「あー、もう今何時だよ～…腹減った………。」

一度みんなで合わせてみたものの、全くバラバラ。
特に初心者のあたしと芹先輩は、周りの音を聞かず、突っ走っちゃって。
最終下校時間が過ぎて、つばめ先輩の家で練習することになった。
しかし、この家はすごい。すごすぎる。
つばめ先輩用にって、完全防音のコンサートホールくらいの部屋を一室造っちゃうんだから。

ちなみに、今はだいたい8時半くらい。あたしの家だと晩御飯の時間はとっくに終わっている。
今日は泊まることになったから、そこは心配ないけどね。

「つばめ様、ご友人様方、夕食の用意ができました。食堂にいらっしゃってください。」

キレイな使用人さんだ。まぁ、それよりも夕飯という言葉に反応したけど。
つばめ先輩について、食堂に向かった。大きい扉、あたしの身長の3倍くらいあるんじゃね？
そして、その中へと、あたしたちは入る。

「ごちそうさま！美味しかったぁ～♪」
「こんなにうまい飯食ったのは初めてでぃ…」

誰もが(つばめ先輩以外)がいつもの何百倍も幸せな夕食の時間を過ごした。