703 ~NAOMI’s Room~

最近観た映画たち10

2016年4月に「9」を書いたぶりの観だめ集。

観たのが新しい順に。




「ブルージャスミン」/2013年 米




監督・脚本: ウッディ・アレン
製作: レッティ・アロンソン、スティーブン・テネンバウム、エドワード・ワルソン
美術: サント・ロカスト
衣装: スージー・ベインジガー
出演: ケイト・ブランシェット、サリー・ホーキンス、アレック・ボールドウィン 他

配給: ロングライド


「キャロル」からのケイト・ブランシェット熱が冷める気配がなく、これは観ておかないと、という作品を手に取った。

第86回アカデミー賞主演女優賞、第79回NY批評家協会賞女優賞、第39回LA批評家協会賞女優賞、第71回ゴールデン・グローブ女優賞(ドラマ)。


決して派手な演出や展開はなく、一人の女性の人生や生き様にスポットを当てた、こういう映画で賞をとるのが、ケイト・ブランシェットなんだなと、しみじみ、震えてしてしまった。

「キャリアを考えて役を選ぶわけでもない。大切なのは、その役やプロジェクトに惹かれるかどうかだけ」。
こう語っているように、大女優でも、いや、大女優だからこそ、このような一見地味な作品に惹かれて本質を求めるという事実と、このような作品に惹かれる女優の感性に魅了される。

大好きなシャーリーズ・セロンも今夏の新作「タリーと私の秘密の時間」では、
「ヤング≒アダルト」に続いてジェイソン・ライトマン監督と組んだコメディ映画に出演し、またまた増量に挑んでいる(今はまた美しく減量してるけど)。

こういう「出演作の選択」部分も、女優らしさというか、女優の内面のようなものが見えてうれしくなるし、本当にすてきだなと思う。

 

 




「何者」/2016年 日本




監督・脚本: 三浦 大輔
原作: 朝井リョウ
音楽: 中田 ヤスタカ
出演: 佐藤 健、有村 架純、二階堂 ふみ、菅田 将暉 他

配給: 東宝

年末の実家帰省時に観た邦画。
就職活動をテーマにした朝井リョウの原作を映画化したもの。
キャストがとても良く、それぞれ「こんな学生いるいる」と思えるキャラクターで良い味を出していた。

SNSでは内面の自分がさらけ出される。

「痛くても格好良い自分を、理想の自分に近づこうと頑張ってる。それができないあんなの姿は誰にも伝わってる。」

ちょっと恐ろしい指摘のようだった。



 

 

 






「モデル 欲望のランウェイ」(原題:The Model)/2016年 デンマーク




監督: マッズ・マチースン
製作: ヨナス・バガー、マリー・ゲード・デネッセン
脚本: マッズ・マチースン、アンダース・フリチオフ・アウグスツ
音楽: スンエ・マーティン
出演: マリア・パーム、エド・スクレイン、シャーロット・トマシェフスカ 他

配給: ノルディスク・フィルム


女の嫉妬や妬み等のドロドロ映画を少し期待して、パッケージも恐ろしい感じでおもしろそうだと期待して観たけど、
今となっちゃ記憶に残らないくらいの内容だった(笑)。

主演のマリア・パームは、現役トップモデルなだけあってとても綺麗だったけど、
エド・スクレイン意外は、その他のキャストもあまり有名ではないようでインパクトに欠けるかな。

「ジーア/悲劇のスーパーモデル」を知っているだけに、内容は色々な意味で不満かな。


 

 

 







「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」/2009年 日本



監督・脚本: 大森立嗣
撮影: 大塚亮
音楽: 大友良英
美術: 杉本亮
出演: 松田翔太、高良健吾、安藤サクラ、宮崎将、柄本佑 他

配給: リトルモア


いつか観る。と思っていた作品。
安藤サクラさんと柄本祐くん夫婦が出会ったであろう作品なので、ずっと気になっていたけど、想像していたものとは、だいぶん雰囲気が違っていた。

なぜだか私は、タイトルを見る限り、どちらかと言うと、コメディよりの内容だと勝手に思っていて、
この映画のビジュアルイメージとして度々出る安藤サクラさんのアップの表情も、なぜかシュールな笑いに結びつく映像だと思っていた。

なので、登場人物の置かれた立場が怒りを含んだ物悲しさに歪んでいたり、
全体を通じて、こんなに悲壮感漂うストーリーだとは思ってなかったので、ただただ驚いた。


今は、すごい俳優ばかりのキャスト。
まだ少年少女というイメージながら、特に松田翔太は、20代前半の初々しさを放ちながら、既に色気があって魅力的だった。

そして安藤サクラさんは、流石でしたね。この映画でも、すでに、どこまでも安藤サクラさんでした。



 

 

 







「パーソナル・ショッパー」(原題:Personal Shopper)/2016年 フランス



監督・脚本: オリヴィエ・アサヤス
製作: シャルル・ジリベール
衣装: ユルゲン・ドーリング
美術: フランソワ=ルノー・ラバルテ
出演: クリステン・スチュワート、ラース・アイディンガー、シグリッド・ブアジズ 他

配給: 東北新社、STAR CHANNEL MOVIES

最近、何かと非常に格好良いクリステン・スチュワート。
この映画は、全くのノーマークだったけど、主演が彼女だと分かり、即レンタル。
まだ観ていないけど気になっていた「アクトレス 女たちの舞台 」と同じ監督だという。
人間ドラマを得意としていそうな監督なので、一層興味が湧いた。

クリステン演じるモウリーンは、セレブが表舞台で着用する衣装を手配する「パーソナルショッパー」。
(彼女自身は、普段のクリステンのファッション同様、Tシャツにデニムといったマニッシュな恰好)

この設定だけで珍しくておもしろそうなストーリーだと思ったけど、さらに彼女は霊能力があるという設定。
若干、現実味に欠ける感じだけど、おそらく敢えてこうしているのだと思う。

劇中では、モウリーンが自分でも自分のことがよく解っていないような表現が多々出てくる。

見えない感情。見えない欲望。
これらをつなぎ合わせて、人間の心理を表現する術が、「パーソナルショッパー」と「霊能力者」という2つの設定だったのか。


カンヌ国際映画祭では、パルム・ドールと監督賞にノミネートされ、監督賞を受賞。
オアハカ映画祭(メキシコ)では、クリステン・スチュワートが女優賞を受賞。


なんだか私自身も感覚が曖昧で、理解できているかどうかわからないけど、シュールで心理的で、なぜか非常におもしろかった。

この監督の作品は、今後も観てみたいと思う。

 

 

 





「アトミックブロンド」/2016年 米




監督: デビッド・リーチ
製作: シャーリーズ・セロン、ベス・コノ、A・J・ディックス、ケリー・マコーミック
脚本: カート・ジョンスタッド
原作: アントニー・ジョンソン、サム・ハート
音楽: タイラー・ベイツ
出演: シャーリーズ・セロン、ジェームズ・マカボイ、エディ・マーサン、ソフィア・ブテラ 他

配給: フォーカス・フィーチャーズ


久しぶりにシャーリーズ・セロンを観て、改めて魅力を再確認した。
シャーリーズのアクション映画は初めて。
「ソルト」のアンジ―のようなスタイリッシュなアクションではなく、やられる時は、徹底的にやられるのが良い。
顔面を殴られて青アザだらけになったり、壁にぶつかってよろけたり。
泥臭いアクションが、この映画の本気度を物語っているようだった。とにかく男顔負けの熱演がすばらしかった。

一方で、センス抜群のファッションを持ち前のスタイルに纏って、濃いめのメイクで闊歩するシャーリーズの女度が素敵すぎた。
シャーリーズ・セロンを大満喫できる映画。今まで以上に大ファンになってしまった。

この流れで、シャーリーズの映画を続けて2本観ることに。



 

 

 

 

 


「スノーホワイト/氷の王国」/2016年 米




監督: セドリック・ニコラス=トロイアン
製作: ジョー・ロス
脚本: エバン・スピリオトポウロス、クレイグ・メイジン
音楽: ジェームズ・ニュートン・ハワード
衣装: コリーン・アトウッド
出演: クリス・ヘムズワース、シャーリーズ・セロン、エミリー・ブラント、ジェシカ・チャステイン 他

配給: 東宝東和



グリム童話「白雪姫」をアレンジした『スノーホワイト』の続編。

クリステン・スチュワートが、スノーホワイトを演じた前編もぜひ観なければならないけど、
なんと言っても、続編では、大好きな女優、シャーリーズ・セロンと、エミリー・ブラントの競演!
もう、いつかあるかと思っていた、まさかの競演すぎて、鳥肌が立つ想い。

邪悪な女王・ラヴェンナ役のシャーリーズと、その妹・氷の女王・フレイヤ役のエミリー・ブラント。
この2人は、最初は姉を尊敬する妹と、妹を特別に想う姉という良い姉妹なのだけど、次第に女同志の争いに。

さすがの2人。演技は本当に好きだった。

そして、女王・シャーリーズの美しさ。完璧すぎて恐ろしさが増していた。

最初は、女王の役は、ウィノナ・ライダーに依頼されていたらしい。
ちょうどその時期、ウィノナは問題を起こしているから、代役としてシャーリーズが務めたのだと思うけど、
ウィノナ・ライダーVer.も観てみたいけど、やはり、シャーリーズ。ブロンドの女王というアイデアも彼女のものらしいし、適役すぎた。

ただし、ラヴェンナは中盤ほとんど出てこなかったし、もっとすごい邪悪な女王を想像してたけど、
正直、想像以下であり、映画全体の盛り上がりにも、欠けていたかもしれない。



前作の評判がすこぶる良かっただけに、やはり続編は難しいのか。
もちろん、監督のルパート・サンダースとクリステンの降板が、大きいのかもしれないが。



 

 

 




「マッドマックス 怒りのデス・ロード」/2015年 米




監督: ジョージ・ミラー
製作: ダグ・ミッチェル、ジョージ・ミラー、P・J・ボーテン
脚本: ジョージ・ミラー、ブレンダン・マッカーシー、ニコ・ラザウリス
音楽: ジャンキー・XL
美術: コリン・ギブソン
衣装: ジェニー・ビーバン
出演: トム・ハーディ、シャーリーズ・セロン、ニコラス・ホルト、ヒュー・キース=バーン 他

配給: ワーナー・ブラザース映画


シャーリーズ・セロンが出ていなければ、観ていなかったであろうジャンル。

〝「マッドマックス」(1979)のシリーズ第4作。85年の「マッドマックス サンダードーム」以来30年ぶりの新作”
と言われても、パッとしなかった。

けれど、第88回アカデミー賞では作品賞、監督賞ほか10部門でノミネート。
そして、編集・美術・衣装デザイン・音響編集・録音・メイクアップ&ヘアスタイリングの合計6部門で受賞。
同年度では受賞数最多のスタッフ陣の勢いもすごかった映画らしく、

完全に引き込まれてしまった。こういうジャンル、おもしろい!

いやぁ。すごかった、ほんとに。


フュリオサ大隊長役で坊主にしたシャーリーズの潔さと、肉体や存在全体から醸し出される〝男らしさ”はもちろん、
よくもまぁこんな世界観がビンビン伝わる大胆で格好良すぎるセットを創り、たくさんの車を破壊したもんだ、と。
ここまで、さすがハリウッドだな~と実感した作品を観たのは、久々かもしれない。

私はそのジャンルには全く詳しくないけれど、車やカーチェイス好きには、一層たまらない作品なのだろう。

この作品くらいから、急速にアクション系への幅を広げたシャーリーズ。本当に痺れるね。




 

 

 












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