minorMINOR:81 | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。

テーマ:

 

 

「…いやいや…

 君こそ

 そのままチャンポンに飲まないで

 一旦 水を挟んで

 リセットを設けないと悪酔いするぞ?」

 

 

引き寄せた

ピンクのカクテルを

僕が飲んじゃうって

思ったのか?

 

止めに入った客が

今しがた

僕が開けた水の瓶

 

手に

僕へ差し出す

から

 

 

「…いやそれは

 あなた用に僕が置いた水なので」

 

勧められたら困る

…って趣旨

口にしつつ

 

デコラティブな瓶

受け取らず

 

一口だけ頂いた

ブルーベリーのカクテルを

テーブルに戻せば

 

「…もっと飲んでも良いよ?」

 

何なら

飲みほせって依頼か?

 

今しがた

止めたくせに

早速

真逆なことを言い始める

なんなんだ?

 

…と

内心の不振

そっと潜めて

 

口の端

片側だけを

にゅっと上げて

笑って見せつつ

 

現状の

店内のスタッフや客からの

注目度

 

僕らの光景を

観察してる人の有無

…みたいなモノが

あるのかどうか

 

しれっと視線

店内に流して

 

目を逸らす存在や

会話の途切れるタイミングに

気を配れば

 

黒服数名が

仕事をしている…程度に

こちらにも気を配ってる

 

そんな現状

把握して

 

今更続きになる

けど

 

一見客だと

目の前の男性を

認識しているのは

僕だけで

 

実際には

オーナーが

従業員の動きを見る検査に

協力仰ぐくらいだ

 

上との繋がりが

ある

…とか

知人友人親類縁者…

だったりするのでは?

 

…それを知ったところで

単に

この状況に納得するだけ

ではある

 

どうせ

盛り上がれる

話題の提供

僕側の持ち札は

全部晒した後だ

 

次は客の手札の開示で…

 

 

「オーナーと関係ある…とかですか?」

 

遠回りして

なんとなく探る

的な

高尚な会話術

持ち合わせていない

僕は

 

酔ってどう変貌するか

未知数な相手が

まだ

世間体気になる程度に

平常そうな今のうちに

聞きだそうと

 

直球で問えば

 

「…なんだ?

 君は

 自分のプライベートは

 うやむやにしたくせに

 客に対しては

 随分と直球で聞いてくるんだねぇ?」

 

あ…確かに

 

そう取られても

仕方ない

彫師の話題

別の話題を持ち出し

スルーした件を

思い出しつつ

 

 

「…いえ

 酒の席での話題

 

 何かしら

 共通点を探したまでの事なので」

 

接客のキャストが

酔った客に

絡まれた時の

かわし

真似て

 

ピンクのカクテル

手に取って

 

「…どうです?

 こちらの味見してみませんか?」

 

今しがた

ブルーベリーのカクテルを

飲んだ我々

 

ドラッグクイーンの黒服が

 

本当か嘘か分からない

…けど

 

彼が作ったと豪語した

お勧め三選

 

飲み比べようって

流れは

客が作った事なので

 

話題錯誤で

中断されてた

 

酒の話に戻す予定で

 

キャストらしく

客に酒を進めれば

 

「…実は

 グレープフルーツは…

 

 知ってるかな?

 服薬に影響出るって話」

 

ん?

 

どこかで聞いたことあるような?

…って程度の話題に

首を傾げれば

 

「薬には

 時々

 摂取を控えるように

 促されてる飲食物があって

 グレープフルーツはまさに

 その記載欄に

 頻繁に上げられる柑橘類…なんだよね」

 

痛み止め

そもそも

服用したことないから

 

飲み薬の

そういうの

 

「…気にしたことなかった…」

 

じゃぁ…これは…

 

「僕がいただきます

 よければ

 こちらの抹茶をどうぞ」

 

そう

カクテルの交換

促してから

 

手にしてた

ピンク色の飲み物に

口を付けた

 

 

  つづく