本日のテーマ

【最小限必要なもの】

 

 

人間の欲望はとどまることを知らないようです。
欲しいものを手に入れると、また次に欲しいものが出てきます。
どこまで行っても、欲しい、欲しいが続くようです。

 

仏教では、人間の欲を抑えるため、出家する人に最小限の教えをします。

 

 
それは、生きるために最小限の必要不可欠なものしっかり把握させ、これさえあれば生きられることを教えるためです。


1、食べ物
2、着るもの
3、住むところ
4、薬

 

釈迦は最小のリミットを教えます。
「人間は最小限のものがあれば生きていける、その最小限を決めて満足しなければならない。それさえあれば十分」ということを知り、「もっとあったほうがいい」と際限なく考えてはいけないと説きます。

 

食では、「1日1食あれば恵まれている」という考え方です。そして1日1食もらったからといって、腹いっぱい食べてはなりません。腹いっぱい食べることを禁止しているのではありません。「智慧ある人は食べないんだよ」と言うのです。もし2食いただいたら「ボロ儲け」と考えます。しかし、それで舞いあがるのではありません。「もう不満はないのだから、文句を言わずに修業をしなさい」という教えなのです。

 

仏教では、欲を抑えるため、最小限のもので、常に満足して喜んでいなければならないため、「それ以上望んではいけない。もし得たとするならば、特別な利益としなさい」と教えます。

 


豊かな現代社会では、最小限のものを意識するのは難しいことかもしれませんが、最小限必要なものを知っている人は、それ以上のものを得たとき、感謝ができるのかもしれません。

 

わたしは、最小限なものを自分なりに考え、答えを出しておきたいと思っています。

その理由は、感謝しながら生きたいからです。

 

 

参考文献:『お釈迦さまが教えたこと3 有意義な生き方』アルボムッレ・スマナサーラ著 ㈱サンガ