minorMINOR:93 | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。

テーマ:

 

 

肝臓に送られるべき

解毒が必要な

アルコール成分は

 

他の栄養と一緒に

血液に乗って

運ばれる際

 

なぜか

脳への侵入が突破できる

特異な成分で…

ってなぁ話

 

学生の頃

化学の教師が

雑談で語ったの

なぜか

よく覚えていて

 

酔った状態は

正常ではないだけに

命の危険に直結しうる

 

…なのに

 

人の多くは

好んで酔う為の行為に走る

 

そんな話しをしてた教師自身

酒が好きなタイプだったように

記憶していて

 

今の今まで

教師の存在

忘れていたのに

 

当時の思い出が

思いのほか

新鮮…だったから

か?

 

僕が

飲酒関連の世界にいる事

知ったら

 

飲みに来てくれるだろうか?

 

等と

 

その他大勢の生徒の一人だった

存在で

 

授業以外での接点すら

皆無だった関係の相手に

見当はずれな

期待

 

…ちらりと

脳内で展開しておいて

 

ソファーに体沈めた状態のまま

目だけで

客の方に

視線送れば

 

まだ

黒服のドラッグクイーンが

客の様子

気にしてみてる…

 

店内の奥

多分

こちらのテーブル用だろう

 

カクテルの様なグラスが

運ばれてくるの

 

あぁ…黒服の数が増える

って判断から

 

まだ

客の膝に

辛うじて

乗っかった状態の

自分の足を

 

そっと

床に下ろして

 

急に

脱力してしまった

体の運動機能に

 

…こういう酔い方は

確かに初めてだ

 

まだ

意識の方が

しっかりしてる分

 

普通の酔い方とは

違うような?

 

とか

あれこれ

客に問いかけてる

ドラッグクイーンの様子からも

 

…これはひょっとして

 

アルコール以外の何かが

入ってた?…りしたのか?

 

急に

スイッチが入ったように

妙な動き

始めた客の様子からも

 

普通じゃない酔い方なのは

立証済みで

 

それが故の

質問攻めな現状だろう

 

…確かに

店のスタッフより

客への対応が先になるだろうよ

…けど

 

放置されたままの僕

 

指先が

徐々に

冷たくなってきたの

 

…訴える相手もいない

ままに

 

マジで体が動かないぞ

 

目だけでソフトドリンク

持ってきた黒服

 

…彼は本来

この席に着くはずだった

テストクリア組…だったので

 

「…ちょっと…」

 

テーブルに着くや

ドラッグクイーンが

介抱中の様子に

注視していたから

 

ここにも人が居るぞと

 

自分の心音

うるさくて

耳を塞いでた手を

だらりと下げ

早い心拍に

追いつく為か

 

浅く早い呼吸

繰り返しながら

 

絞り出した声

 

店内の音にかき消されたか

 

気付いては貰えなくて

 

もう一度…

 

息を吸うも

吐き出した空気

 

声になってなくて

 

えぇぇぇ…なにこれ?

 

 

自分に気付かない

烏合の衆に

絶望する

以前に

 

自分でも把握しきれていない

体の状態を

 

まるで

金縛りにあってる…って感じか?

ぼやけつつある

視界で

周囲を

眺めたまま

 

客も

僕同様に

ぐったりしている様子

観察していれば

 

裏からの通路を通って

来たか

 

フロアー長

こと

キッチンを仕切っていた

上役が

 

何やら小瓶を

手に

ドラッグクイーンに

詰め寄ってるの

 

…いや店内で

そう言うのは

裏でやんないと

 

…とか

思う一方で

 

あぁ

得体のしれない

ホレ薬とか言ってた

 

…あれを盛られ…

 

状況に納得し

 

理由が分かって

ホッとしたのか

 

僕はそのまま

寝落ちするように

 

記憶を失った

 

 

   つづく