年末年始の荷役 | それが知りたかった!貿易の小さな疑問のいろいろ

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年末年始は、荷役もやらない?

 

 

船のスケジュールは、年末年始に合わせて予め抜港(ばっこう)のスケジュールにすることも

ありますが、実際は本船の遅れなどの理由で、年末年始の時期にずれ込んで入出港となることもよくあります。

 

そのため、船の荷役はある程度の制限はあるものの、年末年始も通常どおりに行われます。

 

船会社とオペレーター(船社代理店、荷役会社)は事前に、この期間の予定を確認し、

必要な手続きを行います。

なお、この間のCY業務は休日扱いとなりますので、コンテナの搬出入などはできません。

 

 

船のコンテナの荷卸し・積み作業は行いますが、貨物のCYへの搬出入は不可です。

本船作業とCY業務で区別されています。

 

毎年、11月頃になると各港のCYの年末年始取り扱い予定が届きます。

CYのサイトがある港は、HP上でも確認ができます。

概ね、12/30-1/4の間がクローズとなっていますが、これも港によって異なります。

 

このクローズ期間は、本船荷役も「年末年始の特別期間」として、

事前に荷役申請、手配をしておかなければなりません。

この間の荷役手配が不可の場合は、船だけ入港させて荷役は5日以降、などの対応をすることも

あります。

 

私も、長いこと船のオペレーション(運航)に携わっていましたが、

1年中、船と共に生活している感じでした😅

年末年始で休んではいるものの、船の動きを常に把握し、船社代理店と綿密に連絡を取り、船のスケジュールや荷役予定を決めなければなりません。

そのため、常に代理店とも船とも連絡が取れる体制でなければならなかったのです・・・。

 

今となっては良い思い出ですが、振り返ってみると「息つく暇がなかったなぁ」と思います。

 

船会社は休み中でも予定が変われば変更内容を代理店に連絡し、手配を変更する必要があるのです。

代理店は、船会社の指示無くしては勝手に予定を変更したり、決めることはできません。

 

 

そんな職場環境もあってか、荷役会社も若手が定着せず、「人手不足」問題もあるようです。

まぁ、海運業界全体がどこも「人手不足、若手不足」のようですが・・・。

 

ちなみに、私は韓国が主な仕事の相手先だったのですが、

韓国は旧暦を採用していますので、「旧正月」がお正月となるため、

年末年始はまったく関係なく、元旦も普通に荷役を行っています。

 

 

 

 

 

困ったときは「こびと」を思い出してください🧙‍♀️