もう終わっていると思うけど、今年のサクラソウ自生地観察レポート(田島ヶ原) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

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雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

現在、出張で浜松に入っているのですが

暑い中での取材・撮影で疲れ果てている上に

明日も撮影で歩き回らなくてはなりませんゆえ

ちょっと「巻き」でサクサク進めます。

 

毎年行っている田島ヶ原サクラソウ自生地

今年も何度か足を運んだのですが

サクラ(ソメイヨシノ)がそうであったように

3月末頃の冷え込みの影響で開花が後ろ倒しになっており

昨年よりも1週間くらい見頃が後ろ倒しになっていました。

 

まず、上写真は3月24日の様子です。

サクラソウより例年やや前倒しに咲くノウルシ

まだほとんど「つぼみ」の状態でした。

(例年ならもう少し開花している)

 

 

 

 

 

この時点で、アマナがまだ満開に至っていませんでした。

通常アマナノウルシサクラソウの順に咲くのですが

アマナがこの状態ということから察しが付くとおり

サクラソウはこの日つぼみすらほぼ確認できず……。

 

 

 

 

 

シロバナタンポポです。

ここは本種とカントウタンポポばかりで

セイヨウタンポポはほとんど見られません。

 

サクラソウ自生地として保全管理される中で

ああした外来種は除去されているのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

自生地を出て、近くをぶらぶら。

車道沿いのちょっとした植え込みにて

つくしが大量に生えていました。 柔突起みたい

 

 

 

 

 

 

さらに、近くの運河にて。

サクラ並木に挟まれたコンクリ護岸+自然護岸で

例年ヨシガモが飛来するスポットとなっています。

今年も結構な数が越冬。昨冬より多かったように見えました。

 

また、サクラ並木の方ではコゲラ(右)やシジュウカラなど

コモン枠の野鳥が多数確認できました。

もちろん、サクラが開花すれば

蜜を目当てにメジロやヒヨドリが多く訪れます。

花ごと食べる嫌なインコは今のところ来ていないようです)

 

 

 

 

 

陸に上がって食事中のヨシガモたち。

オオバンマガモも交じることがあります)

戸田公園に比べると距離は遠くなりますが

その分近づき過ぎてビビらせる心配がないので

安心して観察・撮影できるのがありがたいところです。

 

 

 

 

 

さて、最大の目的であったサクラソウが

3月24日時点では全く確認できなかったため

大分日を置いて、4月4日に再度訪問しました。

(以下、4月4日の記録となります)

 

 

 

 

 

トップの画像と比較すると

明らかにノウルシの花数が増えています。

また、俯瞰で見てもピンク色の花(サクラソウ)が

あちらこちらに散らばっているのがわかります。

 

例年より遅れましたが、その分暖かくなって

一気に開花が進んだようですね。

 

 

 

 

 

 

多く咲いている場所をクローズアップ。

近所にお住まいの方曰く、この後一週間くらいは

ちゃんと花が確認できたみたいです。

 

 

 

 

 

黒い棒のようなものが見えるのは

野焼きした後のヨシ(?)の茎です。

 

 

 

 

 

この辺が一番多かったかな?

 

4月4日の時点ではまだ満開には程遠く

この後もっと花数は増えたようですが

あいにくこの日以降の様子は確認できていません。

次に見に行くのはまた来年ということになるわけですが

引き続き安定して観賞できることを願うばかりです。

 

 

 

 

 

 

以前にも恐らく書いたかと思いますが

サクラソウ以外にも貴重な野草が見られ

現地の案内板にもその旨が記載されています。

(左:ヒロハハナヤスリ、右:ツボスミレ

 

また、アマナとノウルシ、ツボスミレ辺りは

遊歩道にはみ出して生えてきてしまうこともあるため

歩く際には足下に注意する必要があります。

さすがにサクラソウは踏み固められた土が苦手なのか

そういうイレギュラーなことはないみたいですが……。

 

 

 

 

 

花の閉じたシロバナタンポポに

ジッとするナナホシテントウの姿が。

この日はやや天気が悪く気温も下がったので

あまり昆虫は活発に動いていませんでした。

 

現在(4月16日)はすっかり春を通り越して

初夏の陽気を感じるほどになっておりますが

(浜松は都心より大分暑いです)

これに伴い一気に昆虫の数も増えてきました。

 

 

 

 

 

同時にそれは、冬鳥たちとの暫しのお別れを意味します。

4月4日時点でもまだヨシガモは残っていましたが

さすがに3月と比較すると明らかに数は減っており

気温云々に関係なく、季節の変化を感じております。

 

本ブログも徐々に主役が鳥から虫へと

シフトしていく形になります。

例年通り、ギフチョウ目当てで石砂山にも登りましたが

そちらでも色々成果がありましたので

近日中にこちらで書かせていただきます。

 

 

 

 

 

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