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大石邦子「夜空に向って」

2024-04-28 05:04:18 | エッセイ

立春が過ぎて白木蓮の蕾も膨らみ始めた。

今年は久しぶりで一人で豆まきをした。恵方は東北東でピーナッツを。

鬼は~外、鬼は~外、福は~内、福は∼内、声を抑えたが突然涙が溢れた。

遠い日が一気に蘇ってきた。大豆が入った一升枡から父は各部屋に豆をまき、最後に柊の枝に鰯の頭を挿した玄関でまき鬼を追い払った。

豆まきが終わると、自分の年に一個足して豆を食べた。大人は一桁に一個足して食べた。

そんな遠い日を思い出しながら、涙を拭った。

どんなに会いたくても、父母兄弟には会えない。寂しくても会えるのは思い出だけ。

今日も夜空に向って父母を呼ぶ。

何故か故郷を思い出すと、父母の働いている姿が目に浮かぶ。

自然が好きだから、小さいときは山川での遊び、大人になっては登山で、飯豊山、燧ヶ岳、会津駒ヶ岳、吾妻・磐梯・安達太良は勿論、

気圧計から雷雨が来そうになったら、即引き返した。安達太良くろがね小屋の湯の想い出はいいね!

また、茶臼岳では、ガスに巻き込まれ、足元の石の案内矢印で下山したり、思い出は尽きないね。



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