和の美食旅は広島でもやっぱりフレンチ。広島り美食ツアーの候補に上がるお店のひとつ『中土(ナカド)』を訪問しました。この美しいガルグイユをはじめとした、広島近隣の食材を使った美しい料理がいただけます。フレンチとはいえど、日本の食材を取り入れ、どこかほっこりする優しさを持ち合わせているのも特徴のひとつです。

 

広島は流川という歓楽街にぎゅっと遊びが集中しているのが特徴。このエリアに行けば昼も夜も楽しめるエリアです。広島旅はこの近くに宿を取るというのも効率的かもしれません。そんな流川エリアのビルの一角にありカウンター6席、個室テーブル8席というこじんまりとした規模のフレンチレストラン『中土』をこ紹介いたします。

 

 

まずはエントランス付近に飾ってあるたくさんの盾。直近は農林水産省料理人顕彰制度「料理マスターズ」でもブロンズを獲得しています。これからもお分かりのように、中土さんでは瀬戸内エリアの食材を使用し、地域にも貢献しています。

 

 

まずはマッシュルームのスープのカプチーノ仕立てから。1月の終わりだったので温かなおもてなし。ふわっと優しい口当たりでスタートしました。

 

パニスには溢れんばかりのキュビアがのって豪華。パニスはひよこ豆で作られているニースのスナックみたいな料理ですがキャビアで一気に豪華になりましたね。ゆずを少し乗せて、美しくそして爽やかなあと味に。

 

 

渡り蟹のお米のサラダはヴィネグレットを使っているので爽やかな味わいに。ここでシャキーンといつた味わいを差し込まれていました。生ハムで巻いたと思ったらその上には大きなトリュフが重ねられています。キャビア、そしてトリュフと贅沢♡

 

この料理のために購入したという蟹の甲羅の器。中土さんの厨房を見るとたくさんの器が並んでいて、「つい買っちゃうんですよね」とおっしゃっていました。そうびきさんでもそうですが、中土さんでも器の話で盛り上がって楽しかった。

 

 

そしてトップにも使いましたがガルグイユは、ラフルで綺麗、アートのようです。さまざまな調理が施されていて、楽しい野菜もたくさん。特に真ん中心に使ったマイクロハーブは名水や風土にこだわり、力強い味わいの野菜作りをされている「やまのまんなかだ」のもの。江田島の貴重なオリーブオイルのフォームを添えています。


 

銀色の美しい器で登場したのは、徳島の河豚。河豚の刺身と煮凝りです。煮凝りは醤油がしっかり入った煮凝りではなく軽めの味わい。辛味大根を液体窒素でパウダーにしたものを目の前でかけてくれました。爽やかな風味かつしっかりフレンチですね。そして中土さんのほっこりポイントは発酵トマトのソースに新潟の発酵辛味調味料かんずりを加えてたソースがアクセント。ジャパニーズ唐辛子ピュレを使うとは。この料理にの組み合わせにはかなりやられた感じですね。

 

 

広島の長船養殖場の牡蠣はビッグサイズのです!ザ・広島って気分になりますね。しかしながらフランス料理としての手間暇と技術で料理されています。牡蠣はむきたて茹でたて、そして余韻の長く続く味わい。キャビアライムのぷちぶちした食感と果汁そしてオイルを加えて爽やかにいただきました。次回訪問した時に牡蠣の美味しい季節だったら少し牡蠣料理多めでお願いしてみようかな(笑)

 

えーー、和食のお椀!?

それにしても金箔が美しい感じで散りばめられていますね。なんとこれはガラス製。

このような料理を盛り付けるために購入したとか。中土さんは料理と器のイメージがしっかりしているとちょっとした会話の隅々からわかります。プレゼンテーションにも力を入れている。まさに料理がアートといった感じです。

 

蓋を開けるといい香り〜。鯛のコンソメ仕立てです。塩は入れていないというのですが、香ばしく焼いてこしているので、しっかりした風味です。蕪のスープ仕立て和食のようですが、美しいガラスの器でいただきました。まあコンソメもいいんですが、このシンプルな蕪がとーーーーっても甘くてね〜。蕪のへんなえぐみみたいなものもないんです。力強い牡蠣の料理の後は優しい瀬戸内の恵みをほっこり味わいました。

 

安芸高田鹿のシルキーな鹿のタン低温調理をしているのでしっとりした仕上がり。仕上げには炭火で炙りしっかりした味わいに。この時期、鹿は筍を食べているということで、添えられたのはこれまたほっこり甘味を引き出した筍。鹿のジュに実山椒を入れて作ったソースでしたが、タンの味わいをシャープに引き立ててくれました。

 

瀬戸内ブラウンマッシュルームをデクリネゾンで。発酵させたマッシュルーム、発酵液で作った泡、生のスライス、パウダーというマッシュルームを余すことなく堪能するスープ。味わいが濃く、発酵の軽い酸味も感じました。

 

ここでスペシャリテの登場です。やっぱこの辺りは烏賊なんだと納得。トリュフのピュレの上に瀬戸内のイカは白ワインソースでさっと焼き、卵黄のソース、パルミジャーノを。最後はトリュフを重ねて組み合わせからも間違いないとわかる料理。

 

パンも自家製が2種ほど登場🎵

 

 

高級魚でもある白甘鯛は愛媛県今治市大島の漁師藤本純一さんが獲ったもの。全てのレストランで登場島ましたが、まあ立派な白甘鯛でした。その立派な甘鯛を中土さんでは鱗焼でパリッとした香ばしさと肉質の旨み、そして程よく脂の乗ったなめらかテクスチャーと素晴らしい白甘鯛を味わわせていただきました。肉厚なのもお分かりですかね。かなりの上物。この季節の白甘鯛はエビなどを食べているということで、ビスクのエスプーマ仕立て。福山のくわいを添えてほっこりした甘さを加えていました。

 

 

メインは47ヶ月肥育のいぶさな牛のはらみの炭火焼き。脂身とのバランスが良く味わい引き立つ美味しさでした。コースの終盤ですが2倍余裕で食べられます。このシンプルに調理された肉を引き立ててれるのは、いぶさな牛に合わせて作られた高知の製塩職人田中屋塩二郎さんのお塩。ソースはジュを煮詰めたソース。お肉は口に入れると赤身のしっかりした味わいの中からみずみずしいっていう表現がいいのかわかりませんが、牛のエキスがででくる感じ。いいお肉でもてなしてくださり感謝ですね。

 

アヴァンデセールは瀬戸内の柑橘のソルベ。にしたセミドライ柑橘が下に隠れています。 アクセントはローストヘーゼルナッツ。味わいがちょっとしまっていいですね。

仕上げにはみかんの皮のパウダーが散りばめられ柑橘尽くし。

 

デザートはおいCベリーは一粒そのまま頂きましたが、酸味も少なく糖度の高い、またテクスチャーも滑らかな美味しいいちごでした。広島ではいちごを毎回いただきましたが、このいちごが一番美味しかったです。

 

北広島農場のおいCベリーを使っていますが、こういう厳選されたフルーツを取り揃えるのも地域に目を向けているからこそ、

 

 

ショートケーキをイメージしたというこちらのデザートは、このおいCベリーにいちごのスープにアングレーズソースのエスプーマをかけ福山のバラゼリーを加えて。エレガントなことこの上ない感じ。しかもむ嬉しいたっぷりポーションでしたが、えへへへ、しっかり完食しちゃいました🎵

 

小菓子はカヌレ。多分きの器もカヌレのための器だと思います。

 

 

ツボクサにレモングラスやりんご、ローズヒップなどをブレンドしたハーブティーはレモングラスの味わいや優しいりんごが際立っていてバランスがいい。

 

 

広島の繁華街にあるカウンターフレンチの『中土』。カウンター越しに繰り広げられる料理は、ここから厳選され瀬戸内生産者とをつなぐステージのようでした。クラッシックに現代料理のエッセンスを取り混ぜ、中土シェフが選んだ美しい器に盛り付ける。中土さんの柔らかな接客と、自然の循環が感じられる愛あるフレンチを是非🎵

 

 

中土(ナカド)

広島県広島市中区堀川町4-18 胡子GRIT 5

https://www.instagram.com/nakado.french/

不定休

 

中土フレンチ / 八丁堀駅胡町駅立町駅
夜総合点-