ピサヌローク中心部にある経済的ホテル
ガネッシュの住むチェンマイから南南東に直線距離にして約250km、自動車で5時間ほどのところにある街ピサヌローク。
タイ人が「パークヌアトーンラーン(ภาคเหนือตอนล่าง=下部北タイ地方) 」と呼ぶ地域の中心都市であり、タイを東西南北に貫く国道が交差する国内きっての交通の要衝であることから、自分たちがチェンマイを出て遠出のドライブ旅行に出る場合は往復とも1泊することが多い。
そんな自分たちが泊まるホテルは自動車が止めやすくて部屋は最低限の設備が整っていればOKなのだが、近年たて続けに利用しているのが今回紹介する「ザ・パークホテル」だ。
街の中心部ではあるものの繁華街ではなく大通りに面していて駐車場が広いのと、このクラスのホテルにしてはビックリするくらい充実した朝食がいただけるのがお気に入りのポイントで、車で1時間ほどのところにある世界遺産のスコータイ遺跡観光の拠点としても使えるおすすめの経済的ホテルと言える。
街の中心部の大通り沿いだが周囲はさびれ気味
ピサヌロークの街はかなり(チェンマイよりもはるかに)大きくて、明確に中心地と呼べるようなエリアがなくのっぺりとした印象を受ける。
見どころも「タイで一番美しい」と言われている仏像が安置されたワットプラシーラタナマハータートくらいしかなく、多くの旅行者はスコータイ観光の拠点とするか自分のように東西南北いずれかに移動するための中継地点として立ち寄る程度なので、交通手段が得やすい鉄道駅かバスターミナル周辺に宿を取ることが多いようだ。
「ザ・パークホテル」は、その鉄道駅から南西に1kmほど行ったところにある。
住所:227/162 Baromtrilokanard Rd. A.Muang C.Phitsanulok
TEL:055-252955
WEBSITE:https://www.tparkhotel.com/
近年このエリアはさびれる一方で、かつてフジテレビ「なるほど!ザ・ワールド」(知ってる人はもう少ないかも)でも取り上げられた「空飛ぶ空心菜炒め」で日本人に大人気となったピン川沿いのナイトバザールも北のほうに移転してしまった。
そのため、夜はにぎやかさを求めるような人には正直向かないと思うが、とりあえず静かに寝れればよいという人にはむしろ落ち着くロケーションかも。
ホテルは交通量の多いボロンマトライローカナート通りに面しており、街なかなのにここだけ緑が豊富なので自分のように自動車を運転していてもすぐに見つけられると思う。

広大な敷地、部屋はシンプル
通りからホテルの敷地に入ると両脇は広々とした駐車場になっており、正面は主に結婚式やパーティーを行うイベントホール、右手にホテルのフロント棟がある。

イベントがあってここがいっぱいでも、ホールとホテルの間を進んで行けば裏にものすごく広い駐車場がある。
こちらに行くとわかるのだが、ホテルの敷地はナーン川沿いの道まで続いているのだ(人を含め通り抜けはできない)。
もしかしたら後ろ半分は何か別の目的に使うつもりだったのかもしれない。
なお、敷地内のホテルのちょうど真反対の道沿いにはカフェアマゾンがある。
ホテルの中にこうしたカフェがあるというのは特に暑い日に外から戻って来た時などには非常に便利で、車を止めて部屋に帰る前についつい立ち寄ってしまう。
ホテルは今どき珍しい平屋建てで、フロント、AからCまでの客室棟の4つの建物で構成されている。
シンプルで現代的な造りだがゆったりと落ち着いた感じのフロントでチェックインを終え、左手にある客室棟への連絡通路のようなところを進むが、その先の客室棟の廊下はなかなか壮観だ。

これが3つ続いている。
客室はシンプルだ。

ホテルの敷地に余裕があるからか、客室も結構広い。
内部も全体に明るい色が使われており、清潔感がある。
部屋に入ってすぐ左手には、セーフティーボックスつきのクローゼットが設置されている。


ベッドはタイの経済的ホテルの典型的なそれだが、寝心地は悪くない。


ベッドの向かいには荷物置き、壁掛け液晶テレビ、デスク、冷蔵庫など設備が一通り揃っている。



唯一の不満点は、電気ケトルがない。
これはもしかしたらホテル内にアマゾンカフェがあるのでそこを使え、ということなのかもしれないがオープンしているのは日中だけであり、またすぐ近所にコンビニがない(よろず屋はある)ことを考えれば少し不便を感じた。
平屋建てなので部屋はすべて1階になるのだが、窓の先にはイベントホールが見えるはずの側は高さ2m以上はあろうかという竹のような木で作った柵のようなものがあって、いい目隠しになっている(写真右手が客室)。
逆に直接太陽の光が差さないので、日中でも少し薄暗い感じはするがあまり気にはならないと思う。

もう一方の窓の外は隣家との塀だ。

バスルームもシンプルでコンパクトだが、白を基調とした清潔感のある造りでシャワースペースにはちゃんとカーテンもついており、使い勝手はまったく問題がない。

アメニティもシャンプー、シャワージェルと綿棒など必要最低限といったところだろうか。
ドライヤーは、自分の過去の経験ではあったりなかったりだ。

また、フロントオフィスに近いほうは問題ないのだが、離れた部屋(C棟とか)になるとWi-fiが弱くなる。
使えないわけではないのだが不安定になったり途切れたりすることもあるので、チェックインの時にA棟とかの部屋を指定してもいいかも。
このクラスではかなり充実している朝食
「ザ・パークホテル」の朝食は、このクラスのホテルとしてはかなりのレベルだと言っていいと思う。
会場は、フロントオフィスの続きの道路に面した部分に造られたレストランだ。

広々としていて気持ちがよい。
席数は非常に多いものの、自分が泊まった時はいつも数組の客がいるだけで落ち着いた雰囲気の中で朝のひと時を過ごせている。
大通りが見える窓際の席は、朝のピサヌロークの街を忙しく行きかう車やバイクが眺められる。

洋食とタイ料理が用意されており、目の前で卵を焼いたりクエティオ(米麺)やお粥を作ってくれるのがうれしい。


洋食はほかにハムやソーセージ、野菜のソテーなど一通り揃っているが、とりわけパンのバリエーションが充実している。


タイ料理は上記コックさんが作ってくれるカーオトム(米粒ありのお粥)やクエティオ(米麺)のほかゲーン(タイカレー)にご飯、炒麺などなどが用意されている。

もちろんサラダやフルーツもある。

ミドルクラストラベラーにもおすすめ
今回紹介した「ザ・パークホテル」。
時期などにもよるが、予約サイトを使えば、2人で朝食付き1,200THB程度で泊まることができる。
ホテル代を含め物価が高騰しているタイでは、ピサヌロークのような大きな町だと一人600THBならどちらかというと格安の部類だろう。
電気ケトルがないなど設備なども経済的ホテルのそれだが、不釣り合いなくらいに充実している朝食も含めて考えればコスパは抜群にいいと思う。
経済的といっても決して安ホテルではなく、バックパッカーが泊まるようなゲストハウスはイヤだけど、かといって高級ホテルに泊まるほどでは……というような、いわゆるミドルクラストラベラーにも十分おすすめできる。
大通りに面していて駐車場もたっぷりあるので、とりわけ自分のように自家用車で旅行する人にとってピッタリなホテルだ。
万が一何かあった時にも安心の日本語対応
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