内臓脂肪減少薬「アライ」だけでは痩せない -知っておくべき注意点- | テレビ番組 時事ネタなど書いていきます。はい。

内臓脂肪減少薬「アライ」だけでは痩せない -知っておくべき注意点-

内臓脂肪減少薬「アライ」だけでは痩せない 知っておくべき注意点

4月8日、大正製薬が内臓脂肪減少薬「アライ」を発売しました。

 


一部で「ついに痩せる薬が」という報道もありますが、
結論からいえば、これを服用しただけでは痩せません。

 


このページ冒頭に

日本初 腹部が太めな方注)の内臓脂肪・腹囲の減少薬(生活習慣改善の取り組みを行っている場合に限る)

とあります。
つまり、食生活の見直しや継続的な運動習慣などを行っている場合において、
「食べた脂肪の吸収を抑えて、約25%を便として排出させる」としています。

そして、知っておかねばならないデメリット。
何度も繰り返しますが、薬を含む医療は、
利益が不利益を上回った時にのみ利用するもので、
どんな医療にも不利益はあります。

「アライ」の場合、一般向けの文書を確認しますと、

皮膚 : 発疹・発赤、かゆみ、乾燥感、水疱、びらん
消化器 : 吐き気・嘔吐、食欲不振、胸やけ、胃痛、胃もたれ、激しい腹痛、血便
精神神経系 : 不安
泌尿器 : 排尿困難
その他 : からだがだるい


が副作用として挙げられていますが、加えて

の薬は飲食物に含まれる脂肪の体内への吸収を低下させることによって、内臓脂肪を減らすことから、コントロールできず無意識のうちに油や便が肛門から出たり、おならと一緒に便や油が出たり、便に脂肪が混ざることがあります。脂肪分の多い食事を摂るほど、この薬の効果によって便中への脂肪排泄量が増え、コントロールできず無意識のうちに油や便が肛門から出る、おならと一緒に便や油が出る、便に脂肪が混ざるなどの症状があらわれやすくなると考えられます。できる限り、脂肪分の多い食事は避けることが望ましいでしょう。

という点。便がもれるという社会生活上、
無視できない問題に直面するかもしれません。
対処法としては、

・下着にパッド(ナプキン)を付ける
※ パッドやナプキン(便もれ用、生理用、尿もれ用など)は、肛門まわりをカバーで
きる大きさや厚みのあるものがおすすめです。使用する際は、肌とパッドやナプキ
ンの間に空間ができにくい下着(ボクサーパンツ等)を着用することが効果的です。
・替えの下着を準備しておく
・おならがでそうなときや便意があるときはすぐにトイレに行くようにする
・外出時はトイレの場所を把握しておく


とのこと。

https://www.catalog-taisho.com/content/dam/selfmedication/jp/ja/alli/images/04260/pdf/04260_Explanation1-18_11.pdf
https://brand.taisho.co.jp/content/dam/selfmedication/jp/ja/alli/web/pdf/customer_information_materials.pdf

「アライ」は処方箋不要ですが、要指導医薬品ですので、
薬剤師よる対面での情報提供や指導を受ける必要があります。
費用は6日分が2530円、30日分が8800円です。
一般名はオルリスタットで、添加物に少々違いがあるようですが、
海外でゼニカルという名前で20年ほど前から承認されているとのこと。
その使用者からも、気付かないうちに便がもれるという報告があります。

 

あとは、脂を吸収されにくくするということで

ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKといった

脂溶性ビタミンが吸収されにくくなるという副作用も。

これらのビタミン剤などを服用している場合には注意が必要です。

「食べた脂肪の吸収を抑えて、約25%を便として排出させる」のであれば、
そもそも、排出しなければならないような脂肪を
摂らなければいいような気もします。

 

 

ヘレン・ハイド「東京の桜の季節」