首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

今回は先日の「鎌倉歩き」の午後のお話です。

暖かくなってきたので、そろそろウミウシなど

磯の生きものが期待できるかと考え

サンダル持参で材木座海岸に向かいました。

(つまりハイキング中ずっと鞄にサンダルを入れていた)

 

一応まだ4月のことでしたので

ユリカモメが何羽か残っていました。↓

 

 

 

 

 

時期が時期だけに、頭の黒い個体も。

さすがにもう旅立った頃かも?

 

 

 

 

 

 

さてさて材木座です。石を引っ繰り返すと、

ヒライソガニ(右)なんかは簡単に見つかります。

昨年はGWにキヌハダウミウシなどの新顔を撮影し

非常に充実した日を過ごしたものでしたが

さて、今回は何かいいものが見つかるでしょうか?

 

 

 

 

 

こちらも石を引っ繰り返した例。

ムラサキウニが大量にくっついています。

(たまにアカウニが混じることもある)

観察後は石を元のポジションに戻しますが

潰れやしないかとたまにヒヤヒヤします(汗)

 

 

 

 

 

再び、ヒトデマンのハイドロポンプ

みずてっぽうのような気がしないでもないですが

 

 

 

 

 

イトマキヒトデはこの日とにかく数が多く

和賀江島周辺では誰でも見つけられるレベルでした。

中にはヘキサグラム(六芒星)タイプのものも。

通常はご存知の通り星型なのですが

たま~に突然変異でこういう個体が現れるそうです。

(もっと腕が多くなることもあるとかないとか)

 

ちなみに、この日はいませんでしたが

ヤツデヒトデなんかはもっと腕の本数差が激しいです。

 

 

 

 

 

では、コイツ(ニホンクモヒトデ)はどうなのか?

 

 

 

 

 

裏返した時の構造などからすると

何となくコイツは5本限定のように見えがち。

でも、たまに6本のものも存在する……らしい。

 

 

 

 

 

この日、イトマキヒトデ以上に

石の下からわんさかと出てきたのですが

腕のちぎれた個体こそあれど

6本腕の個体は一つも見つかりませんでした。

相当のレアケースなのでしょう。

 

コイツは激しく動き回るタイプですので

何気なく引っ繰り返した石の下から

大量に姿を現した暁にはry

動画でぜひともこのキモさを発信・共有したい

 

 

 

 

 

これはマナマコですね。

天神島によく現れるニセクロナマコとは違い

明るい茶褐色でトゲトゲしています。

ただ、水から出してしまうとトゲが潰れてしまうので……↓

 

 

 

 

 

海中に戻してやるとこの通り。

ちゃんと棘皮動物らしいフォルムに戻ります。

「マ」ナマコということでナマコの中では

恐らく一番メジャーじゃないかなと思われますが

近年は天神島にばかり足を運んでいるせいか

ニセクロナマコの方がエンカウント率が高いです。

 

 

 

 

 

お、これはもしかしたらウミウシか?と

期待したのですが、残念ながら違う貝の仲間。

ただしこれまでに撮影はしたことのない種で

オトメガサというそうです。

 

遭遇率・・・3 (探せばそれなりに見つかるはず)

インパクト・・・2 (この手の貝の中ではそこそこ大型)

美しさ・・・1 (このフォルムではしゃーない(爆))

俊敏性・・・1 (限りなくゼロに近い)

知名度・・・2 (あまり認知されない存在かも……)

 

黒いウミウシのような形状をしているのですが

実際に触ってみると結構固いことに気づきます。

それもそのはず、実は黒い軟体で貝殻を包んでおり

身体の中に貝殻を隠しているらしいのです。

つまり殻を持たない貝と見せかけた殻を持つ貝。

……なんつーか、色んな軟体生物がいるんですね(汗)

 

 

 

 

 

裏返すとこんな感じ。

何となくイソアワモチ辺りを彷彿とさせます。

和賀江島周辺ではそれなりによく観察されるそうですが

幸か不幸か、この地味さゆえにマイナーで

磯遊びに来る親子連れには見向きもされません(汗)

 

なお、イソアワモチとは違って

食用にもされないらしいです。

ますます不遇(いや、幸運か?)

 

 

 

 

 

ちょっと色褪せていますが

久しぶりのコノハミドリガイのようです。

体内に葉緑素を蓄えており

本来はもっと鮮やかな緑色をしています。

 

 

 

 

 

ペットボトルのキャップに入れて撮影。

(他に入れ物がなかったので急遽ドリンクを飲み干して用意した)

うーん、バックが黄色になるとますます黒っぽくなって

緑色が消えてしまいますね。

やっぱり透明なケースが必要かもしれません。

 

ペットボトルそのものに入れればいいのでは?

気づいたのは、家に帰った後でした。orz

 

 

 

 

 

そうこうしている内に潮が満ちてきて

陽も傾き、人の数がまばらになってきました。

そのためか、カワウが砂浜ギリギリまで来ていました。

お目当てのウミウシはコノハミドリガイだけで

少々寂しい結果となってしまいましたが

新顔一種を登録できましたので、個人的には満足です。

(鎌倉歩きの分と合わせると1日で3種登録できました)

 

引き続き、鎌倉からは目が離せません。

 

 

 

 

 

【4/13 材木座海岸で撮影した生きもの】

鳥類・・・カワウ、ツバメ、トビ、ユリカモメ

昆虫類・・・ナミテントウ

その他・・・アカウニ、アゴハゼ、イソヨコバサミ、オトメガサ、ケヤリムシ、コノハミドリガイ、イトマキヒトデ、オウギガニ、ニホンクモヒトデ、ヒライソガニ、ホンヤドカリ、マナマコ、ムラサキウニ

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年5月19日(日)に開催いたします。

 行先は「目黒川緑道~中目黒公園」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。

 

今日は、4月の「花をたずねて鎌倉歩き」の参加記録です。

普段よりもさらに喧騒から離れ、

源氏山方面への春山ハイキングに。

それほど急な坂を登ったりはしませんので

ちょうどいい運動になるかもしれません。

(ただし、下山までは結構長距離を歩きました)

 

道中ではカントウタンポポらしき花(右写真)を

複数見かけました。ちょっと識別に自信がないのですが

セイヨウryでないことを願っております(汗)。

 

 

 

 

 

程よい木陰を歩き、まずは源氏山公園へ。

天気も良く、散策にピッタリの陽気でした。

 

 

 

 

 

 

これは「ウラシマソウ」のようです。

浦島太郎の釣り竿のような紐(?)が

長~く飛び出しています。

左の写真は角度の関係もあり

ヘビが舌を伸ばしているかのように見えるかも?

 

 

 

 

 

そんなことを考えていたら

ガチのヘビ(アオダイショウ)が出てきました。

暖かくなったので目を覚ましたのでしょう。

ただ、残念ながらすぐ逃げてしまったため

肝心の頭部が写っていません(汗)

 

些細なことですが、上のウラシマソウについては

アオダイショウでなくコブラの方が近いか?

 

 

 

 

 

 

ここが源氏山公園

大泉洋源頼朝の像が見つめる先では

新緑の中にヤマザクラが多数開花。

ソメイヨシノの開花期がほぼ終わっていた一方

こちらはちょうど見頃を迎えたという感じでした。

 

 

 

 

 

ここで、ちょっとした新顔の昆虫が出現。

しかも1回だけでなく複数現れました。

背中(というか胸部)に4つの黒い斑点があり

その模様からイチモンジハムシと名付けられています。

 

遭遇率・・・3 (探せばそれなりにはいる模様)

インパクト・・・1 (ハムシの中ではそこそこ大きいが、やはり小型の虫)

美しさ・・・3 (背中の模様がポイント)

俊敏性・・・3 (飛んで逃げることも可能)

知名度・・・2 (図鑑には載っています)

 

 

 

 

 

サイズ感が伝わるように、手を添えて。

食草はイタビやイヌビワなどだそうです。

イヌビワはこの鎌倉講座でよく見かける樹木なので

その辺りを重点的に探したら見つかるかもしれません。

 

 

 

 

 

これはトホシテントウの幼虫。

全身のトゲがとても印象深い。

毛虫みたいですが、毒はありません。

 

 

 

 

 

で、この赤いカメムシも見たことがなかったのですが

まだ種を同定できていません……。

 

毎度情けなくて大変恐縮なのですが

もしご存知の方がいらっしゃいましたら

コメント欄でそっと教えてくださいませ。<(_ _)>

 

 

 

 

 

あ、開けた広場に出てきました。

まだこれはゴールというわけではなく

通過点に過ぎません。(半分くらい?)

 

 

 

 

 

おっと、またしてもウラシマソウ。しかも群落ですね。

この日はとにかくこの植物が多く

探すのに全く苦労しないレベルでした。

散策路のすぐ脇に咲いていますし

仮に花がなくとも、葉が特徴的なのですぐ見つかります。

(株数を数えていたら発狂するレベル)

 

なお、木陰環境を好むと言われているこの植物ですが

高木に覆われた暗い林道にはほとんど生えていません。

半日陰くらいがちょうどよいのかも?

 

 

 

 

 

見晴らしの良い丘で一休み。

写真だとわからないと思いますが

遠くに海(相模湾)まで見渡せます。

 

 

 

 

 

そんな開けた広場でも

菜の花の足下によくよく目を凝らしてみれば

やっぱりウラシマソウが(しかも結構な群落)

あれ? こんな日向でも大丈夫なんだろうか?

 

 

 

 

 

クローズアップ。こうして一株だけなら

特に気にならないのですが、草地のあちこちから

花だけ顔を出している姿を俯瞰で見てみると

コブラが集団で鎌首を持ち上げているようで少々不気味です(汗)

 

 

 

 

 

 

この広場周辺には樹齢の長いヤマザクラが多く

200年以上に及ぶものも多数あります。

ソメイヨシノと違って自生のサクラの巨木なので

これからもこの土地に根を張り続けることが期待されます。

今でも元気なのか、しっかり多数の花と葉をつけていました。

 

 

 

 

 

ホウチャクソウ……だと思う(弱気)

アマドコロのように見えなくもない……。

ちょっと自信がないのですが

実はホウチャクソウは毒草、アマドコロは山菜なので

いざという時は識別できないと大変なことになるとか(汗)

まあ、先端部に咲いているこの姿からして

ホウチャクソウにしか見えないのですが

色んな意味で迂闊に手は出さない方がよさそうです。

 

 

 

 

 

最後に、ベニカミキリを撮影して終了……と思いきや

実はこれも新顔の昆虫。ヘリグロベニカミキリといい

ベニカミキリにはない翅の黒い斑点が特徴です。

 

遭遇率・・・2 (ベニカミキリよりは少ない)

インパクト・・・2 (中型のカミキリムシ)

美しさ・・・4 (鮮やかな紅色)

俊敏性・・・3 (そこまで活発に飛び回るわけではない)

知名度・・・1 (マイナーですが手持ちの図鑑には載っています)

 

念のため、これまでに撮影したベニカミキリの写真を

一つひとつチェックしてみたのですが

黒い斑点のある個体は一つもありませんでした。

なので、本ブログでは正真正銘の新顔ということで

喜んで登録させていただきました。<(_ _)>

 

 

この鎌倉散策講座では生きものとの出合いも多く

講座参加中に初顔合わせした昆虫も複数存在します。

これから本格的に昆虫のシーズンに入りますが

引き続き、新しい出合いに期待したいところです。

 

 

 

 

 

【4/13 鎌倉・源氏山ハイキングで撮影した生きもの】

鳥類・・・トビ、ヒヨドリ

昆虫類・・・アオオサムシ、イチモンジハムシ、キリギリスの幼虫、トホシテントウ(幼虫)、ニッポンヒゲナガハナバチ、ハナグモ、ベニシジミ、ヘリグロベニカミキリ、モモブトカミキリモドキ、モンシロチョウ、ヤマトシジミ

 

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年5月19日(日)に開催いたします。

 行先は「目黒川緑道~中目黒公園」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。

毎年おなじみの石砂山登山の記録です。

2014年から行っておりますので、

これで11年目になりますでしょうか。

毎年、多少の変化こそあるものの

ギフチョウを始めとした春の昆虫や

各種山野草の姿をコンスタントに見られておりますゆえ

私にとっては相変わらず春最大のお楽しみだったりします。

 

写真はミヤマセセリ。ミツバツツジで吸蜜中です。

 

 

 

 

 

こちらはムラサキハナナで吸蜜中。

この花は石砂山の中には咲いておりませんので

正確に言うなら山に向かう途中で撮ったものです。

 

 

 

 

 

やっぱりこのチョウは、落ち葉の上に降りて

日光浴している姿が生える……ということで

王道のシチュエーションのものもUPします。

 

今回は、ミヤマセセリがなかなか豊作でして

登山口に辿り着くまでの間にも結構見かけました。

この辺は増えたり減ったりと毎年多少は差があるので

ほとんど運次第と言えるかもしれません。

 

 

 

 

 

登山中に見かけたホソミオツネントンボ

近距離に来てくれて、なかなか良い写りに。

名前の通り成虫越冬するこのイトトンボですが

都心部で簡単に会えるような種でもないので

これはなかなか嬉しい出合いです。

 

水色に波状模様というのも美しいですね。

 

 

 

 

 

 

登山中に見かけたフデリンドウ

今年の開花期の遅れの影響を受けてか、マダツボミ(左写真)。

そして右側は……何かの哺乳類のフンです。

シカでないことは確かで、イノシシは恐らくいない……

となると候補は大分絞れてきますが、

KUMAでないことを祈る……というか

会わないで済むことをひたすら祈りました(汗)

 

 

 

 

 

さて、山頂が見えてまいりました。

登頂時点ではまだお昼前ということもあり

人はほとんど来ていなかったのですが

昼食をとっていると家族連れが多数やってきて

結構な賑わいを見せるようになりました。

 

 

 

 

 

ギフチョウの観察・撮影には

ご存知の通りこの山頂が最適です。

この日も登頂直後から何度か出てきましたので

昼食がてら、近くに降りたら撮影……という

例年通りの撮影を楽しませていただきました。

 

一瞬、スミレで吸蜜してくれたのですが

残念ながら今年は食事シーンは撮れませんでした。

 

 

 

 

 

降りてくれれば、しばらく動かないことも多いので

こんなふうにスマホで撮影することも十分可能。

山頂にスタンバイする私を含めた老若男女十数人が

ギフチョウが降りると同時にサッと撮影モードに入る……

傍から見ると滑稽かもしれませんが

皆さんベストショットを撮るためにかなり真剣です。

 

 

 

 

 

ヒオドシチョウも出現。

地面に降りることもあれば、

汗に惹かれて人の肩に止まることも。

 

一度私の肩にも止まったのですが

当然撮影することはできませんでした(爆)

 

 

 

 

 

 

ヒメツチハンミョウ(左)にビロウドコガネ(右)。

いずれもこの山ではそれなりに目にする昆虫たちです。

 

ところで、こういう山まで来るような子供達ですと

ヒメツチハンミョウの名前や、毒を持っていることなども

知っている子が多く、結構驚かされました。

これは平野部の公園に来る子供たちも同じ。

好きで公園・緑地に遊びに来て

昆虫に興味や関心を抱いている子供たちは

一度見て名前を知った虫についてはしばらく忘れませんし

今の時代、興味があればスマホ一つで簡単に種の同定もできます。

 

さらに最大の注目ポイントは、虫を見つける能力の高さ。

これに関しては私ですら負けることも多々あります。

 

 

 

 

 

アカスジキンカメムシの幼虫を子供が手に載せ、

それを親御さんが撮影しているシーン。

 

前々から思っていたのですが

普通に昆虫に触れる子供なんてたくさんいるのに

何で「最近の子供は虫に触れない」というのが

通説として罷り通っているのか理解に苦しみます。

そういうことにしてマウント取りたいジジババが多いんでしょうが

無論、苦手な子供も確かにいるのでしょうが

それは私が子供の時(30年以上前)であっても同じでしたし

近々80になる私の父は虫に触ることができません。

真っ当な統計をとっているとも思えませんし。

 

世代を丸ごとディスるような表現は

どうにも個人的に共感できません。

例えそれが古代ギリシャ時代から続く伝統だとしても。

 

 

 

 

 

山頂ではこんな新顔の昆虫にも遭遇。

持っているのは登山客のお父さんであり

観察している親子連れに便乗して

撮影させていただきました。

なので私が見つけたわけではありません

 

最初にこれを見た子供の一人が

ニイジマトラカミキリじゃないか」と言いましたが

昨年撮影した個体と比べると模様が大分違います。

っていうかそんなマイナーで長ったらしいカミキリムシの名前が

見た瞬間に出てくる子供というのが凄い……。

私もスマホを取り出し、種の同定を試みまして

昆虫エクスプローラーでくまなく検索をしてみましたところ

どうやらトガリバアカネトラカミキリらしいと判明しました。

山頂メンバーの中で最初に識別できたのでちょっと鼻が高い

 

遭遇率・・・2 (春しか出ない模様)

インパクト・・・1 (見ての通り指先サイズ以下で見つけにくい)

美しさ・・・3 (背中の模様がなかなかお洒落)

俊敏性・・・3 (活発に歩き回っていたので捕獲した)

知名度・・・1 (無理に名前を覚えようとしなくてよい(爆))

 

成虫はカエデの花の蜜などが好みらしいですが

それ故なのか、見られるのはせいぜい初夏くらいまでとか。

カエデの木自体は平野部にもありますので

そういう所を念入りに探してみたら

もしかしたら今の時期なら見つかるかもしれません。

 

 

 

 

 

ここからは帰り道。

ヒトリシズカはまだ満開には程遠かったものの

コンスタントに随所で見られました。

結構木陰の濃いところにも群落を作っています。

 

ちなみにシュンランは株自体は見つかったのですが

花が全く咲いていませんでした。

……シカにでも食われたんだろうか?

 

 

 

 

 

実際、シカによる食害は深刻らしく

ギフチョウの食草であるカンアオイを守るために

こうやって保護柵を設けたりもしていました。

昨年まではこのような柵はありませんでしたので

やはり年々深刻化してきているということなのでしょう。

 

 

 

 

 

下山後、藤野駅に向けて歩いている途中に

上空に出現したノスリ。何度か旋回しつつ

私の真上を通過して山奥に飛んでいきました。

 

今年は今のところ、出先でのノスリ遭遇率が

ちょっと高いような気がしますね。

 

 

 

 

 

 

今回、昼食はおにぎり持参で山頂で済ませてしまったため

道中の「食」についてはドリンクと間食くらいに留めました。

左は、例の「山のはちみつ」でいただいたウメと蜂蜜のジュース

体力回復にはもってこいです。

 

右は、藤野芸術の家の売店で購入した

地場産のブルーベリーのアイスキャンデーです。

非常に濃厚で、それこそブルーベリーをそのまま凍らせて

棒状に成型したかのようでした。これも大満足です。

あと、芸術の家のレストランがタイ料理のお店に

建て替えられていました。来年来てみようかと検討中です。

 

 

 

 

 

帰り道、車道際で見かけたフデリンドウ(?)

もしかしたらハルリンドウかもしれませんが

まあ、いずれにしても春に咲くリンドウです。

 

何年か前の台風または大雨の影響で

山肌が一部崩れたためか、ここ数年石砂山では

リンドウの姿を見る機会が少なくなっています。

こればかりは防ぎようがなく如何ともし難いのですが

根性(?)でまた多数咲いてくれることを願うばかりです。

 

 

 

 

 

車道沿いに咲くキケマンソウ

こちらは山中では見られません。

 

 

 

 

 

まとまって咲くジュウニヒトエ

昨年とほぼ同じ場所で見られました。

(まだ咲き始めでサイズが小さかったですが)

 

 

 

 

 

ヒメオドリコソウで吸蜜するツマキチョウ

春を代表する里山のチョウ……ということですが

どうも外来種であるヒメオドリコソウが好きな様子。

過去の私の観察記録を振り返ってみましても

この花にとまっている姿が妙に多かったりします。

(なかなか静止してくれないだけに余計目立つ)

 

そういえば昨年は平野部でレンゲで吸蜜していました

一応レンゲも外来種だよな……とか考えてモヤったものの

チョウにとってみれば単なる餌場であることに変わりはないので

あまり考え過ぎない方がいいのかもしれません。

 

 

 

 

 

最後に、昨年は見かけなかったオキナグサ

かつての観察ポイントに一株だけ復活していました。

何でここに生えているのかは未だに不明

昨年も見えなかっただけで地中には残っていたということか?

いずれにしてもちょうどよい咲き具合です。

 

 

 

 

 

花の中はこんな感じ。レア度の高い山野草ですが

今のところ盗掘される様子もないのがありがたいところです。

来年も引き続き観察できることを切に願います。

 

 

 

 

 

【4/7 石砂山で撮影した生きもの】

鳥類・・・エナガ、カワラヒワ、キジバト、キセキレイ、コジュケイ、シジュウカラ、ツバメ、ノスリ、ヒガラ、ヒヨドリ、ホオジロ、メジロ、モズ、ヤマガラ

昆虫類・・・アカスジキンカメムシ(幼虫)、キタキチョウ、キタテハ、ギフチョウ、コマルハナバチ、セイヨウミツバチ、センチコガネ、ツマキチョウ、テングチョウ、トガリバアカネトラカミキリ、ニッポンヒゲナガハナバチ、ババムカシハナバチ、ヒオドシチョウ、ヒシバッタ、ヒメツチハンミョウ、ビロウドコガネ、ビロードツリアブ、ベニシジミ、ホソミオツネントンボ、ミヤマセセリ、ムネアカオオアリ、モモブトカミキリモドキ

その他・・・ニホントカゲ

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年5月19日(日)に開催いたします。

 行先は「目黒川緑道~中目黒公園」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。

実はこれだけ2月の写真なのですが

同じ江の島で撮影したものですし、

せっかくなのでアップしておきます。

(アップするタイミングがなくて2ヶ月も遅れてしまいました)

 

木から落ちそうですが、鳥の交尾は人と違って一瞬ですので

心配はない様子。ただ一瞬で終わってしまうがゆえに

狙って撮りたいのであれば、朝から張り込みするなど

それ相応の覚悟が求められると聞きます。

本ブログは首都圏生きもの「めぐり」ですので

前にも言ったように定点観察はほとんどせず

歩き回るのが基本です故、今回は本当に運がよかっただけ。

あとは繁殖の成功を願うばかりです。

 

 

 

 

 

 

で、ここからは4月の記録です。

江ノ電の例のスズメも春模様に衣替え(左写真)。

気温も大分上がり、日中は暑いくらいでした。

 

 

 

 

 

上記のハヤブサにつきましては

顔だけ見に行ってすぐに撤収しました。

胸部がのように赤く染まっているように見えるのは

やはり、そういうことなのでしょう(汗)。

 

 

 

 

 

 

1月に使用した水中カメラも持参していましたので

水中の生物についても撮影してみました。

左はイワガニ、右はアメフラシ(特大)です。

いずれも珍しい種ではありませんが

海での撮影に慣れるにはちょうど良い相手かもしれません。

 

 

 

 

 

昼食は……まあいつも通り生しらす丼で。

(一応、お店は前回と変えました)

 

 

 

 

 

島内でもサクラ(ソメイヨシノ)が咲き始めたこの日

サクラの蜜を求めてスズメが飛来しましたが

いちいち花を千切ってしまうので

サクラと人にとっては厄介な鳥だったりします。

 

 

 

 

 

メジロ(写真)やヒヨドリのように

蜜だけ吸えればよいのですが

如何せん嘴の形状が違うので致し方なし(汗)

 

 

 

 

 

稚児ヶ淵へ。この日は波があまり高くなく

風も穏やかだったので結構人が来ていました。

 

上記のアメフラシなどは

タイドプールで多数確認できました。

まあ、この時期の江の島を始めとした磯環境では

アメフラシが「湧く」のはよくあることです。

ゆえに苦手な人は予めご注意ください(大汗)

 

 

 

 

 

水中カメラで撮影したケヤリムシ

水面の波立ちなどを一切気にせず撮れたので

歴代では一番良い写りとなりました。

 

 

 

 

 

水中カメラで撮影する、産卵中アメフラシ

こちらも水面の波立ちを気にせず済んだので

無駄に卵がクッキリハッキリ撮れました(爆)

 

アメフラシの卵塊は見ての通り紐状ですが

その紐の中に無数の黄色い球体が入っています。

写真を拡大するとギリギリでわかるかと思いますが

集合体恐怖症の方はやめておきましょう。

 

 

 

 

 

 

サムエルコッキング苑にも行ってきました。

 

本来ですとこの時期はチューリップの最盛期で

実際後述の花壇では満開を迎えていましたが

サムエルコッキング苑では早咲き処理をした

アイスチューリップを用いているらしく

既にチューリップの展示は終了していました。

その代わり、アネモネなどの別の花を展示しています。

 

結果、島内で異なる早春の花が観賞できるので

うまい「戦略」と言えるかもしれません。

 

 

 

 

 

上記のチューリップ花壇です。

江島神社のすぐ近くに位置しています。

ちょうどソメイヨシノと一緒に満開期を迎えていました。

 

 

 

 

 

 

苑内ではルピナスやキンギョソウなども見頃に。

シーキャンドルとセットで撮影を試みましたが

空模様があまりよろしくなかったので

写りにつきましては少々イマイチ……かも?

 

この後、やや時間が余りましたので

モノレールに乗って大船方面へ。

湘南深沢で途中下車し、

鎌倉中央公園に向かいました。↓

 

 

 

 

 

鎌倉中央公園です。

予想通り、ちょうどヤマザクラなどが開花期を迎え

春らしい里山風景になっていました。

 

ソメイヨシノより開花期の遅いサクラも多いので

今週末くらいでもこのような感じで

春らしいフラワースケープが見られるかもしれません。

 

 

 

 

 

ビロードツリアブを近距離で撮影。

ハエのように手(というか前脚)を

さすりさすりしているように見えるのがポイント。

 

この虫は春限定ですので

あとどれくらい観察できるでしょうか?

特に今週に入ってから急に暑くなってきたので

ちょっと動向が気になるところです。

 

 

 

 

 

カワセミの姿も確認。

この日は公園内で2羽見かけました。

 

 

 

 

 

最後に、これは厳密にいうと公園内ではなく

公園近くのとある歩道沿いで見かけたものです。

ヒトリシズカの群落ですが、写真はごく一部であり、

相当の株数が開花期を迎えていて驚きました。

本ブログでヒトリシズカといいますと

例年、石砂山くらいでしか群生する姿を

紹介できていませんでしたので、

鎌倉でこうして群落に会えたのはちょっと驚きでした。

 

春の里山というと例年歩くエリアは限定されているため

別の季節に訪れた場所でもいいので範囲を拡大してみると

また何かしら新しい発見があるかもしれません。

時間があれば、色々検討してみたく思います。

 

 

 

 

 

【4/6 江の島&鎌倉中央公園で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオサギ、イソヒヨドリ、オオバン、カワウ、カワセミ、セグロカモメ、ツバメ、トビ、ハクセキレイ、ハヤブサ、ヒヨドリ、ムクドリ

昆虫類・・・ナナホシテントウ、ハサミムシ、ビロードツリアブ、ヨコヅナサシガメ

その他・・・アゴハゼ、アメフラシ、イソガニ、ケヤリムシ、ホンヤドカリ、ミズクラゲ

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年4月21日(日)に開催いたします。

 行先は「里山ガーデン&四季の森公園(9:30~15:30)」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。

現在、出張で浜松に入っているのですが

暑い中での取材・撮影で疲れ果てている上に

明日も撮影で歩き回らなくてはなりませんゆえ

ちょっと「巻き」でサクサク進めます。

 

毎年行っている田島ヶ原サクラソウ自生地

今年も何度か足を運んだのですが

サクラ(ソメイヨシノ)がそうであったように

3月末頃の冷え込みの影響で開花が後ろ倒しになっており

昨年よりも1週間くらい見頃が後ろ倒しになっていました。

 

まず、上写真は3月24日の様子です。

サクラソウより例年やや前倒しに咲くノウルシ

まだほとんど「つぼみ」の状態でした。

(例年ならもう少し開花している)

 

 

 

 

 

この時点で、アマナがまだ満開に至っていませんでした。

通常アマナノウルシサクラソウの順に咲くのですが

アマナがこの状態ということから察しが付くとおり

サクラソウはこの日つぼみすらほぼ確認できず……。

 

 

 

 

 

シロバナタンポポです。

ここは本種とカントウタンポポばかりで

セイヨウタンポポはほとんど見られません。

 

サクラソウ自生地として保全管理される中で

ああした外来種は除去されているのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

自生地を出て、近くをぶらぶら。

車道沿いのちょっとした植え込みにて

つくしが大量に生えていました。 柔突起みたい

 

 

 

 

 

 

さらに、近くの運河にて。

サクラ並木に挟まれたコンクリ護岸+自然護岸で

例年ヨシガモが飛来するスポットとなっています。

今年も結構な数が越冬。昨冬より多かったように見えました。

 

また、サクラ並木の方ではコゲラ(右)やシジュウカラなど

コモン枠の野鳥が多数確認できました。

もちろん、サクラが開花すれば

蜜を目当てにメジロやヒヨドリが多く訪れます。

花ごと食べる嫌なインコは今のところ来ていないようです)

 

 

 

 

 

陸に上がって食事中のヨシガモたち。

オオバンマガモも交じることがあります)

戸田公園に比べると距離は遠くなりますが

その分近づき過ぎてビビらせる心配がないので

安心して観察・撮影できるのがありがたいところです。

 

 

 

 

 

さて、最大の目的であったサクラソウが

3月24日時点では全く確認できなかったため

大分日を置いて、4月4日に再度訪問しました。

(以下、4月4日の記録となります)

 

 

 

 

 

トップの画像と比較すると

明らかにノウルシの花数が増えています。

また、俯瞰で見てもピンク色の花(サクラソウ)が

あちらこちらに散らばっているのがわかります。

 

例年より遅れましたが、その分暖かくなって

一気に開花が進んだようですね。

 

 

 

 

 

 

多く咲いている場所をクローズアップ。

近所にお住まいの方曰く、この後一週間くらいは

ちゃんと花が確認できたみたいです。

 

 

 

 

 

黒い棒のようなものが見えるのは

野焼きした後のヨシ(?)の茎です。

 

 

 

 

 

この辺が一番多かったかな?

 

4月4日の時点ではまだ満開には程遠く

この後もっと花数は増えたようですが

あいにくこの日以降の様子は確認できていません。

次に見に行くのはまた来年ということになるわけですが

引き続き安定して観賞できることを願うばかりです。

 

 

 

 

 

 

以前にも恐らく書いたかと思いますが

サクラソウ以外にも貴重な野草が見られ

現地の案内板にもその旨が記載されています。

(左:ヒロハハナヤスリ、右:ツボスミレ

 

また、アマナとノウルシ、ツボスミレ辺りは

遊歩道にはみ出して生えてきてしまうこともあるため

歩く際には足下に注意する必要があります。

さすがにサクラソウは踏み固められた土が苦手なのか

そういうイレギュラーなことはないみたいですが……。

 

 

 

 

 

花の閉じたシロバナタンポポに

ジッとするナナホシテントウの姿が。

この日はやや天気が悪く気温も下がったので

あまり昆虫は活発に動いていませんでした。

 

現在(4月16日)はすっかり春を通り越して

初夏の陽気を感じるほどになっておりますが

(浜松は都心より大分暑いです)

これに伴い一気に昆虫の数も増えてきました。

 

 

 

 

 

同時にそれは、冬鳥たちとの暫しのお別れを意味します。

4月4日時点でもまだヨシガモは残っていましたが

さすがに3月と比較すると明らかに数は減っており

気温云々に関係なく、季節の変化を感じております。

 

本ブログも徐々に主役が鳥から虫へと

シフトしていく形になります。

例年通り、ギフチョウ目当てで石砂山にも登りましたが

そちらでも色々成果がありましたので

近日中にこちらで書かせていただきます。

 

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年4月21日(日)に開催いたします。

 行先は「里山ガーデン&四季の森公園(9:30~15:30)」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。