こんにちは。夢分析の心理カウンセラーやなぎです。
徐々に秋が深まりつつありますね。
でも、暑がりの私はなんとか頑張って、まだ半袖ポロシャツを着続けています(笑)。
ちょっと重い話になります。報道でお聞きになっていると思いますが、若い電通社員の方が命を絶ってしまいました。
優秀で前途のある若い方が追い詰められての行動、悲しいです、ご冥福をお祈りいたします。
ところで、あなたの周囲にいる大切な方が、同じような状況で苦しんでいるということはないでしょうか?
日本人は責任感が強く、忍耐力も高いので、苦しくてもそれを外に伝えるのを潔しとしません。
特に、感情表現力がどちらかというと苦手な方も多い男性の場合には、尚更です。
そういう状態にいる場合、まず大事なのはそういう状況から『逃げる』ことです。
というのも、そういうキツイ職場環境にい続けても、視野は狭くなっていくばかりですし、感情的にも行き詰って、うつ的になっていきがちだからです。
そうなると、突発的な行動をとりやすくなってしまうのも、よく理解できます。
「そんな簡単に言うな!」という反論はあると思います。
しかし、逃げなければならないのです。何より大切なのは命ですから。
もちろん、後先考えずに何もかも放り出す、などということを言っているわけではないのです。そんなことをしたら、後でいろいろ面倒です。
そのためには、上手く『逃げる』ことが必要です。
このように上手く『逃げる』ことを妨げる大きな要因は2つです。
1つは働いている人の思い込み・勘違いです。
例えば、「納期を守るためには、無理をしてでもオレが頑張って仕事をこなさなければ」と考えている場合、多忙な状況が特定の時期限定ということなら致し方ないかもしれません。
しかし、それが常態化しているようなら、それは会社の人員配置や職務分担における不備です。それを、あなたが全部背負わなければならないのでしょうか?
ハッキリいうと、会社という集団で働いている以上、「どうしても、あなたじゃないとダメ」という程の強力な価値を有している人は、相当少ないものです。
キツイ言い方にはなりますが、会社のような組織(これをドイツの社会学者M・ウエーバーは『官僚制組織』)と呼びました)では、あなたがいなくなってもほぼ何ら変わりなく、ものごとは動いていきます。
それは、良かれ悪しかれ官僚制組織の特徴だからです。
そんな集団に対して、あなた、あるいはあなたの大切な人が命までかけなくてはならないのでしょうか?
もう一つの要因は、周囲からの圧力です。
仕事が大好きな人、出世がしたい人、集団に対する忠誠心が強い人、家に帰っても特段やることがない人、一人で家にいることができない人、家庭の中では落ち着けない人、などなど。
こういう人たちは、自分たちが好きで仕事をしていたり、自分の都合のために仕事をやっています。
そのことを否定するわけではありませんが、こういう人たちの存在そのものは集団や組織にとって都合のよい存在です。
そのため、集団内においてはこういった人たちは、ある種の『錦の御旗』を手にしています。それは、自分たちと違う行動や考え方をする人を断罪することができる権利でもあります。
ただ、自分たちが好きで仕事をしていたり、自分の都合のために仕事をやっているだけであるにもかかわらず、
そういう人は『錦の御旗』を楯にして、自分たちに同調しない人を排斥、攻撃します。
しかし、単に好きなことをしているだけの人、自分の都合(出世欲など)のために仕事をしている人などに、何故あなたが合わせなければならないのでしょうか?
もちろん、日本人の協調性の高さ、曰く云い難い情(じょう)に篤い部分といったことを考えると、以上の2つの要因をすっぱり断ち切るなどということは
多くの場合困難であることも確かです。
なので、うまく立ち回って、上手に『逃げる』ことが大事なのです。
こあたりの心の状況については、ツイッターで有名になった『しおしおしいしおしお』さんの漫画で、非常によく描かれています。参考にしてみてください。
ただし、それについて考える際にも欠かせない柱のようなものがあります。
それは、あなた、あるいはあなたの大切な人が何のために生き、何のために仕事をしているかということに対する理解です。
そこがしっかりしていないと、どこに『逃げる』かということが、しっかりと定まらないのです。
激務に忙殺されていると、そういったことに考えが及ばず、どんどん視野が狭くなっていき、更に感情もどんどんうつ的になっていきます。悪循環です。
この(主に頭の中の)悪循環は一度断ち切る必要がありますが、自分だけではなかなか客観的に捉えることが難しいものです。
あなた、あるいはあなたの大切な人がそういった悪循環の中にいる場合には
カウンセリングなどの手段を使って、客観的な視点から今の状況を見直してみることをお勧めします。
日本というこの国は人口規模が一億人以上あるため、GDPは今でも世界第三位ですが、生産性はかなり低いものとなっています。
言い換えると、時間ばかりかけている割には儲かっていない、ということです。非効率的ともいえます。
無駄な時間を浪費する部分が多い会社、そしてそれを善しとしている社会の犠牲になってしまうのは、あまりにも酷です。
そのため、上手く『逃げる』道を考えてみてください。
なお、『逃げる』といっても、これは『戦略的撤退』のことです。つまり、後に反転攻勢に出るため、現状の戦力を維持し、それをもって後の勝利を得るための撤退なのです。
なので、これは単に『ケツをまくる』ということではないのです。
命が残っていれば、後に勝利をつかむチャンスだってあるのです、そして命ほど大事なものはないのですから。
いま苦しい状況にいる方、あるいはそういう方が周りにいるという方には、明石家さんまちゃんの言葉をお伝えしたいと思います。それは・・・
『生きてるだけでまるもうけ』
『人間生まれてきた時は裸。死ぬ時にパンツ一つはいてたら勝ちやないか』
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さて次回の勉強会についてですが、『家族療法・短期療法』というお題でお話しようと思います。
伝統的な(ロジャーズ的)カウンセリングのアプローチや、精神分析学系のアプローチや、行動主義的なアプローチともかなり異なる方法です。
当然、その背景にある考え方自体がずいぶん異なっています。そのため、今回は通常よりもみなさんと一緒に考えていくというプロセスが多くなると思います。
なお、次回の勉強会も、私あるいは参加メンバーと面識ある方であれば参加可能です。
次回勉強会は11月27日(日)11時~。場所は藤沢で行います。また、参加費は会場費・資料代込みで2000円です。(満席により、募集は締め切りました)
勉強会終了後は遅めのランチを会場近くのカフェやレストランなどでとることになります(こちらは自由参加で、食事飲食代は各自でお願いいたします)。
その時に質問などしていただいてもけっこうです。
参加を希望される方は、下のコメント欄やアメブロのメッセージ、あるいはフェイスブックからお申し込みください(場合によってはお断りすることもありますが、その際はご容赦ください)。(満席により、募集は締め切りました)
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