽と陰を「両儀」と呼びます。四つに分類した状態を「四象」と呼びます。そして八つに分類した状態を「八卦」と呼ぶのです。

 

「易の成り立ち」のところで、伏羲(ふっき)が八卦を発明したと説明したが、八卦とは世の中の有り様は八つの要素で成り立っていると説くものである。

すなわち陽が三つ重なった(乾)陰が三つ重なった(坤)の間に(離)、(震)、(巽)、(坎)、(艮)

これが八卦であるが、この八卦を充分理解しないで先に進むと何が何だか分からないということになります。そこで、次回から「八卦の解説」というテーマで説明していくことにします。

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