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原田マハ 著 『板上に咲く MUNAKATA:Beyond Van Gogh』

2024-04-30 | 本の紹介
今日で4月も終わり、退職や記念日等が重なり、さらにイベントや出掛けることも多く、
割と長く感じました♪

今月の読書は6冊、年明けから5日で1冊のペースが続いています。
今日の紹介は、芸術家たちを描いた作品を多く著作されている原田マハさんの最新作。

原田マハ 著 『板上に咲く MUNAKATA:Beyond Van Gogh』 (幻冬舎)

表紙絵でおわかりの方もいらっしゃると思いますが、主人公は版画家の棟方志功です。
墨を磨り支え続けた妻チヤの目線から、日本が誇るアーティストの生涯が語られます。
「ワぁ、ゴッホになるッ!」と、画家への憧れを胸に裸一貫で青森から上京したものの、
絵を教えてくれる師もおらず、画材を買うお金もなく、貧乏のどん底で家族は苦しみます。
弱視のせいでモデルの身体の線を的確に捉えられずに、展覧会では落選し続け、
そんな彼が辿り着いたのが木版画、その版画に目を留めたのは・・・

以前読んだ同じく原田マハさんの『リーチ先生』の民藝運動と時代が重なっています。
民藝運動の中心人物でもある柳宗悦に見出されて本当に良かった!!
ゴッホを目指した棟方志功は、「Beyond Van Gogh ゴッホを越え」て、
ついに「世界のムナカタ」となっていくのです。

以前、棟方志功が版画を彫る映像を見た時に、全身と魂の全てを込めていて、
一心不乱に愚直なまでに版画に向き合う様子には鬼気迫るものがありました。
力強さと信念を感じる作品にはこんな背景があったのだと、面白く読みました。
日本民藝館へもいつか行きたいと思っています。

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