【篠岡八郎という人の人生を生きる】
舞台「ラストサムライ-瀧善三郎のBUSIDO」
日曜日に無事終演いたしました。
ご観劇下さった皆様ありがとうございました
1週間配信で見られますので、そちらの告知と舞台への思いを少しずつ。
歴史に名を残した人もその周りの人達も、我々と同じような当たり前の日常を生きていた筈。
そこに舞台を生きる意味があって、真摯に演技に向き合う意義があると思っています。
皆の生きた証。是非配信で。
配信チケットはこちら↓
https://nextbyhattori.zaiko.io/item/366505
土曜日・日曜日ともに販売は
*2025/3/1 20:00まで* 販売となっています。
アーカイブについて
土曜日 2025/03/1 23:59 まで
日曜日 2025/03/2 23:59 まで視聴可能
※3月1日20時に土曜日チケットをご購入いただいた方は、今すぐ見てもらわないといけない設定になっていますのでご注意ください。
※アーカイブplusオプションを購入したお客様のみ
土曜日 2025/03/22 23:59 まで
日曜日 2025/03/23 23:59 まで視聴可能です
以下ネタバレ含みで思いを綴ります。
まだ未見の方は是非配信を見てからお読みいただけましたら幸いです。
この舞台が岡山で公演されると聞き、このプロジェクトには是非参加したいと、是非私の力を使って欲しいと。
歴史新大陸の後藤勝徳さんに直接ご連絡したのは1年くらい前でしょうか。
切腹の際の絵は見ていたので、瀧善三郎の介錯の役でも何でもと。
その話が今回の始まり。
参加が決まり、配役が決まり篠岡八郎という方を演じる事になりました。
以前も書きましたが、この時点では篠岡八郎という方を知りませんでした。
実在の方を演じるためには、しっかり過去に起こった事を知るべきだと考えています。
今は便利な時代でまずはWEBから。
篠岡八助の名と「瀧善三郎自裁之記」を書いた方とは出てきました。
(舞台で演じた時期は八助という名で明治に入り八郎と名前を変えたらしいです。舞台をするに多少の脚色はあったりします。)
ただ、それ以上の情報は出てこず、そこから篠岡八郎を知る旅が始まりました。
大きい発見は御津金川の資料館で御津町史を読んだ時。
「瀧善三郎自裁之記」全文を読むと共に2代目御津町長であった事を知りました。
舞台の中で篠岡は善三郎の横で五代友厚との話を聞いているシーンが何か所か出てきます。
そこで語られる「自分の道を行く」という事。
瀧善三郎や五代友厚のように歴史の表舞台に名を残さなくとも、確かにそこに生き、篠岡八郎なりの生き方を全うした筈。
そこに思いを馳せた時、今回の舞台で私が演じるべきストーリーが見えてきました。
篠岡なりに自分の道を考え、善三郎の思いを引き継ぎ、この故郷の日常を守るという考えに至ったのではないかと。
過去の出来事を無視して台本だけから自分のやりたい芝居を選びとる事は、過去を生きた人に失礼だと思っています。
そう考えると台詞を覚えて、言われた事だけやっていては演技は完成しないと思います。
台本の外に出て、その時代に思いを馳せ、現代人の考えで台本を見つめる事から離れないといけない。
そんな事を考え続ける半年でした。
舞台を見て下さった皆様もまた配信で改めて見て下さったら嬉しいです。

そして、主宰の後藤勝徳さんに介錯の役でも何でもやりますとお伝えしたところ、果たしてまさにその役として抜擢いただいた訳ですが、実はここには越えなくてはいけない歴史的な大きな嘘があります。
篠岡八郎は介錯役ではありませんでした。
史実の介錯役は善三郎の弟子の宮崎慎之輔。
今回の舞台にも登場します。劇団歴史新大陸の武本英之さんが演じていました。
実際に介錯を勤めた宮崎さんが詠んだ詩歌も残されています。
「いさぎよく 死出の山みち けふこえて
我大君の こころやすめよ」
篠岡八郎は附添役
また、もう1人の弟子坂口吉之助(神﨑翔・演)は本人介添役として切腹に立ち会いました。
(ちなみに、坂口は神戸事件の際、最後まで異国人を追い回したと記述があります。)
舞台では篠岡と宮崎の仕事は逆になっています。
史実では脇差と三宝を渡したのが篠岡八郎でした。
切腹場面に際しては他にも多少の脚色はありますが、それはご興味あれば調べていただくとして。
ここでは篠岡八郎周りの歴史的事実だけ記しておきます。
今回の舞台で一番大事な切腹の場面。
その部分を舞台の中で、お客様にどう納得していただくかに関しては後藤さんに色々相談させていただきました。
私が演じる篠岡八郎なら介錯を任せられると舞台の中の善三郎をはじめとした皆様、そしてお客様に納得してもらうためにどうするか。
善三郎と篠岡が立ち回るシーンも仕掛けの1つにさせていただきました。

備前岡山一の武士の腕前を持つ善三郎と対等に向き合える相手として。
そして、演じる私としては、もしかしたら篠岡八郎という人が言いたかった言葉として善三郎に介錯を任せてくれるようお願いしました。
最後の時は自分の手で。
幼馴染の友垣だからこそ。
見て下さった皆様にあったかも知れない事として納得感を持って作品を見ていただけていたら幸いです
配信が見れる期間は短いです。
是非この機会に。
よろしくお願いいたします。
もうちょっとだけ書きたい事があるのでまた。
写真・いごっそうさん