2024/04/26

結局、IPv6(IPoE)は、イイのか?

以前の書き込みと重なるようだけど、何度も同じことを聞かれるので、まとめ
(すごく大雑把に書いています。それは違うだろとかありましたらご指摘ください)

三行でいえば、
・サイト側のIPv6普及率がまだまだ全然少ない。(大手サイトでもIPv4が多い)
・IPoEでIPv4サイトに繋ぐには、VNE側のIPv6/IPv4トンネリング(NATセッション)を使うが、用意されたNATセッション数が非常に少ない。(自前設備で解消できない)
・まだ数年は、PPPoEで様子見が吉。

●IPoE(IPv6)の基本的なメリットとしては、
・IPoEは、PPPoE認証がないので、認証サーバーで遅延されることはない。
・エンドユーザー、サイト両方がIPv6の場合、NATセッションを消費しない。
・IPoEは、通信1フレーム1518バイトの内、PPPoEの8バイトオーバーヘッドがない。
・ルーターに認証ID,パスワード入力の必要がない。
・既に(2011年!!) APNIC、JPNICのIPv4アドレスの在庫は枯渇
 プロバイダーとしては、IPv6接続を強く勧めて、限られたIPv4在庫の延命したい。

世の中過半数がIPv6に移行の後には、そりゃあIPv4(PPPoE)接続の必要性は全く無い。
だがしかし、
(IPv6対応)=google、youtube、facebook、instagram、(ネットワーク商売のところ)
(IPv6非対応)=yahoo.co.jp、rakuten.co.jp、nhk.or.jp、amazon.co.jp、(それ以外)
大手サイトでも、まだまだ全然、IPv6非対応。
↓cloudflareのレポート (12/15/2023)
https://blog.cloudflare.com/ipv6-from-dns-pov-ja-jp

●現状のIPoE接続で、非常に大きなデメリット
・まだまだサイト側のIPv6普及率が低いので、VNEのNATを利用することになる。
 そのときのNAPT(NAT)セッション数が非常に少ない(場合によっては、1,024)
 (家族4人利用としても、少なすぎ)
 VNE側で処理するので、自前ルーターの性能(最大NATセッション数)は意味がない。
・IPoEでは、(接続先がIPv4だとNATセッション不足で)多数の端末を捌くことが出来ない。
 (当方、仕事柄もあるが、2人でNAT2,000以上使うこともある)
 VNEの(クライアント毎に割り当てられた)NATテーブルが空くまで待たされる。
 (接続できない)
・「IPoEアドバンス」「GGGG光」「IPoE+IP1」あります。とか言われても、
 ちょっと台数キャパを増やすことに、どれだけお金取ってるの?
 今までのPPPoE(同時接続キャパ数百台)で何の問題が? ということになります。
(総務省のIPv6推進に逆らっているかもですが、サイト側(大手さん)が対応してくれないと、こちらとしても応じることが出来ません。)

●PPPoE接続のメリット
・PPPoEでもIPv6できるし、認証サーバーの遅延も気になるレベルではない。
・自前ルーターを頑張れば(NATセッション数の多いルーターを用意すれば)
 何百人でも捌ける。(NATセッション待ちがない)
・(IPoEの方式にもよるが) NAT、DNSキャッシュを自前ルーターで行うため、
 その点について、物理的なネットワーク距離として遅延が小さい。
 (プロバイダー(VNE)側の処理速度に依存しない)

当方から、お客様への例え話しとして、
・IPoEは、車でいえば、スポーツクーペです。
 そこそこのスピード出せるかもしれません。(道路事情/PC環境によります)
 ですが、2人しか乗れません。(後席があっても、臨時用です)
 家族4人で旅行はできません。
 (数年後(数十年後? / サイト側のIPv6普及率が上がったら)乗車定員が増える予定です)

・PPPoEは、7人乗りワゴンに例えます。
 スポーツクーペより、最高速は遅いです。(渋滞/速度制限あったら同じです)
 (10人までなら、普通免許(NTTの標準HGW)でいけます)
 (50人を乗せるためには、それ相当(家庭用ルーターの高いやつ)の用意が必要です)
 (構成(業務用ルーター)によっては数百人も可能です。遅くなるかもですが止まることはありません)

どちらにしますか? 利用人数は2人だけで良いですか?と聞きます。
数年後には(サイト側のIPv6普及率が)変わる予定ですが、予定は予定だし、
今の今で、エンドユーザー側としてはPPPoEの方がほんのちょっと遅いというだけで、
困ること、出来ないことは無いし、
(IPoEは、瞬間風速は速くても、(致命的な)NATセッション制限問題があります)
またその時に考えたらいいんじゃないですか?と。

まとめているつもりで、なんだかよくわからない文章になってしまった。

参考までに、プロバイダーの対応としては、
・告知なしにHGWにIPoEを仕込むことがある。(解除は面倒くさい)
 (HGWにID、PWをセットした人→PPPランプは、点灯していますか?)
・IPoE申込み後には、PPPoE無効になるケースある。
・OCNは、IPoE開通後も、PPPoE(IPv4,IPv6)接続は有効。
・Plalaは、IPoE申込み後に、PPPoE(IPv4)は利用できるが、PPPoE(IPv6)が
 利用できなくなる。
IPoEの接続方式が何パターンもあって、今からWiFiルーターを購入する時には、
 全部入り(全部パターン対応)でないと、怖くて買えない。
 (で、IPoE方式の自動判定でうまく設定できない)

もちょっというと、ネットワーク構築業者でも(同時接続人数が多い場所で)
IPoEを強く勧めることが、よくある。(無理難題の押し付け)
(で、すぐに詰まってしまう。→当方の仕事が増える←イマココ)
プロバイダーの中の人は、IPoEに切り替えさせたい気持ちはわかるんだけどね。
ちょっと10年くらい、気が早いかな?(10年後にどうなっているのかは知らん)

「IPv4枯渇!IPv6に対応必須!!」と10年以上前から言われているのに、
大手サイトでも、全然まだまだIPv4だし、
(サイト側が対応してくれないとIPoEのデメリットが目立つ)
(型遅れ(サポート切れ/電池切れ?)の業務用ルーターNEC IX2105とかヤフオクで
1,000円そこいらで入手できる。NATセッション 65,000、firmバージョン注意)

「IPoE メリット・デメリット」で検索すると、
対応ルーターさえ用意できれば、メリットたくさん、デメリットはありえない。
という意味の説明文が多い。
(IPv4在庫が逼迫しているプロバイダーさんの提灯記事なのか?)
現状のIPoEだと、場合によっては家族4人でもNATセッション不足の可能性がある。
(YouTube(IPv6)しか見ていない家族だと足りるけど、大手サイト(IPv4)でもググりまくる家族では足りない)

以前のスマホで、まだ4Gが出始めのとき、沢山の人が4Gに行ってくれたので、
3Gの方が安定して速かった時を思い出した。(逆張り?)

スマホの今は5Gが中途半端なので、5GをOFFにしたほうが安定しているとも言う。
5G契約すると3G接続できなくなる。→ちょっと田舎では繋がらなくなる。
みんな喜んで5Gオプション付けているようだけど、それでいいの?

Gemini(Google ai)」さんに「サイト側のIPv6対応の今後の見通し」を聞いてみた。
前後の言い訳はあるのだが、
「2029年にはIPv6対応サイトの割合が80%を超えると予測されています。」
の返事があった。

結論、PPPoE接続からIPoE接続に変えるのは、2029年になってから考えるわ。

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