20191215 フルフォースカップ04 〜松本の個人的参戦記〜 | 出島baseのAmebaブログ

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20191215 フルフォースカップ04


今日のブログは大会当日夜、自分の感情に任せてFacebookにアップした長文です。駄文です。興味のない方はスルーしてください。



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今大会、自分の結果だけで言えば、
マスター4黒帯フェザー級:3位
マスター4黒帯オープンクラス:優勝

文字にすると味気ないですが、自分にとって今大会は一生忘れられない大会となりました。


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本部道場の閉館に伴い「グラスコ柔術アカデミー長崎」としてエントリーする最後の大会。
桑原先生のテクニックDVDを制作・販売してくださったフルフォースさんの冠大会。
そして何より、元同門の樋口さんがわざわざ九州まで遠征してエントリーしてくださった大会。

昨年春からの怪我の影響でまともに練習できていなかった自分。
いつかまた試合に出たいとは思っていましたが、怪我が思うように回復しない状況が続いていて、「復帰はしんどいかなぁ、このまま試合は引退かなぁ」と思うようになっていました。

そんな時に、最後の舞台としてこれ以上ないくらいの条件が整った今大会。自分の中でけじめをつけるためにエントリーしました。


正直に言います。

樋口さんとは7年前まで毎日やるかやられるかの練習をしていましたが、今の自分は当時とは比べものにならないくらい練習できていません。というか練習できる身体ではありません。
一方、樋口さんは以前よりもストイックに練習を続けていて、2019年JBJJFランキングの年齢カテゴリー1位。
レベルの違いは明らかです。

最後に樋口さんと試合して、現実を突きつけられるようにバッコシ極められて壊されて、それで試合からは身を引こうと思ってました。
仲間から壊されるのなら本望。
そう思えるくらい、自分の中で樋口さんは大事な存在です。






土曜日に長崎入りしてくれた樋口さん。
出島スタジオでうちのメンバーに胸を貸してくれて、ランキング1位の実力を皆に教えてくれました。
ランチも夜ご飯もご一緒して、久しぶりにいっぱい話をしました。自分の大事な人や恩人にも紹介することができました。

日曜は朝から一緒に会場に向かい、うちのメンバーの試合を大声で応援してくれました。
そして自分達の試合直前まで一緒にいました。


階級別は4人エントリー。
樋口さんと自分は反対の山です。
樋口さんは樋口さんらしい試合で勝ち上がり、
自分はタックルで奪われた2Pが最後まで挽回出来ず、そのまま0-2で敗退…
決勝で対戦することができませんでした。



樋口さんは当然ながら決勝でも勝利。見事優勝です。




オープンクラスは3人エントリーで変則巴戦。初戦で樋口さんvs自分。
実は自分、同門や元同門との試合は初めて。
試合直前には感情がこみ上げてきましたが、マットに入れば気持ちは切り替わりました。

でもやはり現実は厳しく、樋口さんにフットロックで極められ、自分の一本負け。

天井を見上げてたら自分の気持ちに変化がありました。
「もっと樋口さんと試合したい。敗者復活戦で勝ってもう一度樋口さんとマットで向き合いたい」

樋口さんからもマットを降りてから「もう一回、決勝で待ってます」と言われ、自分の腹は決まりました。







救護の先生にアイシングしてもらい、その後テーピングしてもらい、次の試合に備えました。ぶっちゃけかなり痛かったです。でも今度こそ約束を果たしたいし、決勝の場こそ自分のけじめをつける最高の場だと思い、必死に回復に努めました。


敗者復活戦。
結果的になんとか6-0で勝利することができ、決勝に進む権利を得ることができました。

マットを降りたら樋口さんが近づいてきて、
「決勝はクローズドアウトで。松本さんに優勝を譲ります。勝ち名乗りだけ受けましょう」と。

自分の感情が爆発しました。
「何言ってんですか!決勝でもう一度やりましょうよ。俺をぶっ壊してくださいよ!」

樋口さんは「もう新明さんにも伝えてありますから」。





そこからは涙が溢れてたまりませんでした。
樋口さんの気持ちは痛いほど伝わりました。樋口さんはグラスコへの愛が本当に強かった人です。そんな彼が自分にグラスコとして最後の花道を用意してくれたこと。
そして、そんな気遣いをしてもらわないといけない自分の不甲斐なさ…

会場の人のほとんどが、自分が泣いていた理由が分からなかったでしょう。そんな理由があったのです。



そして勝ち名乗りを受ける時。





自分の手を挙げてくれる主審は新明君にお願いしました。いろんな事情を知っている、古くからの友人である新明君に手を挙げてもらいたかったのです。
新明君、俺のわがままを聞いてくれてありがとう。




表彰台ではフルフォース荒木さんにメダルをかけてもらいました。
会員の皆さんは暖かく見守ってくれました。
樋口さんは隣で笑ってくれました。



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樋口さんだけでなく、当時一緒に練習していた仲間とは、もう王子の青いマットで取っ組み合うことはできません。でも、あの時本気で取っ組み合ってた仲間とは、所属が変わってもずっと仲間なんだと心から思いました。

柔術をやっててよかった。
大事な仲間と出会えて本当によかった。

そんな仲間たちと今度はちゃんとマットで真剣勝負ができるように、もうちょっとだけ頑張ってみたいと思います。

そして095BJJ のメンバーの皆さんも、そんな仲間意識が芽生えるような環境を作りたいと思います。

樋口さん、約束は必ず守ります。
ありがとうございました。
メンバーの皆さん、最後まで自分の試合を見てくれてありがとうございました。

おれたちはファミリーだ!