空間デザイナー(兼いち内装工事業者)として20年生きてきて、今年の3月おおきなうねりの中にいます。
長いですが、現実にある、恐ろしい状況をお伝えします。
1.職人の高齢化により絶対的数がすくなすぎる。東京五輪前はさらに大変な事に。
2.消費税増税、年度末のかけこみ需要により、ぎゅうぎゅう無理矢理な詰め込みすぎ状態
私はこの現況に、クオリティの限界を懸念し、売上げだとかダボハゼ的になんでもやるという発想にはおりません。
いくら、私いち個人がハイクオリティを求め、厳しいレベルの監督をしても、まわりの諸環境が限界値を超えています。
先日、私の会社にとってもこのような事がおきました。
アパレルブランドショップの川崎駅前の商業施設×××××の改装案件。
設計者様からの依頼で、弊社は工事業者としての立場で入札参加を依頼されていました。
弊社は2ヶ月以上も前から、下請けも一流でローコストのラインアップを抑えきり、
(業界全体が、準備万端にすること自体が不可能な時期)
準備万端で見積に望み、見積も限界迄削ぎ落し、勝負しました。
入札。。。
ってよく分からない方もいらっしゃると思いますので、超簡単に説明しますね。
あなたが社長さんで、あなたの所有するお店を改装工事するとします。
今迄打合せをいっしょにしてきた設計者がいます。
工事業者さんには少しでも安く工事をやってもらいたいですよね。
設計者さんに完成した図面・同じ条件で2社以上に説明をさせ、
同時に見積体制に入り、期限迄に提出をしてもらいます。
安い業者さんに発注すれば、あなたは支出が抑えられ、得をします。
私の会社をX社として、実際の2社の見積比較です。
A社 4300万円・・・高い=敗北
X社 3900万円・・・安い=勝利 工事業者として決定!
しかしながら、設計者を介して、このようなお話が。
『こないだのお店の工事でA社の対応がすごくよくて、A社に決定しました。X社さんもいつも安く対応もいい評価していただいたるのですが、、、』
、、、、、。
私と設計者で、熱いバトルになったかはご想像にお任せします。
(割愛)
くつがえらない結果が出た後の、社長としての捉え方は非常に大事になってます。
A社のどこが優れていたのか、などもあるかもしれませんが、
まずはうちの会社が、
「安いのに負けた」という屈辱の意味を、
このクソ忙しい時期に準備万端にしながた、仕事が売上がぶっとんだ意味を、
どう捉えるか?
今後の会社の未来に向けて、
全社でさらなるブラッシュアップさせる意味として与えられた、大切な時間であると。
私の知り合いの方でこんな風に考える人がいます。
「A社には無理ですよ、失敗してくれりゃいいですね。」
私は怒ります、全く逆です。
A社もさらに高いクオリティを具現化してもらい、それにより私の会社もさらに上へ成長を遂げるチャンスを与えられと。
片方がよくなれば、こちらもよくなる、切磋琢磨する。
その流れの方が、高いレベルでうちも成長できる事になり、虎視眈々とA社を完璧にぶちぬく頃には、
業界でも、圧倒的なクオリティを身につけることになります。
しかし、この超繁忙期に、他の仕事を断ってまで望んだ”勝利至上命令”の入札。
それでのぶつけどころのない、悔いの残る敗北。
ぽっかりあいたこの超繁忙期の「穴」。
今から消費税前竣工の工事物件なんてあるわけがありませんし、
あったところで、手配は1000%つきません。
そこで、私は今日も寝ずにアイデアを絞り出し中です。
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