以前の書き込みと重なるようだけど、何度も同じことを聞かれるので、まとめ
(すごく大雑把に書いています。それは違うだろとかありましたらご指摘ください)
三行でいえば、
・サイト側のIPv6普及率がまだまだ全然少ない。
・IPoEでIPv4サイトに繋ぐには、VNE側のIPv6/IPv4トンネリング(NATセッション)を使うが、用意された
NATセッション数が非常に少ない。(自前設備で解消できない)
・まだ数年は、PPPoEで様子見が吉。
●IPoE(IPv6)の基本的なメリットとしては、
・IPoEは、PPPoE認証がないので、認証サーバーで遅延されることはない。
・エンドユーザー、サイト両方がIPv6の場合、NATセッションを消費しない。
・IPoEは、通信1フレーム1518バイトの内、PPPoEの8バイトオーバーヘッドがない。
・ルーターに認証ID,パスワード入力の必要がない。
プロバイダーとしては、IPv6接続を強く勧めて、限られたIPv4在庫の延命したい。
世の中過半数がIPv6に移行の後には、そりゃあIPv4(PPPoE)接続の必要性は全く無い。
だがしかし、
(IPv6対応)=google、youtube、facebook、instagram、(ネットワーク商売のところ)
(IPv6非対応)=yahoo.co.jp、rakuten.co.jp、nhk.or.jp、amazon.co.jp、(それ以外)
大手サイトでも、まだまだ全然、IPv6非対応。
↓cloudflareのレポート (12/15/2023)
https://blog.cloudflare.com/ipv6-from-dns-pov-ja-jp
●現状のIPoEの画期的なデメリット
・まだまだサイト側のIPv6普及率が低いので、VNEのNATを利用することになる。
(家族4人利用としても、少なすぎ)
VNE側で処理するので、自前ルーターの性能(最大NAT数)は意味がない。
・IPoEでは、(接続先がIPv4だとNATセッション不足で)多数の端末を捌くことが出来ない。
(当方、仕事柄もあるが、2人でNAT2,000以上使うこともある)
VNEの(クライアント毎に割り当てられた)NATテーブルが空くまで待たされる。
(接続できない)
・「GGGG光」あります。法人向けには「IPoE+IP1」あります。とか言われても、
いや別に必要ないし、今までのPPPoEで何の問題が? ということになります。
●PPPoE接続のメリット
・PPPoEでもIPv6できるし、認証サーバーの遅延も気になるレベルではない。
・自前ルーターを頑張れば(NATセッション数の多いルーターを用意すれば)
何百人でも捌ける。(NATセッション待ちがない)
・(IPoEの方式にもよるが) NAT、DNSキャッシュを自前ルーターで行うため、
その点について、物理的なネットワーク距離として遅延が小さい。
(プロバイダー(VNE)側の処理速度に依存しない)
当方から、お客様への例え話しとして、
・IPoEは、車でいえば、スポーツクーペです。
そこそこのスピード出せるかもしれません。(道路事情によります)
ですが、2人しか乗れません。(後席があっても、臨時用です)
家族4人で旅行はできません。
(数年後(数十年後? / IPv6普及率が上がったら)乗車定員が増える予定です)
・PPPoEは、7人乗りワゴンに例えます。
スポーツクーペより、最高速は遅いです。(渋滞/速度制限あったら同じです)
(10人までなら、普通免許(家庭用ルーター)でいけます)
(50人を乗せるためには、それ相当(業務用ルーター)の用意が必要です)
(構成によっては数百人も可能です。遅くなるかもですが止まることはありません)
どちらにしますか? 利用人数は2人だけで良いですか?と聞きます。
数年後には(サイト側のIPv6普及率が)変わる予定ですが、予定は予定だし、
今の今で、利用する側としてはPPPoEの方がほんのちょっと遅いというだけで、
困ること、できないことはないし、
(IPoEは、瞬間風速は速くても、NATセッション制限(致命的な)問題があります)
またその時に考えたらいいんじゃないですか?と。
まとめているつもりで、なんだかよくわからない文章になってしまった。
参考までに、プロバイダーの対応としては、
・告知なしにHGWにIPoEを仕込むことがある。(解除は面倒くさい)
・IPoE申込み後には、PPPoE無効になるケースある。
・OCNは、IPoE、PPPoE(IPv4,IPv6)どちらも有効。
・Plalaは、IPoE申込み後には、PPPoE(IPv4)は利用できるが、
PPPoE(IPv6)が利用できなくなる。
全部入り(全部パターン対応)でないと、怖くて買えない。
(で、IPoEの自動判定でうまく設定できないまでセット)
(transixは、多段ルーターでも自動認識する)
もちょっというと、ネットワーク構築業者でも(同時接続人数が多い場所で)
IPoEを強く勧めることが、よくある。(無理難題の押し付け)
(で、すぐに詰まってしまう。→→当方の仕事が増える←イマココ)
プロバイダーの中の人は、IPoEに切り替えさせたい気持ちはわかるんだけどね。
ちょっと10年くらい、気が早いかな?(10年後にどうなっているのかは知らん)
「IPv4枯渇!IPv6に対応必要!!」と10年以上前から言われているのに、
大手サイトでも、全然まだまだだし、
(サイト側が対応してくれないとIPoEのデメリットが目立つ)
先端技術は他の人に任せて、ウチでは踏み固められた昔風の手順にします。
(型遅れ(サポート切れ/電池切れ?)の業務用ルーターNEC IX2105とかヤフオクで
1,000円そこいらで入手できる。NATセッション 65,000!!)
追記
「IPoE メリット・デメリット」で検索すると、
対応ルーターさえ用意できれば、メリットたくさん、デメリットはありえない。
という意味の説明文が多い。
(IPv4在庫が逼迫しているプロバイダーさんの提灯記事なのか?)
現状のIPoEだと、場合によっては家族4人でもNATセッション不足の可能性がある。
(YouTube(IPv6)しか見ていない家族だと足りるけど、海外サイト(IPv4)とかググりまくる家族では足りない)
以前のスマホで、まだ4Gが出始めのとき、沢山の人が4Gに行ってくれたので、
3Gの方が安定して速かった時を思い出した。(逆張り?)
(スマホの今は5Gが中途半端なので、5GをOFFにしたほうが安定しているとも言う)
追記2
前後の言い訳はあるのだが、
「2029年にはIPv6対応サイトの割合が80%を超えると予測されています。」
の返事があった。
結論、IPoE接続にしようかどうか、5年後に再考すればいいか。