観戦記2773 再起戦! 亀田和毅vsケビン・ビジャヌエバ | 人生マイペンライ

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《本日のTV観賞》

 

WBCスーパーフライ級王者のファン・フランシスコ・エストラーダの6月29日に1年6ヶ月振りの試合が、WBOフライ級王者のジェシー・ロドリゲスとの防衛戦となりWBAスーパーフライ級王者の井岡一翔選手はIBFスーパーフライ級王者フェルナンド・マルチネスと7月に統一戦が決定的と云われている。そしてWBAは、4月20日のWBAスーパーフライ級1位で指名挑戦を待たされているジョン・ラミレスとWBA7位のダビ・ヒメナスの1戦をWBAスーパーフライ級暫定王座決定戦にした・・・・井岡選手が念願だったエストラーダ戦が実現しなかったのは残念だが、他団体王者との実現できそうで正式発表を心待ちにしている。

井岡一翔選手には指名挑戦が厳しいWBAだが、IBFは指名挑戦に厳格で好感が持てるがビックカードが実現間近で指名挑戦を指令~仕方なく王座返上のケースも多々ある。そして、IBFは指名挑戦者決定戦や準決勝的な次期挑戦者決定戦も他団体より多く開催される。さらに、亀田和毅選手の時には批判もあったが2位決定戦が行われる事もあるにはある。前回IBFフェザー級2位決定戦で、亀田和毅選手に勝利した 『観戦記2674』 レラト・ドラミニと亀田選手との再戦に、IBFがドラミニに3位のアーノルド・ケガイと1位(指名挑戦者)決定戦をするのも自然な流れ(1位だった阿部麗也選手が王座挑戦失敗)

再戦が発表されていた亀田和毅選手とレラト・ドラミニとの契約書がどうだったのか分からないが、選手は指名挑戦者決定戦を選ぶのが当然だろうし・・・・・IBFが指令した再戦ではないので、和毅選手には不憫だが契約書の内容が緩かったのだろう。

 

1991年7月大阪府大阪市生まれ亀田家の三男である和毅選手といえば、亀田家の中でも1番センスがありボクサー体型で‘亀田家の最終兵器‘とまで言われていた。中学卒業後にアマチュアの全日本実業団選手権に参戦させようとするも 「髪型の前髪は眉毛まで、後ろ髪はうなじまでとの規則に違反。テレビ番組出演などがアマ資格に抵触する可能性がある」 とJABF(日本アマチュアボクシング連盟)に通達されメキシコへ武者修行。アマチュア大会のトーナメント決勝で、現WBAバンタム級王者のレイ・バルガスに判定負けなどキャリアを積む。

2008年11月に17歳でデビューし、アレハンドロ・モレノを2RにTKOで降す~その後も5連勝4KO~2009年5月に、初となる日本人選手の雲林龍広選手に4RTKO勝ち~さらに3連勝3KO後の11月に、WBOフライ級王座に挑戦経験もあるニカアグラのマルロン・マルケスに判定勝ちしデビュー11連勝。

2010年1月にロドルフォ・ガライとWBC中央アメリカバンタム級王座決定戦で対戦し、3RにKOして初の王座獲得~4月に、ナルシソ・ララを3RにTKOで降し初防衛に成功~5月にはハビエル・ロドリゲスと、WBCカリブ海バンタム級王座決定戦で対戦し判定勝ちで王座栄冠~さらに7月には、アルツロ・カマルゴとのWBCインターコンチネンタルスーパーバンタム級ユース王座決定戦も判定勝ちし王座栄冠~10月には、後に山中慎介さんのWBCバンタム級王座に挑戦するシュテファーヌ・ジャモエ 『観戦記764』 に2-1の判定勝ちしWBCバンタム級ユース王座を獲得~2連勝後の2011年5月に、大阪でのNABF北米バンタム級王座決定戦でネイサン・ボルシオを判定で降し王座栄冠~2011年7月、ボーイ・ドンディー・プマールを判定で降し、WBCバンタム級ユース王座の初防衛に成功~2012年4月にハイロ・エルナンデスを10R終了時TKOで降し、アブネル・マレスの返上したWBCバンタム級シルバー王座を獲得~ノンタイトル戦を4連勝しWBO王座、IBF王座が日本で認定(加盟)する際に王座への挑戦資格として東洋太平洋王座、日本王座の戴冠者か指名挑戦(1位)に限る。に、なるも海外ではOKとなりWBO王者のパウルス・アンブンダにWBOバンタム級4位として挑戦し判定勝ちし王座栄冠 『観戦記544』 日本人として初のWBO世界王者、3兄弟初の世界王者となるが・・・・12月に元WBOバンタム級王者のイマヌエル・ナイジャラと初防衛戦を判定で降し 『観戦記646』 その日のメインの亀田家の次男・亀田大毅選手に繋げるが「負けても王座保持問題」 が勃発!しかもJBC職員が亀田和毅選手など数人に監禁や暴行をされたと主張するJBC職員による虚偽提訴などの事件で亀田ジムは活動停止になり3兄弟が保持するボクサーライセンスの実質的に失効。事実上の追放処分となり、活動拠点を再び海外に求める。

しかし2014年7月に、MGMグランドアリーナの華舞台でWBO1位のプンルアン・ソー・シンユーを7Rに華麗な左ボディーでKOして2度目の防衛に成功

 

11月にWBOバンタム級暫定王者のアレハンドロ・エルナンデスとシカゴで統一戦を、2-1の判定勝利し王座統一し3度目の防衛に成功

 

そして、2015年5月にWBAバンタム級王者のジェイミー・マクドネルと王座統一戦!しかしWBO側が、WBA王者のマクドネルの上位にWBAバンタム級スーパー王者のファン・カルロス・パヤノがいるので王座統一戦を認めず、決行すれば王座剥奪を通告する。和毅選手はWBOバンタム級王座を返上してマクドネルに挑戦し、3Rにダウンを奪うがジャブでペースを握られて判定負け 『観戦記1453』

 

9月にジェイミー・マクドネルとダイレクトリマッチとなるが、今度はダウンを奪われての判定負け 『観戦記1455』

 

アルヘイモンとの契約も切れ、2016年になるも復帰のニュースはなかなか聞けなかったが10月7日に電撃的に協栄ジムに復帰が報じられ・・・・16日に、メキシコシティのイスタパラパで123.5ポンド(スーパーバンタム級は122ポンド55.338kg)エドガル“チョロロ”マルティネスを1RにKOして再起する 『観戦記1920』2017年3月に3年3ヶ月振りに日本のリングに登場して、IBFスーパーバンタム級6位のマイク・タワッチャイを大差判定で降す 『観戦記2222』

 

7月に、元WBCインターナショナルスーパーフライ級王者のイバン・モラレスを大差判定で降す~2018年5月にも、ダニエル・ノリエガをフルマークの判定で降す。そして、いつの間にかWBCスーパーバンタム級2位となるが、WBCスーパーバンタム級王者のレイ・バルガスが怪我で2018年5月から防衛戦ができていない~そこで、WBC1位のアビゲイル・メディナと暫定王座決定戦となり判定勝ちでWBCスーパーバンタム級暫定王座獲得 『観戦記1612』暫定ながら2階級制覇達成

 

そして、7月にアメリカで正規王者のレイ・バルガスと統一戦となるも判定敗け 『観戦記2654』

 

コロナ禍もあり日本に帰国して3150Fight所属になり、2021年5月に再起し12年振りの日本人選手との対戦で三宅寛典選手に判定勝ち~12月にメキシコで、WBAスーパーバンタム級王座挑戦者決定戦をWBA5位としてWBA10位のヨンフレス・パレホに判定勝ちして挑戦権を獲得。

しかし、王座戦は決まらず3150Fightのトレーナー西山さんが開設したTRY BOX平成西山ジムに移籍~2022年7月に、ウィリアム・エンカルナシオンに4RでKO勝ち~12月には自身のジムとなるTMK GYMを設立し、元協栄ジム会長の金平桂一郎さんを会長に迎える~2023年2月に、WBA13位のルイス・カスティージョを5RにKOする。そして、正式にフェザー級に転向して10月にIBFフェザー級2位決定戦でIBF8位のレラト・ドラミニと対戦も積極性に欠け1-2の判定敗け 『観戦記2674』

 

わずか5ヶ月でのダイレクトリマッチと発表されるが、IBF2位のドラミニはIBFから空位の1位(指名挑戦者)決定戦への指令が出る・・・試合が決まっていた相手に出るか!?

 

そして、試合2週間前に急遽決定した対戦相手はWBCユーススーパーバンタム級シルバー王者のケビン・ビジャヌエバ!

 

メキシコのシロアナ州グアサベで生まれた‘Desvalagado(痩せた)‘ケビン・アレクシス・ビジャヌエバ・エルナンデスは、2017年8月に地元グアサベでデビューしてフリオ・ミランダ・フローレスに3RでTKO勝ち~その後は1勝1KO1敗2分も、その後は8勝7KO無敗1分~2019年2月に、ホセシト・ベラスケスに5RでTKO敗け。

しかし、直ぐに再起して6連勝3KO~2023年3月に、アラン・ピカソ・ロメロに6RでTKO敗け~2024年2月に再起して、エマニュエル・コタを判定で降しWBCユーススーパーバンタム級王座を獲得。

 

引退を賭けてレラト・ドラミニと再戦!と覚悟を語っていた和毅選手だが 『対戦相手が変わるのは、メキシコではよくあること』 と毅然と発言。ビジャヌエバは 『試合が急に決まったことは問題ないし、体重も大丈夫。亀田和毅のことはよく分からないし、印象はない。自分にとってはビッグチャンスだと思う。勝ったらいろいろなものが手に入る。あとは試合をみてのお楽しみです』 と話す!

 

2023年3月31日 再起戦! 亀田和毅vsケビン・ビジャヌエバ

 

亀田和毅 40勝22KO4敗 IBFフェザー級5位

 

ケビン・ビジャヌエバ 22勝15KO4敗3分 WBCユーススーパーバンタム級シルバー王者

 

1R、和毅選手からグイグイ前に出るが、やはり手数は出てこなくガードを固める

 

和毅選手は、強いプレスからボディー~廻ったビジャブエバに、綺麗なジャブで追いかける

 

廻るばかりのビジャブエバを、和毅選手が追い回してボディー!

 

2R、やはり、和毅選手から出ていく~下がるビジャブエバにジャブを通す

 

ビジャブエバが打ってくれば、和毅選手は打ち終わりに左右のボディー!

 

なんとか打ち返すビジャブエバに、和毅選手は固いガードで前に押していく

 

3R、綺麗なジャブを打つ和毅選手が、連射してビジャブエバの顔を上げる

 

手数はビジャブエバだが、明らかにボディーが効いている~和毅選手が左フックから右ストレートも当たりは浅いか

 

さらに和毅選手が、ボディーから顔面へコンビネーション~カウンターの右も効かせられない

 

4R、プレスはかけるが手数少ない和毅選手も、接近すれば左ボディー!

 

ボディーが効いて丸々だけのビジャブエバに、和毅選手がコーナーに追い込む!

 

さらに一方的になり、和毅選手が打ちまくるもダウンは奪えない

 

5R、スピードが無くなったビジャブエバのパンチをかわして、和毅選手が左を当てながら追いかける

 

ビジャヌエバは下がるだけで打たれる~ロープに追い込み、和毅選手アッパー!

 

なんとか返そうとするビジャヌエバだが、ボディーを打たれ身体が折れる!

 

コーナーに戻ったところで、ビジャヌエバ陣営からギブアップ!

 

見事に、5R終了時TKOで亀田和毅選手が再起を飾る!和毅選手は 『前回敗けて親父と10月ごろからかな4ヵ月ぐらいしかなかったんで、このスタイルはまだ完成していない。今回のテーマは‘気持ちでいく‘それは少し出せたかなと思う』 と話す。そいて、リングサイドの亀田史郎さんから 『ちょっとだけやぞー』 と声がかかる。そして、明後日に子供が生まれるので直ぐにメキシコへ行くと。

フェザー級となると、ロンドン五輪銅メダリストの清水選手でさえ世界戦が決まらなく苦労した階級だけに次戦で世界王座挑戦とはならないだろう。同じ3月にIBFフェザー級王者ルイス・アルベルト・ロペスに挑戦した阿部麗也選手、日本フェザー級王者で世界ランキングにも入る松本圭佑選手、そして東洋太平洋フェザー級王者の堤駿斗選手がいるが・・・堤選手は、4月17日に元WBAバンタム級王者のアンセルモ・モレノとの世界前哨戦で計量オーバーをしてしまう。

 

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