ルーンは自分から

 貴也に顔を寄せて

 軽く唇に触れた。

 最初のキスよりも

 感動した。
「本当。きすしたらしあわせ…。

 わたしが幸せになりました。」
「ルーン…。」
 泣きながらも貴也は

 笑顔を見せようと

 頑張ったが、

 ルーンは貴也の手を

 ほどいて空に昇った。
 追いかけて走り出す

 貴也。
「ルーーーーーーーーーン!!」
「タカタカ。大好きよ…。」
 ルーンの声が小さく

 聞こえて、ルーンは

 姿を空に消して、

 ルーンを迎えに来た

 銀色のUFOも消えていった。
 空を見上げて貴也は

 嗚咽をこらえて呟いた。
「きっと会えるよ。いつかきっと。」
 こうして貴也は

 不思議な少女と出会った。

 その少女は貴也の

 一生心に住む存在になった。

 宇宙船のカプセルの中に

 ルーンは地球の

 服のままで眠りについた。

 スリープになったルーンは

 地球についた瞬間に

 戻っていく。

 地球を見てこのきれいな星を

 守りたいと思った。

 宇宙船から外に出た時

 風が柔らかくて

 優しいと感じた。

 外は真っ暗だけど

 広がりはわかる。

 ファーストはまだ来ていない。

 ふと足元を見ると

 すぐそこに地球人がいる!

 真っ暗な中どうしてか

 ルーンの真下にいる?

 ルーンは地球人と

 話がしたくてわくわくした。

 怖がらせないように、

 怯えて逃げ出さないように、

 できるだけそっと降りた。

 すると地球人は声をかけてくれた。

 すごく優しそうな地球人。
 両手を交錯して

 目を閉じたルーンは

 タカタカと出会い、

 手をつないだぬくもり、

 笑顔、泣き顔
 タカタカの頭を肩において

 生まれて初めて感じた

 やすらぎを…夢に見る。

 その顔に微笑みが

 浮かんでいる。

 幸せそうに微笑んでいるのに

 涙が零れた。

「タカタカ…。」
 横になって眠るルーンは

 宇宙の彼方に消えていった。

 

 

 

 

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