2024年も5月20日に、また例年5月20日ころには、二十四節気の
小満(しょうまん)を迎えます。
小満の頃には、陽の気が上昇し万物の生長が加速し、天地に満ち始めます。

雨が多くなり気温が上昇し炎暑に向かいます。
自然界の陽気も強くなリ、桑などの植物が茂リ、その葉を蚕が食べはじめます。
夏の穀物も収穫に向かって熟しそら豆や枇杷が出回り始めます。

これからの気温の上昇に備えて、身体を潤し、気力も養う
ことで、これから暑くなってゆく初夏の暑気から心(臓)に
余分な熱がこもらないように整えておきましょう。

 

【小満の薬膳】
昔は邪気を払い病気を予防するため、5月に菖蒲のお酒(しょうぶしゅ)
などを飲んで邪気悪霊を払うという風習があリました。
だんだん暑くなってくるため
苦菜(敗醤草)、蒲公英(たんぽぽ)、トマト、きゅうリなど
涼性の野菜、食材を食べるとよい時節です。

 

また、酸味は汗穴をひきしめ、甘酸っぱい食材は身体を

潤してくれます。

600年伝わる明の時代の夏バテ防止の飲み物

酸梅湯(さんめいた)のご紹介します。

作り方は簡単なので参考下さい。

 

熱中症・汗におすすめレシピ・酸梅湯(さんめいたん)

 

酸梅湯(サンメイタン)

材料

山査子(さんざし) 50g

ラカンカ      20g

氷砂糖       30g

梅干し(あれば烏梅)  60g

水          1200cc

 

レシピ

1、山査子、ラカンカ、梅干し、を水に入れ沸騰させないように中火で

一時間程度煮ます。

2、1/3まで煮つめたら、冷まして出来上がりです。

 

レシピは簡単ですが

酸梅湯は、甘酸っぱく口当たりが良く、酸甘化陰
(さんかんかいん:甘酸っぱい)といって、甘酸っぱい
食材は身体を潤してくれます。

夏バテ、熱中症予防の煎じ薬のような役目をしてくれる飲み物で

600年前の明の時代の宮廷内のみで飲まれていた宮廷薬膳

ともいえます。一般の庶民が飲むことはかなわなかったようです。

豊かになった現代は、中国の殆んどの

売店で購入することができます。

 

山査子(さんざし)

日本ではあまり使われませんが、

・脂肪分解する酵素を多く含むので、夏バテしやすい時期の食欲を

 増進に

・明の時代は、魚類の解毒の為にも食していました。

 また、肉類と一緒に煮込むと柔らかくなります。

 

•生薬としての主な効能には、

•消化を促進・胃腸の機能を高める「消食化積」作用

•停滞した血液の流れを促進する「活血散オ」作用

•などがあります。

•特に、肉類など動物性のタ・ンパク質を分解して消化・吸収力を高める作用がある

•ことから、食べ過ぎや胃のもたれ、消化不良、慢性の下痢、胃拡張などの胃腸の症状によく使

•用されます。

 

羅漢果(ラカンカ)

・古来、「長寿の神果」といわれ

・炎症を抑え、咳止め、のどの痛みなどに

・白糖の300倍の甘さでほぼ0kcalに限りなく近い甘味。

・ビタミン、ミネラルが豊富

 

梅干し

酸味が強いため、

汗穴を引き締め、不要な発汗を予防してくれ

強い酸味のおかげで感染性胃腸炎の予防などに役立ち

ムメフラールによる血流改善、豊富なクエン酸による

疲労回復などの効果があり

夏には摂取しておきたい食材です。

 

 

 

山査子のお求めは

 

 

 

 

 

 

イヌイ薬局開催講座・書籍(乾康彦)

 

■基礎から一歩一歩 国際中医薬膳師 を目指す方のための専門講座

 

 

  
■薬膳茶・薬膳茶師の資格コース(日本中医薬膳協会認定)

食べるものやお茶で毎日の健康をめざしたい、ハーブや薬膳に興味がある方に、美味しく飲んで楽しく学ぶことができる講座です。暮らしの中にとりいれ実践しやすい内容で、基礎から本格的に薬膳茶を学びたい方にも、はじめての方にもおすすめです。

 

 

 

薬膳を気軽に楽しむ電子書籍 
 

身近な食材で10分薬膳入門      https://drug-inui.com/node/367

薬膳を本格的に基礎から一歩一歩学びたい方の電子書籍 
 

薬膳のための中医学基礎初級編

 

 

 

 

薬膳を楽しく チャングムの誓いに見る医食同源ブログの 目次 https://drug-inui.com/blog/652

 

 

 

こんにちは

漢方相談と薬膳教室のイヌイ薬局 乾康彦です。

 

今日2024年5月5日は、暦の上で、夏をむかえます。

日差しは強く、草木の緑は濃くなり、街角で夏の気配が垣間見えます。

風も心地よく“さわやか”という言葉がぴったりな季節です。

でも、温暖化が進む近年は既に夏日も増えていますね。

この時期は、陽気が上昇し生長の季節が始まります。
ストレスを感じやすい春は過ぎましたが、春からストレスを溜め込んで

てしまっていた場合、気温の上昇とともに一層イライラも強くなりやすい

時期です。

ストレスは、臓器でいえば「肝」で受けます。が
「肝」は身体の中で「血」の貯蔵庫の役割を果たします。ストレスなど

がかかると「肝」は「血」を消耗してしまいます。

五月病など、ストレスによる症状の予防には「血」が豊富に必要です。

 

また、夏は気温の上昇とともに、脈拍が上昇しやすく「心」の季節

と考えています。

「心」は血液を巡らせるために豊富な「血」が必要です。

夏バテ、熱中症の予防にも「豊富な「血」が必要と言えます。


「心」も「肝」も豊富な「血」が必要な時節。
「血」を補う代表的な食材は青い野菜は血液

ホウレンソウ、小松菜、ブロッコリー

などの青い野菜を食べて「血」を補い「心」「肝」を養いましょう。

おすすめのレシピは

小松菜と枸杞と棗の炒め物

参照下さい。

 


血を補う立夏の養生で、
ストレスフリーで
夏ばてしない
夏をお過ごしください。