人に甘えるのが下手な日本人? | 20年前のお値段です

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現在の私たちが常識だと思っていることがかつては全く違っていたなんてことがよくあります。
そんな昔と今の常識の違いについて思ったことを書いていきます。

「人様にご迷惑をかけてはいけない」?「適切な迷惑」の掛け方がへたくそな日本人

http://www.ikedahayato.com/index.php/archives/24510

ちょっと古い記事ですが、面白かったのでネタにします。

日本人は人に迷惑をかけるのがへたくそか...
つい何十年か前までは「甘えの構造」なんて本が出るほど、主体性のなさを批判されてたんだけどねえ。
曰く、「日本人は自立していない。互いにもたれあって生きていて、個というものが無い」それに対して欧米人は自立しており、何事に対しても自己責任が云々かんぬん...

昔はこんな風に日本人の国民性を批判していたはずなんだけど、これについてもどうやらみんな忘れてしまったらしい。
本当に国民性談義なんてものがいかにいい加減かよくわかります。
たとえばこんな言い方もあります。「日本人は自己責任を内面化してしまい、他人に上手に頼ることができない。そんなことだからブラックな労働環境でも声を上げることをできずに、経営者の言いなりになってしまう。」こんな感じで国民性批判をしている人がある程度の年配だったら、
「甘えの構造」を持ち出して見ると良いかもしれません。もしかしたら昔の常識を思い出してくれるかも知れません。。

本当にみんな昔のことを覚えていないんですよねえ。何故なんだろう。ちょっと思い出せばすぐにわかるはずだと思うんですけどね。

今はまだ日本企業の終身雇用が、経済の活力を失わせる原因で、イノベーションが起きないのも、起業が増えないのもそれが原因といわれているけど、将来はどうでしょうか。
今だって正社員の非正規への切り替えや、リストラがどんどん行われています。
大企業以外では雇用の保証自体が最初から期待できない状態になっているわけで、この分だと後20年くらいしたら日本企業がかつて終身雇用だったことなんてみんな忘れてしまうんじゃないですかね。

ありえないと思うかもしれませんが、つい20年前まで常識だったことや、国民性だと思われていたことがすっかり忘れ去られて、まるっきり逆の観点から批判している例がほんとに多いんです。

たとえば将来こんなことが言われるようになってもちっとも不思議じゃありませんよ。
「日本企業はせっかく採用した社員を短期的に利益を上げられないからといって、すぐに解雇する。これは物事を長期で考えることができない日本人の国民性に問題がある。
それに比べてフランスやドイツは、20代で雇った社員を定年まで長期的観点で育てている。日本企業も見習うべきだ!」


なんかね、未来の意識高い知識人がもっともらしく批判しているのが見えるようです。おそらく20年といわず、近い将来終身雇用についての常識がひっくり返る瞬間がおとづれるんじゃないかと予想しています。
「日本企業はクソ。すぐに人を切る。それに比べて外国では...」こんなことが近いうちに言われ始めるような気がするな。
アメリカなんて景気が回復し始めてから、起業が従業員を長期雇用する傾向が出始めてるらしい。社員のほうもちょっと前まで見たいに、成果に対して巨額の年棒をもらうより、安定した長期雇用を望む人が増えているという話も聞きます。
社員やその家族に対する福利厚生も、それこそ昔の日本企業みたいに充実させているところが出てきているらしいし。

日本のデフレ脱却がもしうまくいかず、このままアメリカの景気回復が持続したら、そう遠くない未来に雇用に関する常識も日米でひっくり返ってしまう可能性は大いにありそうです。



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