1966年のモノクロ邦画『他人の顔』

SNSで海外の方がラストシーンの動画を紹介していて
とても構図が素晴らしかったので鑑賞


事故で大やけどを負い顔を失ってしまった主人公の男。
とある医師の技術によりリアルな覆面の”顔”を手に入れるのだが
その顔に人格を支配されていく、みたいなお話。
昨今のルッキズム的な問題などとマッチする内容かもしれません。


お話の内容自体は、”世にも奇妙なものがたり”や藤子不二雄のSF短編漫画の様なお話ですが

特に素晴らしかったのが
計算されたハイセンスでアーティスティックな画の構図ですね。
監督さんのこだわりをとても感じました。
特殊メイクな部分もアナログで昔のものなのに
違和感なく見れてよく出来てるんですよね。

日本の漫画もそうですが作品の特徴というか、素晴らしいところって
モノローグ(独白)が多く、人の内面的な心情の表現の描写がとても繊細なところかなと
個人的には思っています。


国民性からくる独特の感性なのかなと思いますし
海外の人にはなかなか描けないところかもしれませんね。

そういう意味でこの映画『他人の顔』
は日本文学と直結する様な表現でとても興味深く鑑賞することが出来ましたね。

いちクリエイターとして最近のコンテンツには無い
とても刺激のある映画でした。