私は彼(愛猫 享年12歳)と出会うまで


大の猫嫌いでした。 実家には小学校の時から


ワンちゃんを飼っていたし、多いときは6匹も


家に犬がいる環境で育ってきたこともあり、


犬より猫は 『 下 』 っと思っているような人間でした。


そもそも、猫ちゃんが嫌いになるきっかけは


小学校3年生の時に 同じマンションに転校生が


引っ越してきました。彼女の家はシングルマザーで


彼女のお母さんは夜、水商売をしていたので家にいなかったのです。


彼女が寂しいからっと思ったみたいで、猫を飼っていました。


彼女の家によく遊びに行っていたのですが、


玄関に猫のおトイレがあり、砂が飛び散り


たまにウンチ君も飛び出していて、気をつけて


玄関を通らないといけないような 汚いお家でした。


家の中は、猫が障子をやぶり 壁紙は傷だらけ


何より臭いが凄かったえっ


今に思えば、小学3年生の子供ががお掃除をまめにしたり


できないですよね。そこのお母さんもきれい好きでは


なかったと思います。


ですので、猫を家で飼うと あーなる!っというのが


頭にあって 猫を飼うという事は一生ないと思っていました。 


大人になり、一人暮らしを始めて ゴミを出しにいけば


こそこそっと低姿勢でゴミを荒らした猫が逃げていく!


『もー!!猫きらい!』


歩いていると 高い塀の上から 丸くなった猫がジーっと


縦目のこわーい顔で 睨むし…


猫ちゃんが道路で引かれていると…気持ち悪いな~


憑かれると怖いから見なかったことにしよ。っと


完全に猫…大嫌いの人間でした。


そんな自分でしたので、ある時に知り合いの工場の方から


野良猫が3匹生まれたから 貰ってくれない?っと


言われても 『無理 無理 』っと あっけなく断っていたのです。


それから、1年が過ぎようとした頃 また同じ工場の方が


『工場を移転するから…ねこちゃん 貰ってくれない?』っと


また 声が掛かりました。1年前生まれた 3匹のあの子猫ちゃんは


母猫と2匹の子猫が突然 姿を消し(保健所につかまったかも?!)


ドン臭かった一番小さな猫だけが残されたとのこと。


工場でえさを貰い、そして夜だけ


工場の中へ入れてもらい寝泊りをしていたそうです。


それが、これから私が愛すことになる彼だったのです。


当時 たまたま 私は ワンルームから山の上にある3LDKの


古い広いマンションに引っ越したばかりでした。


一人では怖いな~っとも思っていた矢先でした。


知り合いの工場の方は私に言いました。


『あの猫はスペシャルだから、絶対かわいいよ~


工場が移転するから えさを食べれずに猫が死んだら


おまえのせいだ』 ←冗談ですが 飲みながらの席でしたので。


そんな感じでうまい営業トークに乗せられ 飲んだ勢いもあり


つい 『いいよ わかった。一応預かるって事で』 っと


言ってしまったのです。


驚いたことに もう翌日には 彼が家にやってきたのです。


私の気持ちが変わらない内にっということだったのでしょう。


もう、健康診断も受け 予防接種も打ち キレイに洗われた彼が


工場の方にゲージは入れられて…やってきて


私の部屋に放たれたのです。


『ぎょえー!!ガーン』 ← たぶん彼もそう思ったことでしょう。


一気に低姿勢のまま 部屋の中へと消えていきました。


工場の方は 『これ ご飯とトイレね!じゃ~よろしく』 っと言って


そそくさと帰っていきました。


『ど、どう するの?』  猫を飼ったことがない私は


何をどうしていいやら?目がテンになりました得意げ


しばらく時間が経っても彼は出てきません。たぶん


押入れの中に入ってる感じ。私は嫌だな~っと


思いながら、夜ご飯を済ませ お風呂に入りました。


私が入浴している時に どうもお腹がすいたようで


出てきて カリカリを食べたようですが また


そそくさと どこかへ雲隠れしていました。


お風呂から出てきて 私が夜のニュースを見ながら


ビールを飲んでいると… コソコソっと彼が姿を現しましたえっ


わっ!出てきた~。私は固まりました。


彼は ゆっくり、そーっと そーっと だんだん私に


近づいてくると 椅子に座っている私の足元にチョコンっと


座ったかと思いきや…いきなり


私のひざの上に乗ったのです。 『うっ…』 なに?この動き?


まったく猫に慣れていない私は両手を上げしばらく動けずにいました。


そして、なんだか丸くなりゴロゴロとのどを鳴らしています。


『ん? リラックスしてるのかな?』 そんな彼が可愛いなっと


思った初めての出来事でした。


翌日にはすでに、彼もリラックスし…






こんな格好で寝ているのを見て…


猫ちゃんってこんな風に寝るんだ~っと


見た事もない だらだら感に…癒されてしまいました。


それから、私は大の猫ぎらいから 猫派へと変心していきました。


猫の気持ちっと言う雑誌を取り寄せ 読み漁り…


仕事が終わったらそそくさと家に帰り彼と ベタベタするのです。


猫草を育て 猫の遊ぶお家をダンボールで作り…


寝るときは私の腕枕で寝る彼のお腹を撫でながら眠るのが


至福のひとときっとなっていきました。


ゴミ捨て場でゴミを漁っている猫ちゃんを見かけると


家からカリカリを取ってきて置くようになりました。


あのこたちは、お腹がすいているだけなんだ、そんなことも


解らずに 今まで野良猫にイラッとして生きてきた自分が


恥ずかしくなりました。


コンビニで野良猫を見かけると、えさを買ってあげるように


なりました。野良猫ちゃんは 明日 車に引かれてしまうかも


しれない中で生きているから、今日1日でもお腹に美味しいもの


食べさせてあげたいと思うようになったのです。


車に引かれて 道路で横たわって亡くなっている子をみたら


ハンカチをかけて お経を唱えるようにもなりました。


頑張って生きたね。あなたの最期は私が見たよ~今度は


もっと幸せな人生になれますようにっと祈りました。


生きている命に 上も下もなくみんな大切な命なんだよ!っと


彼が私に教えてくれました。 いままで30年間…そんなことも


わからずに生きてきた私に 神様が彼を私の元へ遣わせてくれたようです。


彼との出会いが私を優しい気持ちにさせてくれました。


出会いとは 人と人だけでなく 動物との出会いでも


こんなにも景色が変わるものなんだと…


それを教えてくれた彼には心から感謝しています。




最後まで読んで頂き、私のペットロスにお付き合い

下さいまして有難うございました。

彼がこの世に生きたことを知って頂きうれしいです。


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      ちりめん しぇるぶーる  『高齢出産ママの子育て』