厚労省から出されたパンプレットの記事から
● 服薬遵守を知っていますか
潰瘍性大腸炎は、再燃を予防するために長期にわたって5-アミノサリチル酸 製剤(5-ASA製剤:ペンタサ®、アサコール®、リアルダ®、サラゾピリン®)の 服用が必要です。
患者は、腹痛や下痢などの症状がある活動期には、きちんと医師の指示どおりに 薬を服用できますが、症状がない寛解期に長期間にわたり薬を服用し続けることは難しくなるようです。
グラフを見てください。
● 薬の服用と緩解維持の関係
2年間の5-ASA製剤の服薬状況を調査した結果、 指示どおりにきちんと服薬を守っていた患者さん(服薬遵守群)の約90%が 寛解を維持できていました。
一方、服薬を守っていなかった患者さん(服薬 非遵守群)では約40%と低く、6割の患者さんが再燃したことが報告されて います。
服薬を守れない理由として、飲み忘れ(50%)、錠数が多いこと (30%)、薬の必要性を感じないこと(20%)が挙げられています。
重要なことは、症状がない寛解期でも、服薬遵守することで再燃を予防し、 長期にわたって寛解を維持することができるということです。
さらに、 5-ASA製剤の服薬の継続は、潰瘍性大腸炎に合併する大腸癌発症のリスクを 低下させることも報告されています。
したがって服薬遵守は再燃予防だけで なく、大腸癌予防の観点からも重要です。
5-ASA製剤によっては、1日1回の服用で十分な効果が得られることが 確認されている薬もあります。確実に服用を継続するために、1日1回の服用 を試してみるのもひとつの方法です。
説明: 1日1回の服用とは、リアルダ®のこと。1錠に2400mgのメサラジンが含まれる。
【リアルダ錠の用法用量】
通常、成人にはメサラジンとして1日1回2400mgを食後経口投与する。
活動期は、通常、成人にはメサラジンとして1日1回4800mgを食後経口投与するが、患者の状態により適宜増減する。
【リアルダ錠の特徴】
① 有効成分であるメサラジンを最大4800mgまで投与可能
② 服用は1日1回
③ メサラジンは、炎症を起こしている大腸の粘膜に直接作用することで効果を発揮し炎症を抑えます。リアルダ錠は、他剤に比べて最も多くのメサラジンを投与することが可能です。
④ リアルダ錠は「MMXテクノロジー」という製剤技術によって、メサラジンを持続的に、直腸まで大腸全域に放出することが可能です。
● 英語サイトでの評判
56%の患者は満足。でも、15%は嫌な思いをした。嫌な思いの仔細は不明。恐らく、副作用と大きすぎてのみづらいこと。
● 大きすぎる
錠剤のサイズが長さ2cm、横幅も厚みも1cm近いリアルダ。
英語サイトでは、リアルダを半分に割ってもいい? つぶしても良い? かみ砕いてもいい? という質問がたくさん寄せられています。
切ったり潰したり嚙み砕けば、錠剤の外側を覆っているコーディングが壊れて、大腸に届く前に溶けてしまいます。なので、丸呑みしないといけません。
からだの大きな白人でも嫌がるサイズ。日本人なら、なお辛い。
アメリカでは5歳から17歳を対象にした治験が行われています。どうやって飲ませたのでしょう・・・。
● コーティングが厚い? 中身の薬量が多い?
なんでそんなに大きいんだろう。
理由は明記してありませんでした。憶測としては、
ひとつ) 一気に溶け出してしまわないように腸内のpHの度合いによって少しずつ溶け出るようになっている。コーティングに工夫を凝らしているため厚みがある。
ふたつ) 1日3回分の薬が入っているので、大きくならざるを得ない。
● 患者の不満
1日1回なのはありがたい。でも大きすぎるのは、呑み込みづらく良くない。
http://www.ibdjapan.org/patient/pdf/01.pdf