現代では、企業がSNSを活用するのは当たり前になっていますが、そんな中で注目されているのがシェアードメディアです。
シェアードメディアは、消費者が自発的に情報を拡散することで、企業の発信がより多くの人に届く仕組みを指します。しかし、ペイドメディアやオウンドメディアと異なり、企業が直接コントロールできない点が特徴です。
本記事では、シェアードメディアの基本概念から、効果的な活用方法、そしてアーンドメディアとの違いまで詳しく解説します。
シェアードメディアとは? 基本概念を解説

シェアードメディアは、SNSなどを活用して消費者が自発的に情報を共有することで、ブランドや企業のメッセージが広がるメディアのことを指します。
PESOモデルにおいても重要な役割を担い、企業のマーケティング戦略において欠かせない存在となっています。では、シェアードメディアとは具体的にどのようなものなのか、その特徴や活用方法について詳しく見ていきましょう。
シェアードメディアの定義
シェアードメディアとは、主にSNSを通じてユーザーが自発的に情報を拡散するメディアのことを指します。企業が発信する情報が、消費者の手によって広まり、ブランドの認知度を高めることができる点が特徴です。
例えば、Twitter(現X)、Instagram、TikTok、YouTubeなどが代表的なシェアードメディアとして挙げられます。これらのプラットフォームでは、投稿の「いいね」や「リツイート」、「シェア」といった機能を通じて、コンテンツが拡散されます。
重要な点は、シェアードメディアは単なる情報発信の場ではなく、アーンドメディアやオウンドメディアの要素も併せ持つということです。例えば、企業が投稿したコンテンツ(オウンドメディア)がSNSで拡散されることで、アーンドメディア的な影響力を持つこともあります。
また、ブログやレビューサイトなどのコンテンツも、SNSの拡散力に比べると弱いですが、シェアードメディアの一部として機能することがあります。そのため、企業がメディア戦略を考える際には、単に情報を発信するだけでなく、消費者が自然とシェアしたくなるようなコンテンツを作ることが求められます。
PESOモデルにおける位置づけ
シェアードメディアは、PESOモデル(ペイド、アーンド、シェアード、オウンドの4つのメディアを組み合わせたマーケティング手法)の中でも、特に消費者主導の情報拡散を促す役割を果たします。
PESOモデルの各メディアの関係は以下のようになります。
• ペイドメディア(Paid Media)
広告費を支払い、企業が直接コントロールするメディア(例:リスティング広告、SNS広告)
• オウンドメディア(Owned Media)
企業が自社で管理するメディア(例:公式サイト、ブログ)
• アーンドメディア(Earned Media)
消費者やメディアが企業について発信するメディア(例:口コミ、レビュー、メディア掲載)
• シェアードメディア(Shared Media)
ユーザーがSNS上で情報を拡散するメディア(例:Twitterのリツイート、Instagramのリポスト)
シェアードメディアの最大の特長は、企業が直接管理できないが、拡散の力が強いという点です。消費者が「共感」や「面白い」と感じたコンテンツは、自然とシェアされ、ブランドの認知度を大きく向上させます。
例えば、SNS上で話題になったキャンペーンがメディアに取り上げられると、シェアードメディアがアーンドメディアへと変化し、さらなる情報の拡散につながることがあります。
このように、シェアードメディアは他のメディアと連携しながら、マーケティング効果を高める重要な要素となっています。
アーンド・オウンド・ペイドメディアとの違い

シェアードメディアは、PESOモデルの一部として、消費者が主体となって情報を拡散するメディアです。しかし、アーンドメディアやオウンドメディア、ペイドメディアと混同されがちです。それぞれのメディアとの違いを明確にし、マーケティング戦略の設計に役立てましょう。
アーンドメディアとの違い
アーンドメディアとシェアードメディアは、どちらも企業が直接コントロールできない情報の拡散を指しますが、情報の拡散プロセスと主体が異なります。
アーンドメディアは、消費者やメディアが企業やブランドについて評価し、第三者の視点から情報を発信するメディアです。例えば、新聞やニュースサイトでの報道、ブログでのレビュー、口コミサイトでの評価が該当します。
一方でシェアードメディアは、SNSを活用した情報の拡散を指し、ユーザーが自発的に「いいね」や「シェア」「リツイート」などのアクションを通じて広めるメディアです。
アーンドメディアでは、ブランドの信頼性が高まる一方で、企業側が情報をコントロールしにくい点が課題です。一方、シェアードメディアは拡散のスピードが速く、瞬時に情報が広がる可能性がありますが、拡散される内容を完全にコントロールすることは難しく、炎上のリスクも伴います。
例えば、新商品の発表をした場合、ニュースメディアに取り上げられたり、著名なインフルエンサーがレビュー記事を掲載したりするのがアーンドメディアの活用例です。一方、SNS上で消費者がその新商品について投稿し、それがシェアされることで拡散されるのがシェアードメディアの特徴です。
オウンドメディアとの違い
オウンドメディアは、企業が自社で運営・管理するメディアのことを指します。具体的には、公式ウェブサイト、ブログ、企業のSNSアカウント、メールマガジンなどが該当します。
オウンドメディアは、企業が発信する情報をコントロールできるため、ブランドメッセージを正確に伝えられるメリットがあります。しかし、拡散力には限界があり、多くのユーザーに届くまでに時間がかかることが課題です。
一方シェアードメディアは、ユーザーがコンテンツを共有することで拡散されるため、オウンドメディア単体よりも短期間で広範囲に情報が届く可能性があります。ただし、拡散される内容が企業の意図と異なる場合もあり、注意が必要です。
例えば、企業が公式ブログで新商品についての記事を投稿した場合、それはオウンドメディアの活用です。この情報がSNSでシェアされ、消費者の間で拡散されると、シェアードメディアとしての効果が発揮されます。
両者の違いを活かし、オウンドメディアのコンテンツをSNSで積極的にシェアしてもらう戦略を取ることで、ブランドの認知度を高めることが可能です。
ペイドメディアとの違い
ペイドメディアは、企業が広告費を支払ってリーチを獲得するメディアのことを指します。主にリスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告、インフルエンサーマーケティングなどが該当します。
ペイドメディアは、ターゲットを細かく指定して確実に情報を届けることができる点がメリットです。ただし、広告費がかかるため、継続的に運用するには予算が必要です。
一方シェアードメディアは、広告費をかけずに情報を拡散できる可能性があるため、低コストでブランドの認知度を向上させることができます。しかし、拡散されるかどうかはユーザー次第であり、コントロールが難しいというデメリットもあります。
例えば、新商品のプロモーションで広告を配信する場合、ペイドメディアではFacebook広告やInstagram広告を活用し、ターゲット層に直接アプローチします。一方、シェアードメディアでは、消費者がその広告を気に入り、SNS上で自主的にシェアすることで情報が広がります。
ペイドメディアとシェアードメディアを組み合わせることで、広告の効果を最大限に高めることが可能です。例えば、広告で新商品の認知度を向上させ、その広告がユーザーに好意的に受け入れられることで、SNS上で拡散される流れを作ることができます。
シェアードメディアの特徴
シェアードメディアは、ユーザーが情報を共有・拡散することによって広がるメディアです。
主にSNSが該当し、X(旧Twitter)、Instagram、TikTokといったプラットフォームで活発に活用されています。それぞれの特徴や拡散力、ターゲット層について詳しく見ていきましょう。
メディア | 特徴 | 拡散力 | ターゲット層 |
X(旧Twitter) | 拡散性が非常に高く、リアルタイム性が強い | ★★★★★ | 20〜40代の情報収集層、ニュース・トレンドに敏感な層 |
ビジュアル重視、エンゲージメント率が高い | ★★★☆☆ | 20〜30代の若年層、ブランドやライフスタイルに関心がある層 | |
TikTok | 短尺動画で爆発的なバズが狙える | ★★★★★ | 10〜20代の若年層、エンタメ・トレンド好き |
X (旧Twitter)
X(旧Twitter)は、拡散力が圧倒的に強く、リアルタイム性の高いメディアです。企業のマーケティング戦略において、即時性のある情報発信やトレンドを活かしたキャンペーンに適しています。
特徴
• リツイート機能により、爆発的な拡散が可能
• リアルタイム性が高く、ニュースやトレンドに強い
• テキスト主体ながら、画像・動画との組み合わせでインパクトを強められる
• エンゲージメント(いいね、リプライ、引用リツイート)を通じて会話が生まれやすい
拡散力
拡散力は非常に強く、バズが起こると短時間で数万〜数十万のリーチを獲得することも可能です。企業アカウントが情報を投稿し、それがインフルエンサーに拡散されると、さらに広範囲に情報が伝わります。
ターゲット層
X(旧Twitter)の主なユーザー層は20〜40代で、特にニュースや時事ネタ、エンタメ、テクノロジーなどの情報収集を重視する層が多く利用しています。即時性を活かしたマーケティング施策に適しており、トレンドを活用することで短期間での話題化が可能です。
活用方法
• キャンペーンの拡散(ハッシュタグキャンペーン、RTキャンペーン)
• リアルタイム性を活かしたPR(新商品発表、イベント告知)
• カスタマーサポートやユーザーとのエンゲージメント強化
Instagramは、ビジュアル重視のSNSで、写真や動画を中心としたマーケティング施策に適しています。ストーリーズやリールを活用することで、ユーザーとの接触頻度を高めることが可能です。
特徴
• 視覚的なコンテンツが中心で、ブランドイメージを強化しやすい
• ハッシュタグを活用した拡散が可能
• ストーリーズ機能で24時間限定のコンテンツを活用
• リール(短尺動画)の利用で、TikTokライクな拡散も狙える
拡散力
拡散力はX(旧Twitter)よりは低めですが、ターゲットを絞ったエンゲージメントが期待できるのが特徴です。フォロワー数が多いインフルエンサーによるシェアや、アルゴリズムによるおすすめ投稿への表示で、情報が広がります。
ターゲット層
Instagramのユーザーは、20〜30代の女性層が中心で、ファッション、コスメ、ライフスタイル、グルメなどのビジュアルに強いジャンルが人気です。また、企業のブランディングにも適しており、BtoC向けの商品やサービスの認知拡大に向いています。
活用方法
• ブランドの世界観を伝えるビジュアルマーケティング
• インフルエンサーマーケティングとの相性が良い
• ハッシュタグキャンペーンを活用してUGC(ユーザー生成コンテンツ)を増やす
• ストーリーズを使ったリアルタイムな情報発信
TikTok
TikTokは、短尺動画による爆発的な拡散が特徴のSNSで、特に10〜20代の若年層をターゲットとするマーケティングに有効です。
特徴
• アルゴリズムによる拡散力が強く、バズが生まれやすい
• ユーザー参加型コンテンツ(#チャレンジ)が人気
• エンタメ性が強く、視聴者の滞在時間が長い
• 広告(TikTok Ads)を活用することで、短期間で大規模リーチが可能
拡散力
TikTokはシェアードメディアの中でも特にバズが生まれやすく、拡散力が非常に強いです。アルゴリズムの影響で、フォロワーが少なくても「おすすめ」に表示されることで、一気に数百万回再生されることもあります。
ターゲット層
ユーザーの中心は10〜20代で、特にエンタメ、音楽、ダンス、ライフスタイル系のコンテンツが人気です。若年層をターゲットにしたマーケティング施策を行う場合、TikTokは強力な武器になります。
活用方法
• ハッシュタグチャレンジを活用してユーザー参加型のキャンペーンを展開
• インフルエンサーとコラボしてブランドの認知度を向上
• TikTok Adsを活用し、短期間で大規模リーチを狙う
• ブランドストーリーをユーモアやエンタメ性を交えて伝える
シェアードメディアのメリット

シェアードメディアは、SNSを活用して情報が拡散される特性を持ち、企業のマーケティング戦略において重要な役割を果たします。
特に、低コストで運用でき、拡散力が強く、信頼性を高める要素が多い点が特徴です。次に、シェアードメディアの主なメリットについて解説します。
低コスト(基本無料)利用できる
シェアードメディアの最大の魅力は、基本的に無料で利用できる点です。企業が公式アカウントを作成し、情報を発信するだけなら、広告費をかけずにユーザーと直接コミュニケーションを取ることが可能です。
特にUGC(ユーザー生成コンテンツ)を活用すれば、企業が直接広告を打たずとも、消費者がブランドの情報を発信し、拡散を促してくれるため、コストを抑えつつ高いマーケティング効果を期待できます。
情報の拡散力が非常に高い
シェアードメディアは、ユーザーがシェア・リツイート・リポストすることで情報が爆発的に拡散される仕組みになっています。特にSNSのアルゴリズムは、エンゲージメントの高い投稿を優先的に拡散するため、一度バズると短期間で数万〜数百万のリーチを獲得することが可能です。
例えば、X(旧Twitter)では1つの投稿が拡散されることで、一気に認知度が向上し、それを見た他のメディアが記事化することで、さらにオウンドメディアやアーンドメディアに派生するケースもあります。この流れを上手く活用することで、PESOモデル全体の相乗効果を生み出すことが可能です。
信頼・信用してもらいやすい
シェアードメディアは、第三者が発信する情報が拡散されるため、企業が自社で発信するよりも信頼性が高まるというメリットがあります。
これはアーンドメディア(Earned Media)の特性にも近いですが、シェアードメディアの方が拡散性が強いため、短期間での影響力が期待できます。
例えば、Instagramでユーザーが「この商品を使って良かった」と投稿し、それが多くのフォロワーに拡散されると、企業の広告以上に購買意欲を刺激する要因になります。同様に、TikTokでの口コミ動画も、広告よりも自然な形でユーザーの興味を引き、購買につながることが多いです。
このように、「広告ではない」=「信頼されやすい」 という特性が、シェアードメディアの大きな強みになっています。
リアルタイムでの情報発信が可能
シェアードメディアは、リアルタイムでの情報発信ができるため、即時性のあるマーケティング施策に適しています。例えば、新商品のリリース情報やイベントの速報を、X(旧Twitter)やInstagramのストーリーズで発信することで、ユーザーの関心を引きつけることができます。
特にX(旧Twitter)では、企業の公式アカウントがユーザーの投稿にリアクションすることでエンゲージメントが向上し、さらなる拡散を生むケースが増えています。例えば、ある企業がXで消費者のツイートにリプライし、それがバズることで、企業の認知度が飛躍的に向上する事例もあります。
シェアードメディアの注意点・デメリット

シェアードメディアは拡散力が強く、企業にとって大きなマーケティング効果をもたらす一方で、コントロールが難しいというリスクも伴います。特に、誤情報の拡散や炎上リスク、情報管理の難しさなどが課題となるため、適切な対策が求められます。
次に、シェアードメディアの注意点とデメリットについて解説します。
フェイクニュースや誤情報が広がる可能性
シェアードメディアでは、一次情報の真偽が確認されないまま拡散されることが多く、企業のブランドイメージに悪影響を与える可能性があります。
特に、感情を揺さぶる情報や話題性の高い内容ほどシェアされやすいため、意図しない形で企業が批判の対象となることも少なくありません。例えば、企業の商品に関する誤った情報がSNSで急速に広まり、ブランドの信用を損なうケースは珍しくありません。
このようなリスクを防ぐためには、定期的にシェアードメディアを監視し、企業に関する投稿をチェックすることで、早期に対応する体制を整える必要があります。さらに、企業の公式サイトやプレスリリースを活用し、正確な情報を発信することも有効な対策となります。
アカウントがないから炎上しないということではない
SNSを運用していない企業でも、シェアードメディア上で炎上する可能性は十分にあります。
消費者が企業に関する投稿を行い、それが拡散されることで企業の評判に影響を与えることがあるからです。アンチユーザーがネガティブな投稿を拡散することで、企業イメージが損なわれるケースも考えられます。
このようなリスクに対応するためには、企業の公式アカウントの有無にかかわらず、SNS上での企業名や商品名の言及を定期的にモニタリングすることが重要です。また、炎上の兆候を早期に察知し、必要に応じて適切な対応を行うことで、リスクを最小限に抑えることができます。
万が一、ネガティブな投稿が広がりそうな場合は、公式サイトやプレスリリースを通じて正確な情報を発信することが求められます。
情報・露出量のコントロールができない
シェアードメディアでは、企業が意図しない形で情報が拡散されることがあり、メディア戦略を完全にコントロールするのが難しいというデメリットがあります。
企業が発信したメッセージが、消費者の間で異なる解釈をされることで、本来の意図とは異なる形で拡散されることもあります。たとえば、「環境に優しい商品」としてPRしていたはずが、過去の環境問題が掘り返され、批判の対象となることも考えられます。
この問題を回避するためには、発信する情報が誤解を生まないよう、表現に十分注意を払い、炎上リスクを考慮し、投稿内容を事前に慎重にチェックする体制を整えることも重要です。
シェアードメディアの活用法

シェアードメディアは、企業のマーケティング戦略において欠かせない要素となっています。消費者が自発的に情報を拡散する仕組みを作ることで、ブランドの認知度向上や信頼性の向上につながります。 ここでは、効果的なシェアードメディアの活用方法を紹介します。
SNSでのUGC(ユーザー生成コンテンツ)の活用
シェアードメディアの最大の強みは、ユーザー自身がブランドに関するコンテンツを作成・共有する点にあります。特に、UGC(User Generated Content:ユーザー生成コンテンツ)を活用することで、企業側が発信するよりも、自然な形でブランドの魅力が伝わりやすくなります。
例えば、ハッシュタグキャンペーンを実施し、消費者に特定のハッシュタグを付けて投稿してもらうことで、ブランドに対するエンゲージメントを高めることができます。SNSでの投稿が広がることで、他の消費者にも影響を与え、結果的に新たなファンを獲得することが可能になります。
しかし、単にキャンペーンを実施するだけでは十分ではありません。投稿されたUGCに企業側が適切に反応し、エンゲージメントを高めることが重要です。 例えば、ブランド公式アカウントがユーザーの投稿をリツイート・シェアしたり、コメントを残したりすることで、投稿者の満足度が向上し、さらなるUGCの創出につながります。
インフルエンサーマーケティングとの併用
シェアードメディアの拡散力を最大限に活かすためには、インフルエンサーマーケティングと組み合わせるのが効果的です。 インフルエンサーの投稿は、企業が直接発信するよりも信頼性が高く、フォロワーに影響を与えやすい特徴があります。
たとえば、新商品のプロモーションにおいて、インフルエンサーに商品を提供し、実際に使用した感想をシェアしてもらうことで、よりリアルな口コミが生まれます。 また、インフルエンサーの投稿がシェアされることで、さらに多くのユーザーにリーチすることが可能になります。
ただし、インフルエンサーマーケティングにはステルスマーケティング(ステマ)のリスクもあるため、透明性を持った施策を行うことが重要です。PRであることを明確にしつつ、インフルエンサー自身の言葉でブランドの魅力を伝えてもらうことで、信頼性を維持しながら拡散を促すことができます。
また、シェアードメディアを活用する上での重要なポイントとして、企業がインフルエンサーマーケティングを実施していない場合でも、消費者による自然発生的な投稿や口コミを常にウォッチし、適切な対応を行うことが求められます。
アーンドメディアを活用し、シェアードメディアへ拡散
シェアードメディアは、アーンドメディアと密接に関連しており、組み合わせることでさらなる拡散が期待できます。
たとえば、メディア記事やニュースサイトでブランドが取り上げられた場合、その記事を企業が自社のSNSで発信することで、フォロワーのシェアを促すことができます。
具体例として、企業の新製品が大手メディアに取り上げられた場合、そのニュースを公式X(旧Twitter)やInstagramで紹介し、フォロワーにシェアを呼びかけると、自然な拡散が期待できます。 これにより、単なる広告ではなく、第三者からの評価が加わることで信頼性が向上し、さらに多くの消費者に届きやすくなります。
シェアードメディアからアーンドメディアに繋げる
逆に、シェアードメディアからアーンドメディアへとつなげる戦略も有効です。 例えば、SNS上で話題になった投稿がテレビやニュースサイトに取り上げられるケースは少なくありません。
特に、バズるとわかっているコンテンツや、すでにバズっているコンテンツは、さらに拡散される傾向にあります。 例えば、X(旧Twitter)でトレンド入りした話題が、その後テレビ番組やネットニュースで取り上げられることはよくある現象です。
実際に、多くのバラエティ番組やニュースメディアは、SNSをチェックしSNS上ですでに話題になっているネタを取り上げています。 こうした流れを意識し、企業側もSNSでのトレンドを把握しながら、適切なタイミングでPR施策を展開することが重要です。
まとめ:部分的にメディアを活用するだけでは不十分

シェアードメディアは、企業が発信した情報を消費者が自主的に拡散することでブランドの認知度を高める重要なメディアです。
一方で、シェアードメディアを活用する際には、炎上リスクや情報のコントロールの難しさを理解し、適切な運用を続けることが不可欠で、プロや専門家に依頼することも賢い手段と言えるでしょう。
しかし、SNSなどを運用するソーシャルメディアの代理店は、メディア対応などのアーンドメディアの対応ができません。逆に、PR会社はSNSの運用やマーケティング施策を十分にカバーできないことが多く、それぞれの分野に特化した企業に依頼すると、施策が部分的になってしまうリスクがあります。
そのため、包括的なマーケティング戦略を実行するには、両方の領域を統合的にカバーできるパートナーを選ぶことが重要です。
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