現在の野菜のふくよかさの多くは、化学肥料の硝酸態窒素によるもので、これら成長促進剤として用いられている。この過剰な窒素含有が、健康被害や土壌被害を及ぼしている。

「硝酸態窒素(硝酸性窒素)の怖さを知ってますか?過剰な肥料が及ぼす影響と危険な腐る野菜。」(リンク

■硝酸態窒素(硝酸性窒素)の恐怖
(略)みなさん、「硝酸態窒素」って言葉、聞いたことありますか?または、「硝酸性窒素」「硝酸塩」とも言われます。

慣行農業(一般栽培・現代農業)は、大量の農薬を使いますが大量の化学肥料も使います。この肥料は「窒素・リン酸・カリ」で設計されています。そして、その中でも「窒素」が中心です。窒素は直物の成長促進剤の様な役割があるんですね。

硝酸態窒素とは、肥料や家畜の糞尿、生活排水などに含まれるアンモニウムが酸化したものです。水に溶けやすい反面、煮沸しても除去できません。

作物に過剰に供給された窒素肥料は、硝酸態窒素に変わります。硝酸態窒素は人間の体にももともと存在するもので、通常に摂取する程度では問題ありません。でも、摂り過ぎると、健康に害があるんです。

■2.第一級の発がん性物質
一つは、体内で肉や魚に含まれるアミノ酸と結合して、「ニトロソアミン」を作ります。これがなんと、第一級の発がん性物質なんです。

よく、「お肉を食べる時は野菜を一緒に食べなさい!」って、お母さんに言われませんでした?その葉野菜に、過剰なまでの窒素肥料がたくさん使われたとしたら・・・肉のアミノ酸と結びつき、ニトロソアミンを生み出してしまいます。せっかく健康のことを考えてバランスの良い献立にしても、逆に家族の健康を害してしまいますよね。。。

■3.ブルーベビー症候群
二つ目は、「メトヘモグロビン血症」の発症です。硝酸態窒素は過剰に体内に入れると、血中でヘモグロビンと結合し、メトヘモグロビン化します。このメトヘモグロビンは、酸素を運べません。血中にメトヘモグロビンが多くなると、酸欠に陥ったり、ひどいときは死亡すらしてしまうのです。

「ブルーベビー症候群」って、聞いたことありますか?1980年代アメリカで起こった、赤ちゃんが酸欠によって青くなり突然死してしまうショッキングな事件です。原因は、離乳食として裏ごししてあげた色の濃い葉物野菜でした。

ホウレンソウなどの葉物野菜は、余計に与えられた肥料の窒素分を蓄えてしまう性質があります。その分、特に硝酸態窒素の含有量が多くなりがちです。過剰な硝酸態窒素は赤ちゃんの体内でメトヘモグロビンに変化し、このような悲劇を招いてしまいました。(略)

■4.原因は肥料にある
なぜ、ここまで硝酸性窒素が高い野菜ができてしまうのか?それは、肥料の「量」と「質」に原因があります。

まず、「量」について。「より早く、より多く、やり安く」が思想の現代農業では、大量の化学肥料を畑に撒きます。(もちろん化学農薬も)その方が、早く・大量に・効率よく(安く)作物が作れるからです。

肥料は「窒素・リン酸・カリ」で設計されている、と冒頭に言いましたよね。特に、窒素は直物の成長促進剤の様な役割があるので、農家さんによっては過剰に撒きがちになりやすいです。

たまに、お化けみたいに大きい大根や、白菜などを見ませんか?あれは完全に肥料のいれ過ぎですね。人間でいうとメタボ状態。過剰なまでの肥料=窒素分を与えられた結果、それを吸収し肥大化してしまったんです。

■5.地下水の汚染
さらに厄介なのは、硝酸態窒素は地下水をも汚染していることです。肥料に含まれる窒素は、硝酸態窒素として野菜に取り込まれますが、全てではありません。残った分は空気中に放散されます。これはCO2以上に温室効果をもたらし、温暖化の原因になっていると言われています。

さらに土の中に流出し、地下水にまで及び、地下水を汚染します。飲料水を主に地下水に頼るヨーロッパでは、深刻な問題となっています。日本でも4.4%の井戸から基準値を超える硝酸態窒素が検出されています。(出典:環境省 平成20年度地下水質測定結果」

また、過剰な硝酸態窒素は水質環境にも悪影響を及ぼしています。湖や河川域に窒素やリンが多くなると、「富栄養化」となりプランクトンの大量発生や赤潮が発生します。
それにより、水が腐ったり、水質の汚染が進んでしまうのです。

硝酸態窒素は、煮沸しても除去できません。通常の浄水器でも除去できません。根っこから解決しないといけない問題なんです。