2020年は、せめて、月に一度はブログ更新をしようと思っていたのですが、2月は思いがけない速さで通過してしまいました。

 

何かでとても忙しかったというよりもコロナ禍のせいです。またもや大流行になってしまってコロナのおかげで、浜松市(静岡県)もまん延防止県に指定されました。今回は集客の制約が緩くなったのですが、実質的に人が集まらないのは自明なので、2月予定のイベントスケジュールをいつまで延ばせばいいのか・・・のような打ち合わせに終始していたら、2月が終わっていた感覚です。2月の予定を3月に延ばし、コロナが治まる気配がないので、さらに4月まで延ばしました。今月の21日までまん延防止が延長されましたから、それで大正解だったのですが。

 

 

どんなイベントをしようとしていたのか?

 

 

このイベントです。

ご存知の方は「ああ、あの人ね」とすぐにわかるほど、1年の300日ぐらい日本中のどこかで講演会(おはなしの会)をされている活動家?です。

「地球の環境保全の活動家」とか「地球にやさしい暮らし方の提案者」とかいうと、なんとなく違和感がある、不思議な感性の若者なんです。

 

 

 

この本がベストセラーになっています。

 

「地球」が「EARTHおじさん(ちきゅうおじさん)」の姿になって、ほんわかとした大阪弁で、人類に苦情というか「困っているからちょっとだけ手を貸して」のような話をしています。子どもでも「困っているEARTHおじさんを助けないと!」と感じてしまうほど、とても身近な「ちょっと助けて」の話にあふれています。

 

藤原ひろのぶさんは、いわば「EARTHおじさん代弁者」の立場で、SDGsのような世界規模の話ではない、今すぐに一人一人が協力できるような「身近で具体的な地球おじさんとの付き合い方=困っている地球おじさんの助け方」を話しています。

「運動家」としてみんなを扇動する・・・ような意気込みではなく、「困っている人(地球)がいて、自分達にも助けられそうなことがあるから一緒にしてみませんか」のような、ゆるい発信をしている方です。

 

自分自身がバングラデシュやギニアで体験したことがベースになっています。大きな理想をかかげて始めた環境改善活動ではなく、自分の仕事として始めたことが、その国や地球にやさしい活動になっていった事実から、ちょっとだけ「自分の考え方を変えて、暮らし方を変えてみるだけで、地球は嬉しいんです」と話します。

 


 

簡単にいうと、消費者が「地球に良いものを買いたい」と選択していくことで、市場での売れ筋商品が変わっていき、企業の方もより地球にやさしい商品を開発をしなくてはいけなくなる・・・というお話です。大上段から「地球環境に悪いものを作るな」ではなく、消費者がその商品を買わなくなれば、売れなくなった企業はその商品を作る意味がなくなり、自然に市場から消えていくという理屈ですが、その通りだと思います。

 

 

 

こちらが最新作で、ひろのぶさんの活動内容を紹介しているような本です。

 

 

私は、若い人たちが企画した「藤原ひろのぶおはなしの会」に2回ほど参加しています。1回目は好奇心から、2回目は付き合い参加の感じでしたが、話の内容を知っている2回目の方が心に響きました。そして、若い人だけではなく、ぜひ、高齢者にも聞いてもらいたい話だと感じたのです。ご本人に聞いたら、高齢者の前で話したことはないとか。それでは実現させないと・・・と感じました。

 

高度成長を支えてきた今の高齢者が「地球を汚した世代」ではあるのですが、同時に、「地球が汚れるとは思ってもいなかった世代」でもあります。私たちは「母なる地球はどんな環境汚染も浄化してくれる力を持っている」と信じ切っていたからです。また「どんな自然や生き物も自力で回復できる再生力がある」とも無邪気に信じていました。

 

人類が自然界を開発するのは、破壊ではなく進化であり、世界規模での経済的繁栄が世界平和の礎になるとだと信じていました。度重なる世界大戦を生き抜き、戦争の悲惨さを身をもって体験している世代だからこそ、経済的繁栄によってもたらされる富の公平な分配が平和につながると、どこかで信じていました。結果としては「富の公平な分配」ではなく、国家間で経済格差が生まれ、地球規模での自然環境破壊という悲惨な現実になってしまいましたが。

 

今回は「一般社団法人 日本120学会」という、120歳まで現役で人生を楽しもうという元気な高齢者のグループで開催することになりました。この会は70歳からが正会員です。私は69歳なので準会員ですが、事務局補佐として関わっています。

 

 

会も世間も年度末に重なり、まだ集客活動が進んでいなくて不安ではありますが、でも、何人であったとしても、高齢者がこのテーマに関心を持ち、集まっていただけたら嬉しいと思っています。もちろん、若い人たちにも声をかけます。高校生までの孫世代は無料です。3世代が同じ話を聞き、それぞれの立場から、地球にやさしい暮らし方を考えられるチャンスになれば、嬉しいです。

 

 

 

高齢者には、もう一つの現実もあります。認知症です。

 

 

知人から頼まれて、このレポートのまとめ作業をしました。120歳まで現役で人生を楽しもうという元気な高齢者がいる一方で、その意思があっても、人を選ばずにやってくる厄介な病気が認知症です。とくに、認知症者の徘徊は、ごく一部の方であっても帰宅できなかったり、事故で亡くなる方もいて、大きな社会問題になってきています。行き先がわからなくなった徘徊者と高齢者の散歩を見分けるのは、知識がないと難しいかもしれません。今、徘徊者捜査の様々な方法が試みられています。

 

高齢者の光と影を一度に見ながら過ごした2月でしたが、どちらも他人事ではなく、自分が生きる道として考えていきたいと感じています。