荷役停止=ゲートクローズ?
今日は7年ぶりの大寒波の予報で、お昼前から雪に加えて強めの風が吹いています🤧🤧
船の運航や本船作業をする時には、雨や雪よりも「風」の影響を大きく受けます。
港の立地による特性にもよりますが、港によっては風を遮るものがなく、
風を真っ向から受ける港は、やはり強風が度々問題になります。
立地による「頻繁に止まる港」って、あるんですよね🥺
日本海側や、門司港などは大きく影響を受ける港です。
逆に瀬戸内にある港は、上記の港ほど大きな影響を受けません。
日常生活で風の強さを気にすることって、さほど無いと思いますが、
意外と年中、強風に見舞われるんです😓
春は春一番のような強風、夏から秋にかけては台風、冬は北風と時化のように。
私は長年、船の運航に携わっていましたので毎日のように、
通勤時に肌で風の強さを感じていました・・・(職業病です💦)
ここ数年、台風による被害も大きかったこともあり、ヤード運営の基準が以前より
厳しくなりました。
門司港や大阪港での大きな被害は、記憶に新しいものです。
以前は、当日朝などに様子を見ながら本船荷役を行っていましたが、
近年はほとんどが、前日に「強風のため、見合わせの可能性もしくは見合わせ」の連絡が
関係先から届くようになりました。
ちなみに今回、門司港はすでに昨日の午後の時点で「本日の本船荷役停止」を決めており、
終日、荷役を行っていません。
ここで「本船荷役」と「ゲート」のふたつについてお話ししておきます。
まず、強風の場合はゲート運営より先に、本船荷役の見合わせもしくは停止となります。
これは、荷役にガントリークレーンと言う荷役機器を使用するためで、
このクレーンのワイヤーでコンテナを吊り上げる作業に、風が大きく影響するのです。
台風などの強風が予想されている場合は、ガントリークレーン自体も
「固縛」と言って、風に備えて固定する作業をします。
次に、コンテナの搬出入を停止する必要がある場合に「ゲートクローズ」となります。
通常のコンテナの搬出入には、ガントリークレーン以外の荷役機器を使用しますが、
強風の中での作業は安全面に支障が出ることがあります。
コンテナ自体に、それなりの大きさと重さがあるので、細心の注意が必要です。
そのような際には、各港の作業会社で協議の後、クローズの決定がされます。
このふたつは、必ず同じとも限りませんので、荷役は停止していても、
ゲートは通常どおり動いているということも、もちろんあります。
(その逆は、あまり無いかもしれません・・・)
いずれにしても、これにより各方面に大きな影響が出ます。
◆本船荷役停止
・船会社は運航スケジュールが遅延する
→さらに、1日分の到着予定の本船が滞留するため、バース混みが発生する
・輸入者は入港が遅延することにより、納品計画を再調整
◆ゲートクローズ
・輸入者は、引き取り予定のコンテナが引取れず、貨物の受け取りができない
・輸出者は、カット日が前倒しになるため予定本船への積載が間に合わない可能性がある
→例えば、本船出港が1/25だった場合のカット日は1/24
そのカット日1/24にコンテナを搬入予定にしていた場合は1/24の搬入が不可となる
明日も引き続き、雪予報なので更にもう1日止まってしまう可能性もありますね。
天候だから仕方のないことですが、当時は毎日の天気予報にとても敏感でした😅
困った時は「こびと」を思い出してください。