塾講師目線で語るフジテレビの歴史3~モノづくりから金融・投資へ | やさしい社会ブログ

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おとめ座全4回の「フジテレビの歴史」の本日は3回目です

 

五、経営者一族追放

おとめ座さて、鹿内春雄氏の死を受けて、鹿内信隆氏はフジサンケイグループの議長に復帰するとともに、鹿内家によるフジサンケイグループの支配の継続を図り、娘婿の鹿内宏明氏を後継者として1989年にフジサンケイグループの議長とします。

 

キラキラだが、鹿内弘明氏の後ろ盾である鹿内信隆氏は、1990年に亡くなります。鹿内信孝氏のフジサンケイグループ関連の持ち株は分割相続されました。その結果、鹿内宏明氏の持ち株比率は20%程度になってしまいました。

 

おとめ座さらに鹿内信隆氏の妻である英子氏は「孫が春雄氏の後継者になるべきだ」と主張しました。鹿内一族も一枚岩ではなく、宏明氏を支えませんでした。

 

アセアセまた、宏明氏は銀行マン出身で,マスコミ関係の仕事は未経験でした。だから、その経営手法に古参の幹部たちは反発を感じました。そこで、古参幹部たちは宏明氏を経営者の座から引きずり落そうとします。

 

ニコまずは、週刊文春などど手を結び、社内の機密を週刊文春などに流しました。週刊文春は反宏明氏キャンペーンを行ました。「宏明が出社すると社の他のエレベーターが全て停止する」「役員全員が正門で出迎える」などというデマが流布されたのです。宏明氏は追いつめられます。

 

おとめ座そして、ついに1997年7月21日、産経新聞社取締役会にて突然代表取締役会長職を解任されました。すでに根回しが行われたいたため、解任動議には20人中16人が賛成。敗北を悟った宏明氏は翌7月22日、記者会見を開き、フジサンケイグループ会議議長、フジテレビとニッポン放送の会長職を辞任すると自ら発表しました。

 

ニコそして、宏明氏を追い落とすリーダーが当時フジテレビ社長だった日枝久氏だったのです。

 

六、儲けることの何が悪いのか?~金融・投資の時代の先駆者V日枝久

真顔さて、2022年4月から、新しい学習指導要領に沿って、高等学校家庭科の授業で「資産形成」の授業が始まりました。また、政府も投資を盛んにしようとしている。そのためにどんな制度ができた?

 

おとめ座まず、NISAがあります。NISAは専用口座で買った投資信託や株式の売却益・配当などが非課税となる制度です。

 

真顔株などの投資がしやすくなったね。他には?

 

ニコ iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)が挙げられます。イデコとは、自分が拠出した掛金を、自分で運用し、資産を形成する年金制度です。掛金、運用益、そして給付を受け取るときに、税制上の優遇措置が講じられています。

 

真顔まさに、国を挙げて投資を勧めているようなものだが、2000年代初頭はそうではなかった。「額に汗して働くことが美徳」で、投資でお金を増やすことなどは悪という雰囲気だった。そこに登場したのが村上世彰(むらかみ よしあき)氏だ。

 

おとめ座彼が率いる「村上ファンド」は、顧客が預けて金を運用し、莫大な利益をあげていました。

 

アセアセ彼が小学校3年生頃のことです。父親が、月々の小遣いの支払いを廃止する代わりに、大学卒業までの小遣いとして100万円の現金を渡し、この資金を元手に、株式市場で小遣いを捻出していたとそうです。大学卒業時には当初の100万円は1億円を超えていたといいます。

 

真顔まさに投資の申し子だね。

 

キラキラ彼の理想はお金儲けだけではありません。株式会社は株主のものであり、株式会社は利益を株主に還元すべきだというポリシーがあり、それを実行に移していました。

 

おとめ座具体的には、利益をため込み、株主に還元しない会社に狙いを定め、株を買い、株主総会で経営改善を迫るなどして、企業価値を上げ、株価も上がったところで、その株を売り、利益を確保するという手法です。

 

ショックついたあだ名が「もの言う株主」でした。

 

真顔今は大株主が物を言わないというのはおかしいと感じるが、当時は、株主が意見をいうことが異常とされたのだね。

 

おとめ座そんな彼が目を付けたのが、ニッポン放送でした。2000年代初頭、ニッポン放送はフジテレビの株を51%以上持っていました。

 

真顔つまりニッポン放送がフジテレビを子会社として支配しているのだね。

 

アセアセはい。しかし、当時、ニッポン放送の時価総額は約2000億円、フジテレビの時価総額は約4000億円でした。

 

おとめ座つまり、2000億円出せば、4000億円のものがついてくるということになります。これはお買い得です!!!

 

真顔1万円の財布を買えば、なかに2万円入っているということだね。

 

おとめ座はい。村上ファンドはひそかにニッポン放送の株を買い集めます。そしてニッポン放送への影響力を増すために仲間を探します。その話に飛びついたのがライブドアという会社です。その社長はホリエモンこと堀江貴文氏です。

 

キラキラ堀江氏は20代、東京大学在学時にインターネット事業会社オン・ザ・エッヂを設立。後に社名をライブドアに変更し、会社を時価総額8000億円、売上高784億円企業に成長させ、「時代の寵児」と目されました。

 

おとめ座堀江さんによると、村上ファンドとライブドア連合軍でニッポン放送の支配を目指すという約束があったようです。

 

アセアセもちろん、フジテレビ側もライブドアの支配を避けるため、日枝氏を先頭に、防衛のために死力を尽くします。

 

おとめ座このような中、村上ファンドはニッポン放送株を売却してしまい、利益を確保し、退却します。

 

真顔ライブドア側からすれば裏切られた感じかな。

 

おとめ座はい。そこで、ライブドアは単独でニッポン放送株を買い進め、一時は51%を買い集めます。

 

真顔だが、日枝氏もさるものです。日枝氏率いるフジテレビは増資、すなわち、資本金を増やすために新たな株式を発行し、ニッポン放送はフジテレビの株を30%しか持つていない状態になっていました。

 

おとめ座これには、鹿内家の株式保有比率を下げるという狙いもありました。

 

真顔ニッポン放送を支配すればフジテレビを支配できる構図は、日枝氏などにより解消されていたわけだ。

 

おとめ座そうです。つまり、ライブドアは今度はフジテレビの株の20%を新たに買う必要が生じました。フジテレビ側は、総力を結集して防衛に努めました。ライブドアと取引のある企業に圧力をかけて取り引きをやめさせたり、タレントに「ニッポン放送には出ない」と宣言させるなどです。

 

真顔ライブドア側にすれば兵糧攻めにあっている感じかな。

 

ぶーはい。その結果、両者に和解が成立し、フジテレビ側は440億円をライブドアに出資する代わりに、ライブドアは買った値段でフジテレビに株を売却しました。

 

おとめ座つまり、フジテレビはライブドアに440億、分捕られた形になりました。

 

真顔ライブドアの判定勝ちといったところか?

次のグラフを見てね。何が言える。

日本の産業構造の変化とは 産業革命以降の日本 | DATA より

 

おとめ座就業者の数の上では、製造業・鉱業などかつての日本を支えた産業が減っており、サービス業、つまり第三次産業が伸びています。

 

アセアセ1990年代初頭は、まだまだ製造業の勢力が強かったです。インターネットを扱うライブドアに関して、「虚業」、「なにをやっている会社かわからない」というふうに言われていました。

 

おとめ座そんな会社が、財界・資本家たちの代弁者として設立されたフジテレビの経営権を握ろうとしたのです。財界・資本家にはライブドアや村上ファンドは脅威に映ったでしょう。

 

アセアセその後、堀江氏はライブドアに利益がないのにあるように見せかけた、つまり粉飾決算をした罪で2006年に逮捕され有罪となります。

 

おとめ座さらに村上氏も同年にライブドアから大量に株を買うときいていたのに、ニッポン放送株を買っていたというインサイダー取引の罪で逮捕され、有罪となりました。

 

真顔村上氏を断罪する判決文に「村上氏は、『ファンドなのだから、安ければ買うし、高ければ売るのは当たり前』というが、このような徹底した利益至上主義には慄然とせざるをえない」という部分があります。これこそが投資VS製造業的価値観、額に汗して働くのが美徳という価値観の対立が明確に出ています。

 

おとめ座これらは、テレビ局を支配しようとすれば処罰されるという見せしめ、つまり国策捜査という意味合いもあったという考えもあります。

 

真顔ただ、世界の潮流は「安ければ買うし、高ければ売るのは当たり前」という価値観だ。これからは額に汗して働くだけではだめかもしれないね。

 

七、日枝久氏の栄光

 

真顔日枝氏は鹿内家のフジテレビへの影響力を排除し、ラオイブドアなどからフジテレビを守りました。

 

おとめ座さらに、フジテレビの業績も急上昇。2004年から2010年は視聴率三冠王に返り咲きました

 

ぶー日枝氏は2008年にはフジメディアホールディングスとい持ち株会社を設立、また、国がテレビ局を買収されないようにつくった仕組みである認定放送持株会社に認定され、フジテレビは、買収不可能な会社にしました。

 

おとめ座この圧倒的業績を背景に、日枝氏はまさに最高権力者としてフジテレビ、フジサンケイグループに君臨することになります。2013年には我が国最高の勲章である旭日大綬章(きょくじつだいじゅしょう)を授与されました。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~つづく

 

拙著です↓。講師と生徒二人の会話形式で社会科を語る本です。 ゼミナールに参加する気分で、単なる暗記じゃない、基本から説き起こす社会の参考書をぜひ知ってほしいです。 以下から立ち読みも可能です。‎

 

 

 

 

 

 

 

 

拙著に込めた思いについては

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