感じたままに表現したり行動することは実はかなり大変です。

「直感は大事」 

よく言われるけど、多くの人は感じれとれていないです。
せっかく感じ取っていても、結局のところ後に湧いてくる感情で行動してる人も多い。
感情は、その時の気分や体調や状況によって左右される。

良くも悪くも。
幼少期からの教育や大人たちとのかかわりの中で育った好き嫌い・趣味趣向によって

偏って湧いてくるものでもある。
あるいは、自分で作ったルールや思い込み、体裁といった枠の中で

知らずのうちに自分の直観を否定して行動する人にも出会う。

「直感」とは別に、「直観」という言葉もある。

本質を見抜くという意味で使われる。
あなたが大事にしてるのは直感(と勘違いしている感情)?

それとも直観?


実は両方がセットで大事。
「直感のとおり行動した結果、納得のいく正解だった」
そんな経験を何度も積み重ねて、自分の直感の正解度が100%になったとしたら

その直感は信頼できるだろう。
何度も挑戦し失敗や成功を繰り返し、都度都度で検証し

アプローチを変えながらも挑戦をし続けることが大事。
経験に裏付けされた直感こそが信頼できるのであって、

経験に基づかない直感はただのひらめきと言われても仕方がない。


幼いころから、結果がどうであれ自分の好きなことを好きなようにやらせてもらえる

状況にあったのであれば、信頼できる直感を育むには最適な環境だったと言える。
ただし、結果に対しての責任と後処置も任されていることがワンセット。
ところが現実の社会はどうかというと、幼いころからそういう経験をせず(させてもらえず)、
知らずのうちに自分の外で決められたルールを刷り込まれ

それに従って生きてきた多くの大人たちで作られている。


そういう社会において
「今感じているこの感覚を直感というのだろうか?」
「世間一般のセオリーとは真逆のこの不確かな感覚をはたして信じていいのだろうか?」
そういう思いが強く自分の行動をコントロールしてしまうのは仕方のないことだと思う。

感じたままに表現したり行動することは実はかなり大変  

・・・とはそういうことです。


「保険診療」とは、国民に平等に医療を提供できるシステムです。
けれど、歯の「良い状態・悪い状態」というのはあなたの考えや価値観に

関係なく決められていて、「悪い状態」というのは当然悪いことになっています。
更に「悪い状態」を「良い状態」にする方法も材料も決められているため、

個々の希望が聞き入れられることはありません。

「自由診療」ってご存知ですか?

保険が利かない高額治療だと思っている人も多いと思います。
セラミック治療やインプラント、特殊な入れ歯や歯列矯正などがそれにあたるでしょう。
けれど、「自由診療」の言葉の意味を考えてみてください。

自由な診療」です。

診療という以上、それなりの医療行為を指しはしますが、
「自由」とはどういう意味でしょう?


例えば奥歯に小さなむし歯が見つかったとします。
保険診療であれば保険の利く銀歯かプラスチック(レジン充填)になるでしょう。
銀歯がイヤで丈夫な白い歯にしたければ保険適用外のセラミック治療でしょう。
けれど、あなた自身は痛くもかゆくもないし、心を入れ替えて(?笑)

一生懸命手入れするから治療をしたくないと思ったとします。
そもそもなぜ同じように磨いているのに、隣の歯でなくその歯がむし歯になったのか?
治療しないのであればその原因を知って、どんなケアをしていけばいいのか?・・・
そんな話をじっくりやれば、1時間くらではとても足りません。
あなたもあの人も、話だけで終わる患者さんが増えては医院は困るのです。
治療をしないという選択をした患者さんに割く時間はないし、

あまり質問攻めだと不機嫌になる歯医者もいるとかいないとか?

あなたは削りたくはない。
けど保険診療では、むし歯であれば削って埋めるのは大前提。
金属の見た目や材質を気にするのであれば保険の利かないセラミック。
・・・・これって「自由」でしょうか?


昨今は、銀歯は身体によくないから全部外してセラミックに換えましょう」と、

自由診療を勧める歯医者もいるそうです?
「自由」を押し付けられて、これほどの「不自由」はありません。
僕から見ると世の自由診療といわれるもののほとんどは、

削って何かしら人工物をあてがうという概念そのものが保険診療と同じです。
それらは「自費診療」「保険外診療」というものであり、「自由診療」とは概念が違います。
むし歯の原因は当の患者さん本人にはわからずじまい。
対処法もよくわからないけど、高額だったから高級な治療なんだろう?と。

むし歯の原因は奥が深いのです。
むし歯菌や砂糖を悪者にしてフタをするだけの不自由さに、

歯医者側も気付いていないのかな?

幼いころからのこんなイラストによる刷り込みも

直感を信じられない要因の一つです